押見修造の青春漫画ついに映画化!15歳の実力派若手女優・南沙良&蒔田彩珠がW主演『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』公開決定!

実体験をベースに描いた漫画家・押見修造の同名タイトルの映画化『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』が、2018年7月より全国順次公開することが決定した。

★仮メイン写真

上手く言葉が話せないことに引け目を感じ、周囲と馴染めずにいる高校一年生の志乃。音楽好きだが音痴な同級生・加代。二人は、ひょんなことから仲良くなり交流を深めていくが…。思春期を迎えた少年少女たちが抱える葛藤や苦悩を描きながら、誰しもが持っているコンプレックスとの向き合い方や、自分のあるべき姿について考えさせられる、世代を超えて胸に響く新たな青春映画となっている。

ともに15歳の実力派若手女優・南沙良と蒔田彩珠がダブル主演を務める本作は、二人にとって映画初主演作となる。大島志乃を演じるのは、驚異的な演技力で注目を集める期待の新星、南沙良(みなみ さら)。第18回nicolaモデルオーディションのグランプリを受賞。雑誌「nicola」専属モデルとして活躍。女優としてはデビュー作『幼な子われらに生まれ』(’17/三島有紀子監督)に出演し、主人公・信(浅野忠信)の再婚相手の連れ子という複雑な役どころを演じ切り、注目を集める。また、行定勲が監督を務めた伝説的ロックバンド・レベッカ17年ぶりの新曲「恋に堕ちたら」のMVに主演、透明感あふれる存在が話題となった。本作では言葉がうまく話せないという難役に体当たりで挑むと同時に、次第に変化していく内面を繊細に表現。さらに劇中では、澄み切った歌声も披露している。

映画場面写真①

志乃の友人・岡崎加代を演じるのは、映画・TV多方面で活躍する実力派女優、蒔田彩珠(まきた あじゅ)。是枝裕和監督が手掛けたTVドラマ「ゴーイング マイ ホーム」(’12)に出演すると、その実力が評価され同監督作品に数多く出演。『三度目の殺人』(’17)では主人公・重盛(福山雅治)の娘役を演じ、印象的な演技をみせたのも記憶に新しい。その他ドラマ「重版出来!」、「みをつくし料理帖」、CM「積水ハウス」、「大塚製薬 カロリーメイト」、「日清フーズ マ・マー」など話題作への出演が続く。本作では周囲に流されない強い意志と優しさを持ち合わせた加代を熱演。またクランクイン前に猛特訓して撮影時に挑んだ、本人によるギター演奏も見どころとなっている。

映画場面写真②

メガホンをとったのは、本作が長編商業映画デビューとなる湯浅弘章監督。これまで林海象監督や押井守監督のもとで助監督を務め、押井守総監修の実写オムニバス映画『真・女立喰師列伝』(’07)の一編『草間のささやき』を監督し商業映画デビュー。映画のほかに、「ワカコ酒 Season1~3」、「増山超能力師事務所」、「男の操」などのテレビドラマや、乃木坂46のMVなどを手掛ける。脚本を務めるのは、『百円の恋』第39回日本アカデミー賞最優秀脚本賞ほか、数々の賞に輝いた足立紳が担当。瑞々しい映像と、緻密な脚本で思春期の少年少女たちの揺らめきを映し出す。

南沙良さん
▲南沙良コメント
小学生の頃から押見先生の作品が大好きだったので、お話を頂いた日は嬉しさのあまり興奮してなかなか寝付けない反面、作品の世界観を崩してしまわないかと少し不安な気持ちになりました。ですが、こんなに早く主演をやらせていただけるとは思っていなかったので、とても嬉しかったです。他の人と違う部分やコンプレックス、劣等感、自分の嫌いなところなど、誰もが持っているような〈悩み〉や〈苦しみ〉。志乃と加代、菊地それぞれが、その悩みを乗り越えようとする様子を見た時に感じられるものが必ずあると思うので、是非たくさんの方に観ていただきたいです。

蒔田彩珠さん
▲蒔田彩珠コメント
志乃、加代、そして菊地。それぞれが自分の居場所を探しています。上手に感情を表に出せない志乃と、上手に人と接することができない加代。私は普段そんなに感情を表に出さないので、加代が感情的になるシーンは自分の奥底にあるものを表現するようで難しかったです。撮影が進んでいくにつれて、加代の気持ちが変化していくのと同じように、二人の距離感も、自分の気持ちも、どんどん変わっていきました。作品を通して、リアルな気持ちの揺れ動きが観てくださる方に伝わればいいなと思っています。

■湯浅弘章監督コメント
10代のあの頃にだけ存在した感情。あの頃にだけ通用した感覚。危うくて紙一重な当時の彼らの気持ち。その一瞬一瞬を映し出した映画です。南さん、蒔田さん、萩原くんの3人が体当たりで演じてくれたおかげで、今まで観たことのない荒削りで繊細で力強い作品になりました。いま10代の人たちにも、そしてかつて10代だった人たちにもぜひ観ていただきたいです。

■原作・押見修造(漫画家)コメント
漫画以上に、まるで現実に起こったことをそのまま切り取ったような感触でした。志乃、加代、そして菊地の3人が、生々しく存在していると思いました。泥臭い青春映画でありながら、恥ずかしくなるほどキラキラしていて。そして、むせかえるような思春期のオーラに満ち溢れている。漫画を超えて、広く心に届く作品を作っていただいたことに感謝します。

原作書影

『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』
2018年7月、新宿武蔵野館他全国順次公開
監督:湯浅弘章
原作:押見修造 「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」(太田出版)
脚本:足立紳 
出演:南沙良 蒔田彩珠 萩原利久 小柳まいか 池田朱那 柿本朱里 中田美優 蒼波純 渡辺哲 山田キヌヲ 奥貫薫
配給:ビターズ・エンド

【ストーリー】 高校1年生の大島志乃は上手く言葉を話せないことで周囲と馴染めずにいた。そんな時、ひょんなことから校舎裏で同級生の加代と出会い、一緒に過ごすようになる。人と距離を置き卑屈になりがちな志乃だったが、加代からバンドを組まないかと誘われたことで少しずつ変わっていく。ふたりで過ごす夏休みが平穏に過ぎていくと思っていた志乃だったが、自分をからかった同級生の男子・菊地が強引に参加することになり…

©押見修造/太田出版 ©2017「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」製作委員会