チリの俊英セバスティアン・レリオ監督作『ナチュラルウーマン』予告編

『グロリアの青春』を手がけたセバスティアン・レリオ監督作『ナチュラルウーマン』が2018年2月より上映されるのに先だち、このほど予告編が公開された。

チリ、サンティアゴ。ウェイトレスをしながらナイトクラブで歌っているトランスジェンダーのマリーナは、歳の離れた恋人の突然の死によって思いもかけないトラブルに巻き込まれていく。どれほど揺るぎない絆を結んでいても法で守られていないパートナーシップの社会的脆さや、ジェンダー・アイデンティティを拒絶する人々の心理を描き、マイノリティと呼ばれる人々への不寛容な空気に一石を投じる。

メイン

逆境の中でもありのままに生きようとするヒロインを演じたのは、自身もトランスジェンダーである、歌手のダニエラ・ヴェガ。監督は、パブロ・ララインを輩出するなど躍進目覚ましいチリ映画界が生んだ才能、セバスティアン・レリオ。第75回ゴールデン・グローブ賞では外国語映画賞にノミネートされた。

公開された予告編では、恋人であるオルランドの急死により、絶望の淵に立たされるマリーナの悲痛な姿を捉える。マリーナが歌う、ヘンデルのアリア「オンブラ・マイ・フ(懐かしい木陰よ)」に乗せて、思い返されるオルランドとの幸せだっ日々。誕生日祝いに交わされた、「イグアスの滝を見に行こう」という約束。最愛のパートナーを失った悲しみの最中、警察からは身体検査を強要され、オルランドの息子や血縁者たちはマリーナを街から追い出そうと攻撃する。元妻からも「お通夜にも葬儀にも来ないで」と拒否されるマリーナだったが、愛する人に最期の別れを告げたいという切なる想いが彼女を突き動かしていく。

サブ

『ナチュラルウーマン』
2018年2月 シネスイッチ銀座、新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国ロードショー
監督・脚本:セバスティアン・レリオ
出演:ダニエラ・ヴェガ フランシスコ・レジェス ルイス・ニェッコ
配給:アルバトロス・フィルム

【ストーリー】 チリ、サンティアゴ。トランスジェンダーでナイトクラブのシンガー、マリーナは歳の離れたボーイフレンドのオルランドと暮らしていた。マリーナの誕生日を祝った夜、自宅に戻ると突然オルランドが意識を失い亡くなってしまい、マリーナは思いもかけないトラブルに巻き込まれていく。それでもマリーナは女性として生きていく権利を胸に、自分らしさを守るための闘いに挑むことを決める。

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