坂本龍一「今は森林保全の運動をやってますけど、『戦場のメリークリスマス』の頃は木をバッサバッサ斬ってた(笑)」映画『Ryuichi Sakamoto: CODA』舞台挨拶レポート!

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世界的音楽家である坂本龍一を追ったドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto: CODA』が、11月4日(土)より、角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開。11月1日、第30回東京国際映画祭にて、映画人の功績を称えるSAMURAI賞の授賞式が行なわれ、音楽家の坂本龍一が登壇。その後、本作の監督であるスティーブン・ノムラ・シブルと共に舞台挨拶を行った。

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SAMURAI賞の刀のような形をしたトロフィーを手にした坂本は「思い起こすと映画に関わった最初の作品である『戦場のメリークリスマス』では役者として刀で居合をするシーンがありまして、8回ぐらい道場に通いました。付け刃ですけど(笑)」と当時を振り返りニッコリ。「撮影現場でも、皆軍人さんの役ですから刀を持っていて、皆んなで振り回して刀が曲がっちゃったりね(笑)。こういうのを持つと斬りたくなるんだよね、人間て(笑)」とトロフィーで斬る真似をしつつ、「撮影をしたラロトンガ島の木をね、バッサバッサ斬ってね。今は「more trees」という森林保全の運動をやってますけど、その頃はバッサバッサ斬ってた(笑)」と、茶目っ気たっぷりに思い出を語り、会場につめかけた人々を沸かせた。

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授賞式の後、映画『Ryuichi Sakamoto: CODA』の舞台挨拶が行なわれた。壇上に現れたスティーブン・ノムラ・シブル監督は「『映画は監督のものだ』と坂本さんはよくおっしゃってくださるのですが、一人で映画など絶対に作れない。皆さんのおかげで日本プレミアを迎えることができました。どうもありがとうございます」と流暢な日本語で挨拶。続けて坂本は「僕は自分の素顔をさらけ出す趣味はないです。この映画を作ることを、なぜ承諾したかといいますと、ひとえにシビル監督の人柄。日本人以上に腰が低くて、丁寧で、謙遜した方で。監督の人間性に惹かれて、この人だったら任せてもいいかなという気持ちになった」と、映画製作の裏話を語った。

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続けて坂本は「当初はシビル監督もこういうものにしようという計画があったのでしょうけど、撮っているうちに、いろいろなことが起こりすぎて。そのうちに僕は病気になっちゃって…」と語りつつ、監督に向かって「これはシメたと思ったでしょ?ヤッターと思ったでしょ?これで映画がドラマチックになる!って」と矢継ぎ早に問いただす場面も。困り顔の監督は「いやいや、そんなことないですよ!」と慌てて否定。坂本は「思ったに違いない(笑)」と、いたずらっぽく笑い、会場を爆笑させていた。

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『Ryuichi Sakamoto: CODA』
11月4日(土) 角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開
監督:スティーブン・ノムラ・シブル
出演:坂本龍一
配給:KADOKAWA 

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