バイきんぐ・小峠「What a day!」 映画『ザ・サークル』監督来日記念イベント オフィシャルレポート!

エマ・ワトソンの『美女と野獣』に続く主演最新作にして、トム・ハンクス他豪華共演で贈る話題作『ザ・サークル』が11月10日(金)より全国公開となる。この度、本作で監督・脚本を務めた、米インディペンデント映画界の逸材ジェームズ・ポンソルト監督が来日、プレミアイベントに登壇した。2年連続で監督作がサンダンス映画祭の審査員特別賞に輝き、前作『人生はローリング・ストーン』ではインディペンデント・スピリット賞の2部門にノミネートされるなど、米インディーズ映画界でその名を知らない者はいない逸材。さらにディズニー映画『Wild City』の監督としてもアナウンスされるなど、今後ますますの活躍が期待される新進気鋭の監督だ。さらにインスタへの「いいね!」の数を現金に換算し、それを元に旅する番組で話題を呼んでいるバイきんぐの西村と、何かとSNSをザワつかせる相方・小峠がゲスト登壇した。

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満席の会場にジェームズ・ポンソルト監督が登場。大勢のマスコミに囲まれ、「みなさん駆けつけていただきありがとうございます。日本も東京も初めてです。すごく楽しみです」と感激の挨拶をした。昨日の朝、東京に到着後、どう過ごしたか聞かれると、「朝5時に到着して、街を見る時間があったので、浅草に行きました。寿司も食べて、3歳と2歳の子供のためにトトロの人形を買いました。もし時間があったら、宮崎監督の大ファンとしてスタジオジブリの美術館に行きたいですね」と初来日の喜びと父親としての顔を覗かせ答えた。

次に映画に関して、制作の経緯を聞かれると、「原作者のデイブ・エガースの大ファンで、原作を読んで響くものがあった。特に、主人公のメイにとても共感できた。原作では彼女は理想主義者的なところがあり、<サークル>をよりよい場所にしたいと思っているキャラクターであったり、そういうところにも感情移入できた。同時に、サイバーデジタルの世界で自分のこと見て欲しい、知ってほしいという気持ちだったり、自分自身が認知されているのかな、という不安であったり、そういう部分にも感情移入できた。物語はダークな風刺であり、恐怖も感じた。特に、自分も子供がいて、その子供たちが育っていく中で、プライバシーがなくなり、全ての行動が記録されるようになるのかと憂う部分もある」と答え、また、エマ・ワトソンとトム・ハンクスが作品に出演していることについては「彼らをキャスティングできたことは本当にラッキーだった。トムは大ファンですし、1人の人物としても、役者としても信頼感を与える人。だからこそ、このひねりが効いた大企業のトップの役を演じることに、トム自身が興味を感じていた。また、トムはプライバシーや監視社会にも興味を持っている。エマも素晴らしい役者で、彼女の世代の声を代弁する役を担っていて、発言力がある。ハリーポッターシリーズで有名になって10歳の時から、公の姿を記録されてきている。そういう経験も踏まえて、この映画に興味を持ってくれた」と世界のトップスターが共演となった経緯を明かした。

監督が考える現代におけるSNSの意義を聞かれると、「SNSというのはポジティブとネガティブ両方の側面を持ち合わせていると思う。1人の人の最悪の部分と最高の部分を出させる。この映画ではプライバシーや監視社会というものと、自由とはなんなのかを問いかけている。また、全てのことが記録されているのだとしたら、私たちは本当に自由と言えるのか、とも思う」と本作で訴えかけたいテーマと絡めて、SNS論を展開した。