オドレイ・トトゥが17歳から老女まで!奇跡の演技を支えたCG&特殊メイクマジック動画&インタビューも到着

『エタニティ 永遠の花たちへ』は、『青いパパイヤの香り』『夏至』『ノルウェイの森』のトラン・アン・ユン監督が、フランスの3大女優を主演に迎え、初めてフランスを舞台にした作品。これまでベトナムやアジアを舞台に映画を撮り続けてきた監督が挑んだ新作は、フランスを舞台に、運命に生きる3世代の女性たちを通して、世代を超えて命が受け継がれていく様を描き、“生”の素晴らしさを感じさせる、大いなる人生讃歌となった。17歳~老女までみごとに演じたオドレイ・トトゥ。演技を支えたのはCGと特殊メイク。奇跡の変化が動画作成された。

オドレイ・トトゥ インタビュー

Q1ヴァランテイーヌをすでに知っている人のように感じました。それが映画にとって重要であったとしても、彼女のことは瞬間でしか垣間見れていないのに、どうのようにして彼女に親しみを湧かせることがきたのでしょう?

私はすべての瞬間をこのキャラクターに注ぎ込もうとしました。彼女が若い頃、最初の子供が生まれた時、最初の悲しみを経験した時、できる限りの親密さを細部に至るまで注ぎ込みました。すべてのショットはあまりに審美的に構成されていたので、自分には本物らしさが欠けているのではないかと感じたほどです。私はただセットの一部になりました。何かになろうとさえしませんでした。こうしたことを考えながら、長い待ち時間をやり過ごしました。現場ではいつでも用意できている状態でなくてはならないので、必要とされる集中力は相当なものでした。特にショットによっては準備に何時間もかかったものですから。

Q2映画の中ではあらゆる年齢を演じられていますが、それについてはどのようにお感じですか?

ひとつの映画の中で人の一生を演じる自分を見るのはちょっと奇妙に感じます。特殊効果の技術はかなりのものなので、老いた自分を見るのはとても動揺しました。若い自分を見るのはショックが少なかったです。理由はおそらく10歳若い自分が頭にあるからでしょう。唇がちょっとぽってりしていて頬が少しぷっくりしている自分がね!

Q3どのような特殊効果を用いましたか?

二つの技術を組み合わせました。補綴とデジタルです。私の顔の中心軸に専用のマーカーで小さな白い点を書き入れました。これは私の「二重の皮膚」とぴったり合致するものです。三種類用意しました。各場面で私が演じる年齢によって使い分けます。最初のものは若い頃用で、残りの二つが歳をとってからのものです。撮影後、私の二重の皮膚が私の動きと完全に合致するよう再生するのです。私たちは、演じる年齢に合わせて、顔、首、手のどんな部分を変化させるのかを決定しました。メイクアップで行くのか、デジタル処理をするのか。結局、こうした二つのプロセスを組み合わせて魔法を完成させるのに、撮影終了後何ヶ月もかかりました。

Q4赤ん坊とのシーンは印象的でした。どのようにしてこんな小さな赤ん坊と演技ができたのでしょう?

演技はしません。ただ赤ん坊を見つめて、愛するだけです!映画の中でヴァランティーヌは8回出産しています。毎日新しい赤ん坊がいました。年齢によって、多少の差はあれ、彼らは不安そうでしたから、それぞれに柔軟に対応して彼らを安心させるのです。それは私の役の一部でもありました。絆を作り上げて、彼らが撮影中自信を感じられるようにしてあげました。ですが、私は子供好きなので、仕事みたいじゃなかった。女優になる前は、小児精神科医になることも考えていましたから!

『エタニティ 永遠の花たちへ』
9月30日よりシネスイッチ銀座他にて全国順次ロードショー
監督:トラン・アン・ユン
出演:オドレイ・トトゥ メラニー・ロラン ベレニス・ベジョ ジェレミー・レニエ ピエール・ドゥラドンシャン
配給:キノフィルムズ

STORY ヴァランティーヌがジュールと結婚した理由は、19世紀末フランスの上流階級においては少し変わっていた。親が決めた婚約を自分で破棄したのだが、それでも諦めないジュールに初めて心を動かされたのだ。夫婦の愛は日に日に深まっていったが、病や戦争で子供たちを失ってしまう。そんなヴァランティーヌに再び喜びをくれたのは、無事に成長した息子のアンリと幼なじみのマチルドの結婚だった。マチルドの従姉妹のガブリエルと夫も頻繁に訪れるようになり、大家族のような賑やかで幸せな日々が続く。だが、運命は忘れた頃に意外な形で動き始める──。

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