『劇場版 美少女戦士セーラームーンR』応援上映で幾原邦彦監督と三石琴乃が聖地に帰還

『美少女戦士セーラームーン』のTVアニメ化25周年を記念し、丸の内TOEIで行なわれた『25th Anniversary うさぎBIRTHDAY!! 応援上映&スペシャルゲストトークイベント』第二夜は『劇場版 美少女戦士セーラームーンR』の応援上映。トークイベントのゲストとして幾原邦彦監督と月野うさぎ役の三石琴乃が登壇した。

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丸の内TOEIのあるこの場所で、1993年12月に本作の舞台挨拶が行なわれたという監督は「当時は着ぐるみが壇上に上がるのがせいぜいで、声優が出てくる舞台挨拶は画期的だった。当時は、声優を見るという文化が理解されていない時代で、東映の上の方々が、なかなか分かってくれなかった。監督が壇上に上がるということも当時はなかったんじゃないかな。(セーラー戦士役の声優)5人が主題歌『Moon Revenge』を歌って踊ったのを、僕は袖で見ていたんです。20数年経って戻ってきたことは嬉しいですね」とコメント。

「(声優が舞台挨拶することを)監督も後押ししてくれたんですよね」とは三石だ。

「実は20数年、本作を見たことがないんです」と監督は衝撃の告白。

「エンターテインメントとして面白いものを目指したんですが、そうしても客観視して見られなくて…。NETFLIXでこの間、ちょっとだけ見たけど、途中でやめちゃった」とつづけると、三石から「ヤダ!見たらいいのに。早く見ないと死んじゃうよ」とツッコまれる一幕も。

本作の見どころについて聞かれた三石は「2つあります。ひとつは、うさぎちゃんがちびうさに鼻にティッシュを詰められて息を止めるシーンで、アフレコ現場でも本当に鼻にティッシュを詰めましたね。もうひとつは(謎の異星人)フィオレとの戦いが展開するクライマックスで、フィオレが「花だ」と気づくシーンがツボでした」

一方、監督は「(うさぎが鼻にティッシュを詰められる)あのシーンは、TVじゃ絶対できないことをやろうと思って。TVだとあのシーンの沈黙は放送事故になっちゃうから。自分的には『Moon Revenge』の前奏です。あそこで観客のテンションを上げることが出来れば成功だと思っていましたから映像にもこだわりましたね。当時のことは、忙しすぎて記憶が飛んでいたりするんですが(笑)、今改めて思うのは当時のスタッフの情熱が画面から伝わってくること。彼らのセーラームーン愛を感じてください」と監督は締めくくった。

その後、『劇場版 美少女戦士セーラームーンR』『メイクアップ!セーラー戦士』『美少女戦士セーラームーンS』『美少女戦士セーラームーンSuperS セーラー9戦士集結!ブラック・ドリーム・ホールの奇跡』『SuperS外伝 スペシャルプレゼント 亜美ちゃんの初恋』の劇場版5作品を収録したブルーレイボックス『美少女戦士セーラームーン THE MOVIE Blu-ray 1993-1995』の2018年2月発売が発表。幾原監督から三石にサプライズでセル画プレゼントも行なわれ、会場は大盛り上がりだった。

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