SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2017 特別企画「ヨーロッパから見た日本映画」上映作品発表!

世界に先駆けてデジタルシネマにフォーカスし、次代を担う若手映像クリエイターの登竜門として2004年にスタートした、「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」は、来る7月15日(土)~23日(日)の9日間、第14回目の開催を迎える。今年は世界85の国・地域から応募された合計810作品から厳選した、長編部門12作品、短編部門12作品、アニメーション部門10作品のコンペティション上映から、過去に本映画祭でノミネート・受賞を経験し、現在活躍する6人の新鋭監督にフォーカスした特集「飛翔する監督たち」など、さまざまな企画を実施する。

今年の新企画のひとつである、特別企画「ヨーロッパから見た日本映画」では、先日5月28日(日)に終了したばかりの、世界最大の日本映画祭「ニッポン・コネクション」と連携し、第17回「ニッポン・コネクション」でニッポン・ヴィジョンズ観客賞を受賞したドキュメンタリー映画『Start Line』(今村彩子監督)を上映する。上映後には、プログラム・ディレクターのマーティン・ブレゲンツァー氏を迎え、海外、特にヨーロッパの映画界から見た日本映画の潮流について語るトークイベントを開催する。

第17回ニッポン・コネクション観客賞受賞作品
『Start Line』 (今村彩子監督)

Start-Line_main

『Start Line』 <2016年/日本/112分>
監督・撮影・編集:今村彩子
制作・配給:Studio AYA 配給協力・宣伝:リガード
© Studio AYA

生まれつき耳が聞こえず、健常者とのコミュニケーションに壁を感じてきた今村彩子監督が、自らを被写体に、沖縄から北海道までの57日間、3,824kmにおよぶ自転車の旅を追ったドキュメンタリー。数々の失敗や悪天候に四苦八苦しながらも、ひたすら北へとペダルを漕ぎ続ける毎日。心温まるふれあいもある一方、“聞こえる人”との会話に悩み苦しむことも。そんな時、同じく聴力にハンディキャップを抱えながら自転車で日本縦断の旅をするオーストラリア人青年との出会いが訪れる。

<今村彩子監督プロフィール>
愛知県出身。Studio AYA代表。愛知教育大学在学中にカリフォルニア州立大学ノースリッジ校に留学し、映画制作とアメリカ手話を学ぶ。名古屋学院大学・愛知学院大学で講師を務める傍らドキュメンタリー映画を制作。主な作品に『珈琲とエンピツ』(11)、『架け橋きこえなかった3.11』(’13)など。本作が国内外で評価され、全国各地で公開中。

「ニッポン・コネクション」プログラム・ディレクター、マーティン・ブレゲンツァー氏によるトークイベントも開催!!

本企画では、『Start Line』上映後、ニッポン・コネクションでプログラム・ディレクターを務めるマーティン・ブレゲンツァー氏を迎え、本映画祭ディレクター・土川勉とのトークイベントを開催。ニッポン・ヴィジョンズ観客賞を受賞した『Start Line』をはじめ、今年の同映画祭での上映作品、また2016年の本映画祭で長編部門SKIPシティアワードを受賞し、昨年のニッポン・コネクションでも上映された『見栄を張る』(16:藤村明世監督)などの現地での反響を伺うとともに、日本映画の魅力や、ヨーロッパで評価される日本映画の特徴と傾向、あるいは日本の若手作家による映画が抱える問題点や課題を通して、いまどのような日本映画が世界、特にヨーロッパでは求められているのかを語る。

<マーティン・ブレゲンツァー氏プロフィール>
1987年ドイツ・ヘルデッケ生まれ。ヨハネス・グーテンベルグ大学マインツで、映画とアメリカ研究の学士を取得。現在、同大学にて芸術メディア上演法の修士課程で学んでいる。シュトゥットガルト国際アニメーション映画祭、シュニット国際短編映画祭、ケルン子供映画祭などの映画祭に携わり、2011年より、ニッポン・コネクションの映画プログラムチームおよび映画祭運営チームに所属している。映画祭以外でも、ケルンのStadtRevue誌に映画批評を書いたり、ケルンのラジオ番組のメンバーも務めている。さらにフリーランスとして、子どもや若者へのラジオ・映画分野のメディア教育にも力を入れている。

<ニッポン・コネクションとは>
映画を専攻する大学生だったマリオン・クロムファスとホルガ―・ツィーグラーの二人が、当時ドイツではほとんど観ることができなかった日本映画を上映しようと考えたことをきっかけに、2000年に第一回が開催された。第一回から来場者が一万人を超える成功を収め、以降規模を拡大しながら毎年開催されている。現在ではドイツのみならず世界中から観客が集い、来場者数、上映本数ともに世界最大の日本映画祭へと成長している。日本からも多数のゲストが参加しているほか、2007年には日本の映画・映像に関する学術研究者が集うKinema Club Conferenceがヨーロッパで初めて開催されるなど、日本映画に関わる人々の重要な交流の場ともなっている。

【SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2017 特別企画「ヨーロッパから見た日本映画」】
■日時:7月18日(火) 10:30~ ■会場:SKIPシティ 映像ホール
■料金:無料(当日先着順/自由席・定員入替制) ■詳細ページ:http://skipcity-dcf.jp/special.html#other_03

<SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2017 (第14回)開催概要>
■会期:2017年7月15日(土)~23日(日)
■会場:SKIPシティ 映像ホール、多目的ホールほか(川口市上青木3-12-63)
彩の国さいたま芸術劇場(さいたま市上峰3-15-1) [7月16日、7月17日のみ]
こうのすシネマ(鴻巣市本町1-2-1エルミこうのすアネックス3F) [7月16日、7月17日のみ]
■主催:埼玉県、川口市、SKIPシティ国際映画祭実行委員会、特定非営利活動法人さいたま映像ボランティアの会
■公式サイト:www.skipcity-dcf.jp