監督・酒井善三、企画プロデュース・大森時生がタッグを組んだホラー映画『遺愛』が、2026年6月に全国公開される。恐怖や呪いというモチーフを、これまでにない視点と解釈で描き出す本作は、すでに海外の映画祭で注目を集めており、静かに、しかし確実に観る者の心に染み込む現代的恐怖映画として期待が高まっている。

物語の主人公は、父の死をきっかけに実家へ戻り、母の介護を始める藤井佳奈。佳奈は、失われていた母との時間を取り戻すかのように献身的に日々を送っていく。しかし、穏やかなはずの生活の中で、次第に説明のつかない出来事や違和感が周囲で起こり始める。家の空気、母の言動、そして自分自身の感覚――それらが少しずつ歪み、佳奈は「何かがおかしい」と感じ始める。
本作が突きつけるのは、「愛」と「呪い」が紙一重であるという問いだ。佳奈と母は呪われているのか、それとも知らぬ間に誰かを、あるいは何かを呪ってしまったのか。介護という極めて現実的で切実なテーマを土台にしながら、物語は次第に不穏さを増し、観客を逃げ場のない心理的恐怖へと導いていく。
主人公・佳奈を演じるのは、主演の山下リオ。母の介護を通して、徐々に精神の均衡を失っていく女性を、憑依したかのような演技で体現しており、その存在感は本作の大きな見どころのひとつとなっている。慈愛に満ちたはずの日常が、いつの間にか恐怖へと反転していく過程を、繊細かつ生々しく描き出す。
特報映像や海外版ポスタービジュアルでは、静かな生活の中に忍び寄る不安と、不穏な空気が強く印象づけられている。派手な恐怖演出に頼るのではなく、日常の延長線上にある“気づいてしまった恐怖”を描くことで、『遺愛』は観る者に深い余韻を残す作品となりそうだ。
▼特報映像
https://youtu.be/BMEZOKADUp4
■作品情報
タイトル:『遺愛』
公開日:2026年6月
監督:酒井善三
企画プロデュース:大森時生(テレビ東京)
プロデューサー:藤山晃太郎(テレビ東京)、鈴木祐介(ライツキューブ)、百々保之(DrunkenBird)
主演:山下リオ
制作プロダクション:DrunkenBird
配給:ライツキューブ
©︎2026「遺愛」製作委員会

