2003年よりフジテレビ深夜枠で放送され、フェイクドキュメンタリーというジャンルを日本に定着させた伝説的シリーズ『放送禁止』が、完全新作映画『放送禁止 ぼくの3人の妻』としてスクリーンに帰ってくる。

「ある事情で放送が中止となったVTRを再編集し放送する」という独自の設定で、大家族、ストーカー、隣人トラブルなど、日常の裏側に潜む違和感と恐怖を描いてきた『放送禁止』シリーズ。本作は、近年のモキュメンタリー作品や考察系コンテンツの隆盛にも多大な影響を与えてきた同シリーズの精神を受け継ぎつつ、さらに踏み込んだテーマに挑む。
最新作のテーマは「一夫多妻制」。WEBデザイナーの萩原紘二と、彼を支える3人の妻──会社経営者の中瀬由子、元モデルの乾麻莉奈、看護師の内野楓。4人の共同生活を追ったドキュメンタリー映像は、やがて「夫は誰に殺されたのか」という衝撃的な疑問へと収束していく。
物語の発端となるのは、放送予定だったにもかかわらず、何らかの理由でお蔵入りとなった一本のドキュメンタリー映像。暗がりの中、揺れる蝋燭の炎、祝詞を唱える霊媒師、祈祷を受ける3人の女性たち。トランス状態に陥った彼女たちの口から語られるのは、「私が夫を殺した」という告白だった。「愛していたから殺した」「憎かったから殺した」3人の妻の証言は食い違い、真実は巧妙に隠されていく。事実を積み重ねても、それが必ずしも真実に結びつくとは限らない──。観客は映像の隅々まで目を凝らし、散りばめられた違和感と手がかりを拾い集めながら、“恐るべき真実”に近づいていくことになる。
企画・脚本・監督を務めるのは、『放送禁止』シリーズをはじめ、『パラノーマル・アクティビティ 第2章 TOKYO/NIGHT』や小説「出版禁止」「掲載禁止」シリーズなどで知られる長江俊和。ホラーとミステリー、そしてドキュメンタリー表現を融合させてきた第一人者が、8年ぶりに放つ劇場版『放送禁止』は、シリーズファンのみならず、モキュメンタリー映画の現在地を問う一本となっている。
■作品情報
タイトル:『放送禁止 ぼくの3人の妻』
監督・脚本:長江俊和
配給・宣伝:渋谷プロダクション
公開日:2025年3月13日(金)
公開:池袋シネマ・ロサほか全国順次
上映時間:98分
製作年/製作国:2025年/日本
音声:日本語(ステレオ)
©「放送禁止」製作委員会

