広島オールロケで撮影された青春ドラマ『シケモクとクズと花火と』が、2026年1月31日（土）より池袋シネマ・ロサほか全国順次公開される。本作は、年齢も価値観も境遇も異なる3人の若者が偶然の出会いから同じ時間を歩み、迷いながらも自分自身の“居場所”を探していく物語だ。

広島の居酒屋「まめすけ」でバイトをする杉山末子（遠藤祐美）は、夢も恋人もなく、冴えない毎日を淡々と過ごしている。他人や社会へ小さく毒づくことで心の均衡を保ちながら、「どうせこの先もたいして良いことなんてない」と、期待を持たずに生きる日々だった。

一方、同じ店で働き始めた新人バイト・山根朔人（仲野温）は、容姿端麗・コミュ力抜群のインフルエンサー。順風満帆に見える彼も、惰性の恋愛や虚勢を張った“自分づくり”に虚しさを感じていた。

正反対の2人は出会った日から反発し合うが、ある夜、車椅子の老人集団によるリンチ現場を目撃してしまう。逃げ惑う2人の前に現れたのは、アコ（森美雨）という名の謎めいた少女だった。

アコに導かれるようにともに行動することになった3人は、現実から逃げるような“旅”のなかで、それぞれが抱えてきた生きづらさや孤独と向き合っていく。他者との関わりを通して、自分自身の価値観に変化が生まれていく姿が、繊細かつ優しい視線で描き出されていく。

監督の山岸謙太郎は、「スポットライトを浴びる人生だけが魅力的ではない。褒められない生き方でも、その人だけの思いやりや正義がある」と末子への想いをコメントし、等身大の若者たちへの眼差しが作品の基底にあることを語っている。 

■作品情報
『シケモクとクズと花火と』（97分）
出演： 遠藤祐美、仲野温、森美雨、塚本恋乃葉、GIN、東ちづる
監督： 山岸謙太郎
脚本： 弥重早希子
製作・配給： えびふらいレコーズ
公開： 2026年1月31日（土）より池袋シネマ・ロサほか全国順次公開

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