倍賞千恵子×木村拓哉、“ハウルコンビ”が21年ぶりに共演!横浜の街で腕組みデートする本編映像『TOKYOタクシー』

山田洋次監督の91本目となる最新作『TOKYOタクシー』(11月21日公開)より、本編映像が解禁された。倍賞千恵子と木村拓哉が“たった1日の旅”を通して深い絆を育んでいく様子を収めた本映像は、まるでソフィーとハウルが再会したかのようだとSNSでも話題になっている。

本作は、タクシー運転手・宇佐美浩二(木村拓哉)と、85歳の高野すみれ(倍賞千恵子)が東京から葉山の高齢者施設へ向かう一日限りの旅を描くヒューマンドラマ。寄り道を重ねながら幼少期から現在までの“人生の記憶”を巡るすみれは、壮絶な過去を初対面の浩二に語り始める。偶然出会った二人の心は、旅の終盤で静かに、しかし確かな形で結びついていく。

今回解禁された映像では、当初ぎこちなかった関係から一転、横浜の繁華街を歩く二人の柔らかな空気が描かれる。すみれが「ねえ、浩二さん。腕を組んでもいいかしら、あなたと」と照れまじりに頼むと、浩二は静かに「どうぞ」と腕を差し出す。その表情には、彼女の孤独と人生を受け止めようとする優しさがにじむ。

このシーンについてリリースでは、山田監督ならではの細やかな人間描写が凝縮された場面と説明されており、穏やかな余韻が胸に広がる名シークエンスだ。

実写では初共演となる倍賞と木村。しかし二人は『ハウルの動く城』(2004)でソフィーとハウルとして声の共演を果たしている。倍賞は当時を振り返り、「木村さんともっと話したくて、鈴木敏夫プロデューサーにお願いし、一緒にアフレコする日を作ってもらった」と明かす。一方の木村は、「大女優・倍賞さんと宮崎駿監督、鈴木敏夫さんがいて…緊張で頭が真っ白になった」と語るなど、二人の信頼関係が長い年月を経て本作で結実している。

SNSでも「ハウルとソフィーが現実で再会したみたい」「泣いてしまう…」といった声が広がっており、映像への期待も高まる。

さらに本作は、第55回ロッテルダム国際映画祭「Limelight」部門への正式出品が決定。世界が注目するハイライト作品として選ばれ、国際的な期待が寄せられている。ディレクターのVanja Kaludjercic氏は、「タクシーという小さな箱の中で交わされる何気ない会話が人生を静かに映し出す。観客一人ひとりの“TOKYO”の記憶と重なる作品」と賛辞を寄せている。

▼本編映像

■作品情報
タイトル: 『TOKYOタクシー』
出演: 倍賞千恵子、木村拓哉、蒼井優、迫田孝也、優香、中島瑠菜、神野三鈴、イ・ジュニョン、マキタスポーツ、北山雅康、木村優来、小林稔侍、笹野高史
監督: 山田洋次
脚本: 山田洋次、朝原雄三
原作: 映画「パリタクシー」(監督:クリスチャン・カリオン)
配給: 松竹
公開: 2025年11月21日(金)全国ロードショー

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