第28回PFFプロデュース作品として制作され、JAPAN CUTS 大林賞(最優秀作品賞)を受賞した中尾広道監督の最新作『道行き』が、2026年2月13日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、テアトル新宿ほかにて公開される。本作は、奈良・御所市を舞台に、モノクロームで紡がれる“静かな旅”の映画。主演には渡辺大知、そして映画初出演となる文楽人形遣い・三世 桐竹勘十郎を迎え、ゆっくりと流れる時間のなかに観客を誘う。

大阪から奈良に移住し、古民家の改修を進める青年・駒井(渡辺大知)。彼のもとを、かつてその家に暮らしていた老人・梅本(三世 桐竹勘十郎)が時折訪れる。梅本が語る“昔の町の姿”や“家に流れてきた時間”の物語は、駒井の心に静かに沁み込み、やがてふたりの対話の世界は、ゆるやかに“旅の景色”へと広がっていく。
御所市の素朴な光景、心に眠る原風景、そして時間の流れ。そのすべてが、モノクロームの映像により丁寧にすくい取られ、観客を「一本の映画を観る」以上の体験——「一本の列車に乗り合わせた」ような時間へと連れ出す。
今回解禁された特報では、主演の2人の姿をあえて多く見せず、バッキー白片とアロハ・ハワイアンズによる優しい音色に包まれながら、列車がゆっくりと進む風景が映し出される。中尾監督が語る“列車に乗り合わせたような感覚”という本作の核心を、その音とリズムが象徴するつくりとなっている。
【渡辺大知 コメント】
「時間と場所について描かれた映画です。移住者としてこの映画に流れる時間を旅していました。皆さん自身の“場所”について思いをめぐらせてほしい」と、本作に込められた静かなまなざしを語る。【資料より】 
【三世 桐竹勘十郎 コメント】
“俳優”として初の映画出演となった桐竹勘十郎は、「最初は出演を受けるつもりがなかった」と告白。しかし“人形を持たずに表現する自分は何ができるのか”という問いが背中を押したといい、慣れない現場での試行錯誤や緊張を率直に語っている。本作が新たな学びとなったことへの感謝も深く綴られている。
▼特報映像
https://youtu.be/SQJlWOkH_Wc
■作品情報
タイトル: 『道行き』
監督・脚本・編集: 中尾広道
出演: 渡辺大知、三世 桐竹勘十郎、細馬宏通、田村塁希、大塚まさじ
音楽: バッキー白片とアロハ・ハワイアンズ「マカラプア」、細馬宏通「猫目唄」
製作: 第28回PFFプロデュース作品
公開: 2026年2月13日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、テアトル新宿ほか全国順次公開
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