木村拓哉「ぜひ何度かこの作品に“乗車”してほしい」『TOKYOタクシー』東京タワーで華やかに完成披露!

山田洋次監督の最新作『TOKYOタクシー』(11月21日公開)のタクシーセレモニー&完成披露試写会が10月20日に開催された。イベントには主演の倍賞千恵子と木村拓哉をはじめ、蒼井優、迫田孝也、優香、中島瑠菜、そして山田監督が登壇。東京タワーの“ピンクカーペット”に、劇中さながら木村が自らタクシーを運転して倍賞をエスコートし、集まったファンを熱狂させた。

木村は「撮影以来のこの車の運転なので、懐かしい感覚でした。劇中では倍賞さんは後部座席でしたが、今回は助手席に乗っていただいて新鮮でした」と嬉しそうに語る。倍賞も「木村さんは本当に運転が上手で安心して乗れました」と笑顔を見せ、二人の穏やかな空気に会場も和やかに包まれた。

19年ぶりの山田組参加となる木村は「幼少期から倍賞さんを拝見してきたので、山田組でご一緒できるのは格別でした」と感慨深げ。倍賞も「木村君は勉強家で、いつも何かを考えている優しい方」と語り、互いへの信頼と尊敬がにじむ。

若き日のすみれを演じた蒼井優は「自分の殻を破りたい気持ちで挑みました。同じメンバーでまた撮りたいと思うほど素敵な時間でした」と振り返る。迫田孝也は「OKが出ても『これでよかったのかな?』と思いながら蒼井さんの笑顔で安心していました」と撮影現場のエピソードを披露。優香は「山田監督のために、という想いが溢れる現場で幸せでした」と語り、初参加ながら温かい現場の空気を実感していた。

完成披露試写会では、鑑賞後の観客の涙を見つめながら倍賞が「逃げ出したくなるくらいドキドキしています」と語ると、木村も「作品をご覧になった皆さんと目があった時に、作品の理解者になってくださったと感じました。自分を愛してくれる周りの方々に感謝し、愛することの幸せを感じていただけたと思います。ぜひ何度かこの作品に“乗車”してくれたら嬉しいです」と笑顔でコメント。

さらに、妻役の優香が「浩二のアイマスクには裏設定がある」と話題を振ると、木村は「夜勤明けに昼間眠るので、妻が使っていたアイマスクを使うことで近くに感じられると思った」と細やかな役作りを明かし、役への深いこだわりが垣間見えた。

監督は「この映画には、一生懸命に生きる人々へのエールを込めました。気に入ってくださったら、ぜひ周りの方にも伝えてください」と語り、91作目となる作品への自信をのぞかせた。

■作品情報
タイトル: 『TOKYOタクシー』
出演: 倍賞千恵子、木村拓哉、蒼井優、迫田孝也、優香、中島瑠菜、神野三鈴、イ・ジュニョン、マキタスポーツ、北山雅康、木村優来、小林稔侍、笹野高史
監督: 山田洋次
脚本: 山田洋次、朝原雄三
原作: 映画『パリタクシー』(監督:クリスチャン・カリオン)
配給: 松竹
公開日: 2025年11月21日(金)全国ロードショー

ストーリー:
タクシー運転手・宇佐美浩二(木村拓哉)は、85歳の高野すみれ(倍賞千恵子)を東京・柴又から葉山の高齢者施設まで送ることに。すみれは「東京の見納めに寄ってみたい場所がある」と浩二に頼み、思い出の地を巡ることにする。寄り道の道中、すみれが語り出す壮絶な人生の記憶が、二人の心を大きく動かしていく――。

©2025 映画「TOKYOタクシー」製作委員会
Remake rights: courtesy of Pathé- Une HIRONDELLE PRODUCTIONS
Based on the film “UNE BELLE COURSE” © 2022 – UNE HIRONDELLE PRODUCTIONS – PATHE FILMS – ARTEMIS PRODUCTIONS – TF1 FILMS PRODUCTION