田中一歩が語る“じぶんをいきる”とは?『じぶん、まる! いっぽのはなし』ほっこり温かい予告編が完成

セクシュアルマイノリティとされている子どもたち、そしてすべての子どもたちに“じぶん、まる!”のメッセージを届け続ける田中一歩(いっぽ)さん。その活動を追ったドキュメンタリー映画『じぶん、まる! いっぽのはなし』(監督:崟利子)の予告編が解禁された。公開は11月8日(土)より、ポレポレ東中野にてスタートする。

今回解禁された予告編では、カメラに向かって柔らかい表情で語りかける一歩さんの姿が印象的だ。彼女が行う出前講座「『じぶんをいきるためのるーる。』を子どもたちに届けよう!」の様子や、自身の経験から生まれた絵本・イラストが差し込まれ、優しさと温もりに包まれた映像に仕上がっている。

撮影を担当したのは『セノーテ』『Underground アンダーグラウンド』で知られる映画作家・小田香。光の揺らぎや風に揺れるカーテンを丁寧にとらえた映像美と、京都を拠点に活動するデュオ・ふちがみとふなとの音楽が静かに寄り添う。予告編では、その音楽の一部も挿入され、本編への期待が高まる。

監督を務める崟利子は、『オードI』(1998)や『西天下茶屋・おおいし荘』(1999)などで注目された映画作家。『Blessed ─祝福─』(2001)ではニヨン国際ドキュメンタリー映画祭で特別賞を受賞するなど、一貫してインディペンデントな立場で創作活動を続けてきた。本作は崟監督にとって初の劇場公開作となる。

さらに、公開を記念して、崟利子監督特集上映の開催も決定。「映画作家・崟利子特集」@ポレポレ東中野(11/8〜14)では、『西天下茶屋・おおいし荘』『春節祭』などの過去作を上映。『Blessed ─祝福─』の一夜限りの上映も10月30日(木)にspace&cafeポレポレ坐で行われる。

兵庫県生まれの田中一歩さんは、元保育士として子どもたちに関わってきた経験から、2015年に絵本『じぶんをいきるためのるーる。』(解放出版社)を出版。その後、近藤孝子さんとともに「にじいろ i-Ru(アイル)」を立ち上げ、性の多様性や“自分らしさ”をテーマに活動を続けている。「誰もが“じぶん”を否定せずに生きられるように」との願いが、“じぶん、まる!”というタイトルに込められている。

▼予告編

■作品情報
タイトル:『じぶん、まる! いっぽのはなし』
監督・編集: 崟利子
出演: 田中一歩
撮影: 小田香
録音・整音: ウエヤマトモコ
音楽: ふちがみとふなと
プロデューサー: 崟利子、高橋章代
制作: 加藤初代、若井真木子
製作: HERE&THERE
配給: アカリノ映画舎
2023年/日本/60分/カラー
公開日: 2025年11月8日(土)よりポレポレ東中野ほか全国順次公開

©HERE&THERE