9月12日(金)、映画『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』がついに全国公開を迎え、TOHOシネマズ シャンテで初日舞台挨拶が行われました。登壇したのは主演の西島秀俊、台湾を代表する女優グイ・ルンメイ、そして真利子哲也監督。満席の会場は、熱気と笑い、そして作品への期待感に包まれました。
冒頭、西島は「お足元の悪い中ありがとうございます。今日はルンメイさんも来ているので、たくさんお話したいと思います」と柔らかな笑顔であいさつ。続くルンメイは「新しい作品を携えて皆さんにお会いできてとてもうれしいです。皆さんの感想をお聞きするのがとても楽しみ」と声を弾ませました。真利子監督も「大変な挑戦だったので、今日上映できることが本当にうれしい」と感慨を込め、会場を温かな雰囲気に包みました。
本作が挑んだ“言語の壁”について、西島は「日常にある小さな感情の波、相手への思いやりと苛立ちが混ざり合う瞬間が脚本に詰まっている」と語り、ルンメイも「言葉が通じなくても愛をどう維持するかというテーマに強く惹かれました」と共感を示しました。さらに西島は約9割が英語という台詞に挑んだ経験を振り返り、「感情があふれてうまく言えないところを監督が喜んでくれた」と語り、会場を沸かせました。
一方ルンメイは、西島との共演を「私にとって西島さんは大きな木のような存在。私はその下で自由に遊ぶ子供のような感覚でした」と表現し、会場からは大きな笑いと拍手が巻き起こりました。さらに彼女は「撮影中、西島さんは現場でずっとおやつを食べていた」と“秘密”を暴露し、場内は笑いに包まれました。
本作は釜山国際映画祭、台北金馬映画祭への出品や台湾・フランスでの上映も決定。西島は「観客の皆さんが鑑賞することで完成する映画だと思っています」と語り、国際的な広がりへの期待を寄せました。ルンメイも「いろんな国の観客がどんな感覚を持って帰ってくれるかが楽しみです」とコメント。真利子監督は「映画を観た後に誰かと話して楽しめる経験にしてほしい」と呼びかけました。
そして最後に西島は、「深い愛情は必ず試される瞬間がある。悩みや苦しみを越えた先にまた新しい試練が訪れる。そんな経験をしている方にこそ、この映画を観てほしいです。ラストに残るわずかな光や希望を感じてもらえたら」とメッセージを送り、初日舞台挨拶は大きな拍手の中で幕を閉じました。
■作品情報
タイトル:『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』(英題:『Dear Stranger』)
公開日:絶賛上映中
出演:西島秀俊、グイ・ルンメイ
監督・脚本:真利子哲也
配給:東映
©Roji Films, TOEI COMPANY, LTD.