歴史に、「if」はないが、アドルフ・ヒトラーの「南米逃亡説」をモチーフに、実際に起こり得たかもしれない世界線を大胆なアプローチで描いた、ナチス映画の新たな系譜『お隣さんはヒトラー?』が、7月26日より公開される。このほど、予告編とポスタービジュアルが披露された。
本作は、ヒトラーの遺体を西側諸国が確認していない点、ナチス高官のアドルフ・アイヒマンなどが中南米に逃亡した事実、2015年に、コロンビアのジャーナリストによってもたらされたCIAの極秘文書の中に、ヒトラーに関する資料を発見、SNSで公開したことなどから、まことしやかに囁かれる「ヒトラー生存説」「南米逃亡説」をモチーフに、もし、アドルフ・ヒトラーが生存していてホロコーストを生き延びた男の家の隣に引っ越して来たらどうなる?という、実際に起こり得たかもしれない世界線を大胆なアプローチで描いている。
予告編では、孤独な老人の隣に越してきた男がアドルフ・ヒトラーに酷似していたことから始まる。大使館に出向いて隣人はヒトラーだと訴えるが取り合ってもらえない。ならばと、カメラを購入し、ヒトラーに関する本を買い込み、自らの手で証拠を掴もうと行動を開始する。正体を暴こうと意気込む奮闘ぶりがユーモラスに描かれる前半から一転、雨の中で隣人から助けを求められたことがきっかけとなり、互いの家を行き来し、チェスを指したり、肖像画を描いてもらうまでの関係になるが、あることがきっかけで、再び、互いに猜疑心を持つように…。果たして、隣人の正体とは?そして、どんな結末を迎えるのか、期待が高まる映像となっている。
ポスタービジュアルは、黄色と赤と黒の3色でデザインされ、左側に<隣人をヒトラーと疑う>ポルスキー役のデヴィッド・ヘイマン、右側に<ヒトラーに疑われる>ヘルツォーク役のウド・キアが配置され、2人とも硬い表情で正面を見据えている。しかし、どのよう感情かは窺い知ることができない。また、2人の間には仕切りがあり、硬い表情の理由なのか、「あなたはその隣人を赦すことができますか」のキャッチコピー。そして背景には、本作のキーポイントとなる黒バラ、チェスの駒のシルエットが装飾されている。下部のコピーには、「終戦から15年、1960年の南米・コロンビア。余生を過ごす男の隣家に越してきたのは、死んだはずの――。」とあり、歴史に、「if」はないが、アドルフ・ヒトラーの「南米逃亡説」をモチーフにした、実際に起こり得たかもしれない世界線を描いた、ナチス映画の新たな系譜となる本作が、どんな物語なのか、興味をそそられる仕上がりとなっている。
『お隣さんはヒトラー?』
2024年7月26日(金)より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国公開
監督・脚本:レオン・プルドフスキー
出演:デヴィッド・ヘイマン ウド・キア オリヴィア・シルハヴィ
配給:STAR CHANNEL MOVIES
【ストーリー】 1960年の南米・コロンビア。第二次世界大戦終結から15年が経過し、巷ではアルゼンチンで逃亡生活を続けていたアドルフ・アイヒマンが拘束された記事で賑わっていた。ホロコーストで家族を失い、ただ一人生き延びたポルスキーは、町外れの一軒家で日々を穏やかに過ごしていた。そんな老人の隣家に越してきたのは、ドイツ人のヘルツォーク。その青い瞳を見た瞬間、ポルスキーの生活は一変する。その隣人は56歳で死んだはずのアドルフ・ヒトラーに酷似していたのだ。ポルスキーは、ユダヤ人団体に出向いて隣人はヒトラーだと訴えるが信じてもらえない。ならばと、カメラを購入し、ヒトラーに関する本を買い込み、自らの手で証拠を掴もうと行動を開始する。正体を暴こうと意気込んでいたポルスキーだったが、やがて、互いの家を行き来するようになり、チェスを指したり、肖像画を描いてもらうまでの関係に。2人の距離が少し縮まった時、ヘルツォークが、ヒトラーだと確信する場面を目撃してしまう…。
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