新垣結衣「感情を分かち合うことはできない。あなたと私は別の人間だから」『違国日記』予告編

累計販売数170万部を超える同名コミックを、新垣結衣主演で映画化する『違国日記』が、6月7日より公開される。このほど、予告編とポスタービジュアルが披露された。

人見知りな小説家の高代槙生(こうだいまきお)<35>と、その姪・田汲朝(たくみあさ)<15>の対照的な2人の同居譚。2人はなかなか理解し合えない寂しさを抱えながらも、丁寧に日々を重ね生活を育むうちに家族とも異なった、かけがえのない関係になっていく。

予告編では、槙生(新垣結衣)と朝(早瀬憩)が戸惑いながらも心を寄せ合っていく姿が映し出されている。大嫌いだった姉を亡くし、その娘である朝を引き取ることになり戸惑い、迷う槙生を親友の醍醐(夏帆)と元彼の笠町(瀬戸康史)が支えていく。朝の「なんで嫌いなの、お母さんのこと」という率直な質問に対し、「あなたの感情も私の感情も自分だけのものだから。分かち合うことはできない。あなたと私は別の人間だから」と真摯に答える槙生の言葉が“人は分かり合えなくても寄り添うことができる”という力強いメッセージを感じさせる。

予告編で流れるのは、『未来のミライ』、『バケモノの子』などの細田守作品や、NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」などの劇伴も担当し、CM音楽や執筆も手がけるなど幅広く活動する高木正勝の劇伴。繊細な心情が表れた音楽が作品に寄り添っている。また、インスパイアソング「夜明けのあなたへ」を担当するのは、TikTokでの投稿が新海誠監督、RADWIMPSの野田洋次郎に見出され、『すずめの戸締まり』の主題歌「すずめ feat. 十明」で一躍、最注目の次世代アーティストとなった十明が本作を見て書き下ろした。原作のファンだという十明のデモ音源が製作陣の耳に留まり、インスパイアソングが実現した。デモ音源を聞いた本作の音楽プロデューサーも「儚げな中に凛とした強さを感じさせる十明のインスパイソング。広い音色で観る人や聴く人を、また主人公たちを抱きしめる様に寄り添い、言葉を紡ぎ、人生の背中を押してくれる様な優しい名曲を生み出してくれました」とコメント。大人な朝が過去を振り返るような、どこか懐かしくもあたたかい歌が、槙生と朝の物語を優しく包み込んでいる。

■十明 コメント
映画『違国日記』のインスパイアソングを作らせていただけたこと、とても嬉しく思っています。元々原作の漫画も大好きで、何度も何度も読み返しました。そしてこの作品の中の強く柔く美しい人々が映像として動き出した時、心揺さぶられました。「夜明けのあなたへ」という楽曲は、彼女たちに向けて手紙を書くような気持ちを歌っています。そして、私自身の素直な気持ちを歪めることなく描くことが出来たように思います。

ポスタービジュアルの舞台は、両親を亡くした朝が住むことになる叔母・槙生の部屋。小説家である槙生らしく部屋には所狭しと本が並び、パソコンにも多くのメモが貼られている。そんな家に住むことになった、まだ15歳の朝と不器用な槙生のぎこちない雰囲気が醸し出されている。「わかり合えなくても、寄り添えることを知ったーー」というコピーが印象的な本作は、別の人間だからこそ分かり合えないながらも、対照的な2人が同居生活の中でどのような日々を紡いでいくのか、行方が気になるポスターになっている。

『違国日記』
2024年6月7日(金) 全国ロードショー
監督・脚本:瀬田なつき
原作:ヤマシタトモコ「違国日記」
出演:新垣結衣 早瀬憩 夏帆 小宮山莉渚 中村優子 伊礼姫奈 滝澤エリカ 染谷将太 銀粉蝶 瀬戸康史
配給:東京テアトル ショウゲート

Ⓒ2024 ヤマシタトモコ・祥伝社/「違国日記」製作委員会