第151回直木賞を受賞した「破門」などで人間を突き動かす欲望を描いてきた作家・黒川博行による重厚な傑作小説「勁草」を、『検察側の罪人』や『関ケ原』など数々の話題作を手掛けてきた名匠・原田眞人監督が、主演・安藤サクラ、共演・山田涼介で映画化する 『BAD LANDS バッド・ランズ』が9月29日より公開される。それに先立ち、9月22日に大阪・てんしばにて公開直前プレミアイベントが行われ、安藤サクラ、山田涼介、原田眞人監督が登壇した。
レッドカーペットを歩き終え、ステージに登壇した安藤は「こんばんは~!!とても嬉しいです!大阪に来たからには楽しめたらと思います!」、山田も「めっちゃくちゃ面白い映画なので絶対に観てください!」、原田監督は「阪神タイガース優勝おめでとうございます、オリックス・バファローズもおめでとうございます!映画の中にもタイガースとバファローズが出てきますのでじっくりと観てください(笑)。よろしくお願いいたします」とユーモアたっぷりの挨拶をしてイベントがスタート。
特殊詐欺グループの受け子のリーダーをしながら社会の最底辺で強く、優しく生きるネリを演じた安藤は、本作の撮影を「そこ(イベント会場の近く)で撮影してたんですよ!そこのカフェにも!戻ってきたな~って感じで嬉しいです」と撮影当時を思い出しつつ、クランクイン前は原田監督が監督の中で一番怖い、という印象を持っていたという安藤は「台本を読んで本能がやりたいと言っていて、実際はすごい素敵な現場で本当にこの時間を経験出来て良かったです!」と笑顔で振り返った。
そのネリに執着する純粋無垢かつ無鉄砲なサイコパスで姉想いの弟・ジョーを演じた山田は「撮影では大阪を訪れることは無かったんですけど、今日来れたことを嬉しく思っています。皆さんの熱気も凄いですね!」と感無量の様子で、『燃えよ剣』以来2度目の原田組参加となることについては「原田監督の現場って刺激的で、ピリッとする瞬間はあるけど、安藤さんと原田監督の息が合っていたので、監督がにこやかに過ごされていたんですけど、安藤さんがいなくなるシーンだとピリついてましたね(笑)」と裏話も交えながらエピソードを披露し、大きな笑いを誘った。
好きな関西弁を聞かれた安藤は「こらぁー!」と巻き舌ですごむと会場もドッと盛り上がり、続けて「実際に西成に行った時にリアルに飛び交っているんだなと驚きました」と観客を笑わせていた。対して山田は「僕は『金貸して?』ですね(笑)。ジョーのふとした瞬間に出る何気ないセリフを大事にしてました」とコメント。
改めて関西弁の印象を聞かれると安藤は「超大変だった!ものすごい頑張りましたよ」と山田に振ると、山田も「今日は朝から番宣をさせていただいて、大阪出身の方からも違和感がないと褒めていただきました!」と満面の笑みで返す一幕も。そんな二人に対して原田監督は「最初にイメージしていた大阪弁のフィルムノワールみたいなものがあったんだけど、二人が演じていると音の良さがありましたね。本当に素晴らしかった。この二人がいれば俺が現場にいなくても映画が成立していたと思いましたね。無茶なことにも応えていただいたので監督冥利につきます」と大絶賛していた。
最後に原田監督は「映画の面白さがいっぱい詰まってます。この二人を見れば分かるでしょ?是非劇場で!」と呼びかけ、山田も「舞台は大阪ですけど、全国どこで観てもかっこいい作品になってます。陰で生きる二人の生きざまを劇場で観てください」とメッセージを送り、安藤が「本当にこの映画は関西の皆さんのお力添えをいただきました!めっちゃ面白い作品になっています。評判も凄いです!是非皆さんに観ていただきたいので同じ雨に打たれましたし、一緒に叫んだし、皆さんも共犯者です!この映画を伝えてくれたら嬉しいです。宣伝してやー!」と関西弁で挨拶をして大盛況のうちにイベントは終了した。
『BAD LANDS バッド・ランズ』
2023年9月29日(金)より、全国ロードショー
監督・脚本・プロデュース:原田眞人
原作:黒川博行「勁草」
出演:安藤サクラ 山田涼介 生瀬勝久 吉原光夫 大場泰正 淵上泰史 縄田カノン 前田航基 鴨鈴女 山村憲之介 田原靖子 山田蟲男 伊藤公一 福重友 齋賀正和 杉林健生 永島知洋 サリngROCK 天童よしみ 江口のりこ 宇崎竜童
配給:東映/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
【ストーリー】 “持たざる者”が“持つ者”から生きる糧を掠め取り生き延びてきたこの地で、特殊詐欺に加担するネリと弟・ジョー。二人はある夜、思いがけず“億を超える大金”を手にしてしまう。金を引き出す…ただそれだけだったはずの2人に迫る様々な巨悪。果たして、ネリとジョーはこの“危険な地”から逃れられるのか。
©2023「BAD LANDS」製作委員会