なぜ夫ではなく“恋人”が必要だったのか?門脇麦主演『ほつれる』本予告編&本ビジュアル

演劇界で注目を集める気鋭の演出家・加藤拓也が監督し、門脇麦が主演を務める映画『ほつれる』が9月8日より公開される。このほど、本予告編と本ビジュアルがお披露目となった。

綿子(門脇麦)と夫・文則(田村健太郎)の関係は冷め切っていた。綿子は友人の紹介で知り合った木村(染谷将太)とも頻繁に会うようになっていたが、あるとき木村は綿子の目の前で事故に遭い、帰らぬ人となってしまう。心の支えとなっていた木村の死を受け入れることができないまま変わらない日常を過ごす綿子は、揺れ動く心を抱え、木村との思い出の地をたどる…。過去を振り返るうち、綿子は夫や周囲の人々、そして自分自身と、ゆっくりと向き合っていくことになる。人はどれほど、自らの抱える問題に正面から向き合うことができているのか。目をそらしていた問題と向き合おうとするとき、人はどんな表情をしているのか。目をそらしていた現実を突きつけられ、苦しみながらもゆっくりと答えへと向かう綿子の歩みが観る者の心を掴む。

本ビジュアルは、曇りガラスの窓に頬杖をつき、何かに思いを馳せる綿子(門脇麦)と、どこか不満げな表情で話す夫・文則(田村健太郎)、一点を見つめ少し物寂しそうな雰囲気の恋人・木村(染谷将太)の3人の相反する表情が印象的なビジュアルに。ともに暮らしながらもすれ違いの続く文則と、優しく穏やかな時間をくれた木村とのあいだで心が揺れ動き、これまで見ないようにしていた現実とゆっくり向き合っていく…そんな綿子の心情がくみ取れる。

綿子と木村がキャンプへ行った帰りの列車で「着いたらどっかでお昼食べてく?」「誰にも会わないかな?」「大丈夫でしょ」と二人の時間を楽しむ様子や、親友・英梨(黒木華)と綿子が「結局なんで(お葬式)来なかったの?」「実感湧かなかったからかもしれない」と、本心を隠すかのように視線を合わせずに会話するシーンなどが追加され、本作で描かれる人々の絡み合う人間模様が垣間見える。綿子にはなぜ夫・文則ではなく“恋人”・木村が必要だったのか?そんな二人と曖昧な関係を続けていた綿子は間違っていたのか。

『ほつれる』
2023年9月8日(金)より、新宿ピカデリーほか全国公開
監督・脚本:加藤拓也
音楽:石橋英子
出演:門脇麦 田村健太郎 黒木華 染谷将太 古舘寛治 安藤聖 佐藤ケイ 秋元龍太朗 金子岳憲 安川まり
配給:ビターズ・エンド

【ストーリー】 綿子と夫・文則の関係は冷め切っていた。綿子は友人の紹介で知り合った木村とも頻繁に会うようになっていたが、あるとき木村は綿子の目の前で事故に遭い、帰らぬ人となってしまう。心の支えとなっていた木村の死を受け入れることができないまま、変わらない日常を過ごす綿子。揺れ動く心を抱え、木村との思い出の地をたどる…。

©2023「ほつれる」製作委員会&COMME DES CINEMAS