「悲しい時は喋らなくていいのよ…泣けばいいのよ」後藤剛範主演『大事なことほど小声でささやく』予告編

人気作家・森沢明夫の同名小説を、横尾初喜監督が後藤剛範主演で映画化する『大事なことほど小声でささやく』が、10月21日より公開される。このほど、予告編がお披露目となった。

原作は、2013年に発表、2015年に文庫化され9版を重ねる森沢明夫によるヒット小説。森沢は「人を幸せにするのは人であり、人と人とのつながりの中に人生の素敵な部分がある」ことを描き続け、「虹の岬の喫茶店」、「夏美のホタル」、「あなたへ」など数多くの作品が映画化された。本作もポップな設定と明日への勇気を届けてくれるハートウォーミングな物語が混ざり合い、若者を中心に息の長い人気を集めている。スナックを営むゴンママとバーテンダーのカオリの元に集うのは悩みをかかえたジム仲間たち。二人は彼らに“カクテル言葉”を小声で添えて、悩みに寄り添うカクテルを用意する。映画では歯科医の四海良一夫婦の話をクローズアップ。悲しみを抱えた良一が、ゴンママと出会い、夫婦が再生していく姿を描く。

予告編は、陽気なゴンママ(後藤剛範)が営むスナックに、悩みを抱えた大人たちが集まるところから始まる。【先生】という愛称で呼ばれる医師・良一(深水元基)とその妻・由佳(遠藤久美子)は、ある大きな悲しみを抱え、号泣する姿も。「悲しい時は喋らなくていいのよ…泣けばいいのよ」ゴンママは、そんな彼らに対し、いつも笑顔で接し、優しく受け止めてくれる。由佳は、夫へ「いつまでもウジウジして…前へ進めないでしょ」と涙ながらに訴え、ゴンママのスナックで働くカオリ(田村芽実)は、カウンター越しに、ゴンママに感謝の気持ちを伝える。そして、良一は「人は人を喜ばすために、生まれてきたんだよ」と、由佳の背中を抱き寄せる。本作にカオリ役で出演している田村芽実が歌う主題歌「似たものどうし」が、それぞれに悩みを抱え、もがきながらも、前を向いて生きようとする大人たちの物語を、ドラマチックに盛り上げる。悩みを抱える大人なら、きっとゴンママに悩みを相談したくなる、そんな優しさに溢れた予告編が完成した。

『大事なことほど小声でささやく』
2022年10月21日(金)より、シネマート新宿、ユーロスペースほか全国順次公開
監督:横尾初喜
原作:森沢明夫「大事なことほど小声でささやく」
脚本:谷碧仁
プロデューサー:杉浦美奈子 田窪桜子
出演:後藤剛範 深水元基 遠藤久美子 田村芽実 峯岸みなみ 遠藤健慎 大橋彰 田中要次
配給:SDP

【ストーリー】 主人公は、でっかくマッチョなオカマのゴンママこと権田鉄雄(後藤剛範)。昼はジムで体を鍛え、夜はジム仲間が通う「スナックひばり」を営んでいる。今夜も歯科医の四海良一(深水元基)がやってきた。マシンガントークが売りの陽気な良一だったが大きな悲しみを抱え、妻との関係も冷え切っていた。ぽつりと話し出した良一にゴンママはあるカクテルを出す…。ジム仲間は、万年課長補佐のサラリーマンや素性を明かさない美女、紙ヒコーキ好きの高校生、60歳を過ぎてもお盛んな広告会社社長…と個性豊かな面々だが、やっぱり彼らも人知れず悩みや悲しみを抱えている。そんなお客たちにゴンママとカオリ(田村芽実)は毎夜、悩みに合わせたカクテルを用意する。大事な言葉を小声で添えて。

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