型破りな私立探偵、連城新次郎が裏社会を駆けずり回る!北村有起哉主演『終末の探偵』12月公開

北村有起哉主演、型破りな私立探偵・連城新次郎が裏社会を駆けずり回る姿を描く、『終末の探偵』が、12月16日より公開されることが決定した。併せて、ティザービジュアル2種がお披露目となった。

とある街の喫茶店を事務所代わりにしてしがない探偵業を営む連城新次郎は、ギャンブル好きで酒癖の悪い中年男。ある日、闇の賭博場でトラブルを起こした新次郎は、顔なじみのヤクザである笠原組幹部の恭一から面倒な仕事を押しつけられる。それは笠原組が敵対する中国系マフィア、バレットの関与が疑われる放火事件の調査だった。時同じくして新次郎は、フィリピン人の両親を強制送還させられた過去を持つミチコから、謎の失踪を遂げた親友のクルド人女性の捜索を依頼される。やがて恭一や新次郎が何者かによってボウガンを撃たれる事件が発生し、笠原組とバレットの対立が激化。図らずも裏社会の二大組織の抗争に巻き込まれた新次郎は、一触即発の危機を切り抜けることができるのか…。

危うい陰謀や欲望が渦巻く裏社会を、持ち前の度胸と腕っぷしでしぶとく生き抜いていく“私立探偵”は、ハードボイルド系の映画、TVドラマでおなじみのキャラクターだ。とりわけ昭和の時代に絶大な支持を得た「傷だらけの天使」(主演:萩原健一、水谷豊)、「探偵物語」(主演:松田優作)で描かれた古き良き探偵たちは、今なお根強い人気を博している。借金を抱え、酒やギャンブルの悪癖を引きずる半面、情にはもろく、弱きを助け、強きを挫くまっすぐな気性の持ち主。そんな連城新次郎という魅力的な主人公を新たに創出した『終末の探偵』は、ハードボイルド・ジャンルの伝統的な醍醐味を現代に甦らせたクライム・エンターテインメントである。

ヤクザと中国系マフィアが激しくいがみ合う街を舞台に、次々と厄介な依頼を背負い込むはめになる新次郎に扮するのは、映画、ドラマ、舞台で縦横無尽の活躍ぶりを見せている北村有起哉。『すばらしき世界』(西川美和監督)、『ヤクザと家族 The Family』(藤井道人監督)といった近年の話題作でも確かな存在感を示した名優が、型破りなアウトロー探偵を熱演。哀愁と色気が入り混じった独特の佇まい、困っているヤツを見過ごせない熱き男気、男も女も魅了する不思議な愛嬌を併せ持つキャラクターを、このうえなくいきいきと体現した。

また、本作は単なる懐古趣味ではなく、昭和の高度経済成長期とは様変わりした21世紀の今を色濃く投影した探偵映画でもある。暴力団対策法によって昔ながらのヤクザは衰退の一途をたどり、団地や商店街などの地域コミュニティーは高齢化で崩壊の瀬戸際。さらに外国人差別などの問題にも目を向け、社会で居場所を失い、生きづらさを抱えた登場人物たちそれぞれの葛藤を映し出す。自らの探偵稼業を「裏社会のどぶさらい」と称する新次郎が、そんな閉塞した時代に風穴を開けていく型破りな暴れっぷりは、あらゆる観客に爽快なカタルシスをもたらすに違いない。

脇を固めるキャストには、豊富なキャリアを持つ実力派とフレッシュな若手俳優が配された。『燃えよ剣』『すばらしき世界』の松角洋平、女優・モデルとして活躍の場を広げている武イリヤ、『うみべの女の子』「カムカムエヴリバディ」の青木柚、『SP 野望篇/革命篇』の古山憲太郎、『ベイビーわるきゅーれ』の髙石あかり。加えて、ベテランの川瀬陽太、麿赤兒らが味のある助演を披露している。監督を務めたのは、数多くの海外映画祭に出品された『東京失格』や『キミサラズ』の気鋭、井川広太郎。そして『ディストラクション・ベイビーズ』『ベイビーわるきゅーれ』のアクション監督、園村健介が携わったチェイス&バトル・シーンにも目を奪われる。

『終末の探偵』
2022年12月16日(金)より、シネマート新宿ほか公開
監督:井川広太郎
出演:北村有起哉 松角洋平 武イリヤ 青木柚 古山憲太郎 髙石あかり 川瀬陽太 麿赤兒
配給:マグネタイズ

©2022「終末の探偵」製作委員会