「このマンガがすごい!」「文化庁メディア芸術祭 マンガ部門」など数々の漫画賞を受賞した鶴谷香央理の同名漫画を、芦田愛菜と宮本信子共演で実写映画化する『メタモルフォーゼの縁側』が、6月に公開される。このほど、追加キャストとして、高橋恭平(なにわ男子)、古川琴音らが出演することが発表され、併せて、予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。
本作は、ボーイズラブ(以下「BL」)で繋がった17歳と75歳の女の友情と挑戦を描くドラマ。17歳の人付き合いが苦手な女子高生・佐山うららは、ひとりこっそりとBL漫画を読むことが毎日の楽しみ。夫に先立たれ孤独に暮らす75歳のおばあちゃん・市野井雪は、キレイな表紙に惹かれてジャケ買いした漫画がBLだったことをきっかけにすっかりBLに魅了される。友達も彼氏もいないBLだけが心の支えのうらら。ひとりぼっちで過ぎ去る時間に寂しさを感じる雪。そんな二人がBLをきっかけに出会う。年齢も立場も肩書きも全く違うけれど、一緒に漫画を読んで、一緒に笑って、一緒に泣いて、時には激論を交わし、BLが育む年の差58歳の女の友情。そして、BLで繋がった二人の人生は、意外な方向に転がりだしていく…。
新たなキャストとして、うらら(芦田愛菜)の幼馴染・河村紡役に、昨年華々しくデビューし、今絶大な人気を誇る「なにわ男子」の高橋恭平。そしてうららと雪(宮本信子)が出会うきっかけとなったBL漫画家・コメダ優役に、続々と話題作へ出演し注目が集まる古川琴音。二人のキャスティング理由に関して、プロデューサーの河野英裕は「紡は、どこか抜けているんじゃないかというくらい、今を肯定的に捉え明るく前向きに生きていける人。そんな佇まいを高橋恭平さんなら自然に醸し出してくれると思いました。BL漫画家コメダ優は、うららと雪にとっては推し、神様です。古川琴音さんが、その声、表情、身体を使って演じてくれれば、人間臭い神様が現れると思いました」とコメントする。
そのほか、雪の書道教室へ親子で通う印刷所のおじさん・沼田役に光石研、外国で暮らす雪の娘・花江役に生田智子、うららのクラスのマドンナ・橋本英莉役に汐谷友希、コメダ優のアシスタント・ちまき役に菊池和澄、うららの母・佐山美香役にT字路sの伊東妙子、雪の書道教室へ通う沼田の孫・まさき役に大岡周太朗と個性豊かな豪華キャストが集結した。
予告編では、冴えない17歳の女子高生・うららと、夫に先立たれ、一人静かに日々を過ごしていた75歳の雪が、ある日、一冊の漫画をきっかけに出会うシーンが映し出される。雪がまるで少女のように目を輝かせながら、大事そうに胸に抱えるのは“BL漫画”だった。すっかりBLの世界にのめり込み、誰かと漫画の話をしたかった雪と、それまでひとり密かにBLを楽しんでいたうららの二人は、まるで同級生のようにはしゃぎながら、お互い胸に溜め込んでいたBLの魅力を語り合う。そんな二人は、雪の言葉をきっかけに同人誌の制作に挑戦しコミティアへ出展することに。最初は後ろ向きなうららだったが、悪戦苦闘しながらも次第に漫画を描く楽しさを感じていく。映像には、そんな真剣に取り組むうららを近くで見守る幼馴染の紡(高橋恭平)、うららと雪が出会うきっかけになったBL漫画「君のことだけ見ていたい」の作者・コメダ優(古川琴音)、印刷所の沼田(光石研)の姿も。歳の差58歳の二人のかけがえのない青春が起こす奇跡とは…?
ポスタービジュアルには、「女子高生と老婦人。ふたりをつないだのは、ボーイズラブ。」というコピーに、うららと雪がまるで同級生のようにはしゃぎながら、漫画を広げ、スマートフォンを覗き笑い合う姿が収められる。
■高橋恭平(河村紡役) コメント
Q:作品に参加した感想。
河村紡を演じさせていただきましたなにわ男子の高橋恭平です!紡はどこかちょっと抜けていて、だけど憎めない可愛さもあってとにかく優しい子です。抜けてるところは僕とも似ていて自然に紡を演じることができたのかなと思います!BLマンガをきっかけにいろんな人がつながっていく心温まる物語で、新しいきゅんきゅんもたくさんある映画だと思います!
Q:芦田愛菜さんと共演した感想。
撮影の合間は芦田さんともお話させていただきました。些細な会話でも何でもめちゃくちゃ笑ってくれるので凄く楽しかったです!幼なじみのうららと紡の掛け合いのシーンも是非注目してみていただきたいです!
■古川琴音(コメダ優役) コメント
Q:作品に参加した感想。
演じるにあたって漫画のキャラクターを描く練習をしたのですが、書けば書くほど上達するものだと知り、コメダ先生もこうやって、絵を描き続けた少女時代があったのだなと微笑ましく思いました。今でこそプロとして当たり前になってしまったことがあっても、その筆遣いの一つ一つが「好き」という気持ちの結晶で、またその気持ちがうららや雪さんの「好き」を生み、二人を繋げたと思うと、あらためて、「好き」という気持ちのパワーに気付かされる物語でした。
Q:芦田愛菜さん、宮本信子さんと共演した感想。
芦田さんとはサインを渡すという一瞬のシーンでしたが、うららの心臓の音が伝わってきそうな佇まいが愛おしかったです。サインの絵を見て「これ書いたんですか?」と驚いてくれたのが嬉しかったですね。宮本さんは、道で出会うシーンが印象的で、コメダ先生の漫画の話をするときの目が少女のようでドキドキしました。宮本さんの周りには温かい空気が流れていて、安心しながらお芝居できました。私は2日間だけの撮影だったので、またどこかでご一緒できたらと思います。
『メタモルフォーゼの縁側』
2022年6月 全国公開
監督:狩山俊輔
原作:鶴谷香央理「メタモルフォーゼの縁側」
脚本:岡田惠和
出演:芦田愛菜 宮本信子 高橋恭平(なにわ男子) 古川琴音 生田智子 光石研 汐谷友希 伊東妙子 菊池和澄 大岡周太朗
配給:日活
【ストーリー】 うらら(芦田愛菜)、17歳。毎晩こっそりBL漫画を楽しむ女子高生。雪(宮本信子)、75歳。夫に先立たれたひとり暮らしの老婦人。ある日、二人は同じ本屋にいた。うららはレジでバイト。雪はきれいな表紙に惹かれて漫画を手にとっていた。それがBLだった。初めての世界に驚きつつも、男子たちが繰り広げる恋物語にすっかり魅了されてしまう雪。そんな二人がBLコーナーで出会ったとき、それぞれ閉じ込めていたBL愛が次から次へと湧き出した。それからは雪の家の縁側にあつまり、読んでは語りを繰り返すことに。そして二人はある挑戦を決意する。
©2022「メタモルフォーゼの縁側」製作委員会