1970年代から2000年代にかけて、ブリティッシュ・ロックの名曲たちを次々と生みだした、イギリス・ウェールズにある伝説の音楽スタジオ、ロックフィールドの歴史を辿るドキュメンタリー映画『ロックフィールド 伝説の音楽スタジオ』が、1月28日より公開される。このほど、オアシス、コールドプレイらがスタジオ滞在時に書き残した貴重なメッセージを写した場面写真がお披露目となった。。
▼オアシスのメッセージ
今から50年以上前。ウェールズの片田舎で音楽好きの兄弟キングズリーとチャールズが家業の酪農場を引き継ぐ。当時エルヴィス・プレスリーに夢中だった二人は、農場の仕事の傍ら、屋根裏に録音機材を持ち込み、大胆にもレコーディングスタジオを作ってしまう。当初は友人らと使用する目的だったが、空き部屋を宿泊施設に改修したことで、兄弟は無意識に“世界初”の宿泊可能な滞在型音楽スタジオ、ロックフィールドを設立。図らずもまたたく間に情報が広がり、バンドマンが録音したい場所として国際的な注目を集め出した。本作は、ロックスターたちが多数登場し、ここでどのように過ごしたか、それがどのような経験となったか、自らロックフィールドでの逸話を楽曲とともに振り返る。これは農場を史上最も成功した音楽スタジオに変えた兄弟の物語であり、名曲誕生の秘話と共に紐解く、英国ロック史そのものである。
UKロックを代表する豪華アーティストたちがロックフィールドを訪れた際に、ビジターズブックに書き残したスタジオへのメッセージやイラストの数々。ブラック・サバスのページには手書きとは思えない美しい書体で書かれたバンド名と、ロックフィールドでレコーディングが行われたアルバム「Tyr」製作時に在籍していたメンバー、トニー・マーティンやコージー・パウエルらのサインが記される。
▼ブラック・サバスのメッセージ
ロックフィールドに14ヶ月も滞在したというザ・ストーン・ローゼズのベーシストであるマニは、同時期に別棟で滞在していたオアシスのリアム・ギャラガーに、本作の中で「トラクターでやって来て俺たちのハッパを盗んだ」と明かされるが、このビジターズブックには“I can’t drive a tractor”(俺はトラクターを運転できない)と弁解とも取れるメッセージを残しており、当時の両バンドの楽しげな交流を想像させる。
▼ザ・ストーン・ローゼズのメッセージ
▼ザ・ストーン・ローゼズのメッセージ
スキャンダラスな言動が絶えず悪態をつくイメージの強いオアシスも、ここでは“WOULD JUST LIKE TO SAY THANKS TO ROCKFIELD STUDIOS FOR THE PLEASANT SORROUNDINGS IN THIS WONDERFUL RURAL ATMOSPHERE!!”(この素晴らしい田舎の雰囲気の中にあるロックフィールドの心地良い環境にただ感謝を伝えたい)とスタジオへの感謝を真摯に述べるメッセージを残している。
また、初期の代表作「イエロー」を含むデビューアルバム「パラシューツ」をロックフィールドでレコーディングしていた当時のコールドプレイは、メンバーひとりひとりの可愛らしいイラストを描いた。他にもザ・ストーン・ローゼズのボーカル、イアン・ブラウンやプロデューサーのジョン・レッキー、ザ・シャーラタンズ、ブー・ラドリーズらによるロックフィールドへの直筆メッセージやイラストの数々が写されており、楽曲を聴くだけではわからないアーティストたちのより素に近い人間性が垣間見える。
▼コールドプレイのメッセージ
▼コールドプレイのメッセージ
▼ザ・シャーラタンズのメッセージ
▼ブー・ラドリーズのメッセージ
▼ブー・ラドリーズのメッセージ
『ロックフィールド 伝説の音楽スタジオ』
2022年1月28日(金)より、新宿シネマカリテほか全国順次公開
監督:ハンナ・ベリーマン
音楽:アレクサンダー・パーソンズ
出演:キングズリー・ウォード チャールズ・ウォード オジー・オズボーン ロバート・プラント リアム・ギャラガー クリス・マーティン ティム・バージェス ジム・カー
配給:アンプラグド
【作品概要】 今から50年以上前。ウェールズの片田舎で音楽好きの兄弟キングズリーとチャールズが家業の酪農場を引き継ぐ。当時エルヴィス・プレスリーに夢中だった二人は、農場の仕事の傍ら、屋根裏に録音機材を持ち込み、大胆にもレコーディングスタジオを作ってしまう。当初は友人らと使用する目的だったが、空き部屋を宿泊施設に改修したことで、兄弟は無意識に“世界初”の宿泊可能な滞在型音楽スタジオ、ロックフィールドを設立。図らずもまたたく間に情報が広がり、バンドマンが録音したい場所として国際的な注目を集め出すが…。
© 2020 Ie Ie Rockfield Productions Ltd.