『ひるね姫~知らないワタシの物語~』満島真之介&前野朋哉&神山健治が、映画の舞台である倉敷に凱旋!

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神山健治監督作『ひるね姫~知らないワタシの物語~』の特別上映会付き舞台挨拶が、3月14日(火)、聖地巡礼に沸く岡山県・倉敷で行なわれ、モリオ役を演じた満島真之介と本作の舞台の地である岡山出身であり雉田役を演じた前野朋哉と神山健治監督が登壇した。

物語の主人公はいたって平凡な女子高生。特技といえばどこでも眠れることくらい。そんな彼女が、ある事件をきっかけに東京へ旅をすることに。大きな冒険の末に見つけた小さな真実とは?

主人公ココネを演じるのは多くのドラマ、映画で注目を集める女優の高畑充希。そして満島真之介、古田新太、前野朋哉、高橋英樹、江口洋介といった実力派が勢ぞろい。さらに主題歌は“夢”と“去った人への想い”を歌った名曲「デイ・ドリーム・ビリーバー」を森川ココネ(声=高畑充希)が歌っている。

特別上映付き舞台挨拶には、満島真之介、前野朋哉、監督の神山健治が大きな拍手の中、「どーも、どーも」と何度も挨拶をする地元倉敷市出身の前野さんと共に笑顔で、当初の予定よりも遅れて登場。下津井・児島に来られた印象を聞かれた満島は、「さっき児島駅に行かせて頂いて、ジーンズで遊ばせて頂きました。20歳の時に自転車で日本一周をしていたんですけど、その時は倉敷の中心街を通っていたので、児島のほうには来なかったんですよ。だからやっと来れた感じはありますね」と語り、急に前野を指差し「この人がジーンズの試着をしてたから遅れたんですよ!」と話し、前野も「1回履いちゃったのが脱げなくなっちゃって……やっぱり地元のジーンズ履きたいと思ったんだけど、サイズが小さくてね。ごめんなさい!」と本来は機材トラブルの関係でイベントのスタートが遅れたのだが、2人は地元の鉄板ネタにし、会場を沸かせた。

地元倉敷市が映画の舞台になっていることについて前野は、「児島も下津井もよく来ていたので、タコ食べにとか瀬戸内海の景色を見に来ていたので、その素晴らしい景色がアニメの世界に引き込んでくれるので、不思議な雰囲気になるんですよ。知ってる風景がアニメの世界になるので」と語り、満島から「こんな先輩はどうなんですか?!」と急に振られた地元のお客さんたちは、ノーリアクションで、思わず前野も「ノーコメントじゃん!」と苦笑い。

さらに神山監督は岡山県倉敷市下津井・児島を映画の舞台にした理由を前野に聞かれ、「どこか新しく都会ではない、地方を舞台にしたアニメーションを作ろうと思っていて、舞台を探していた時に、僕は山育ちなので、海へのあこがれがあって、ロケハンしていたんです。そこで大阪まで行こうと岡山で車を借りていた時に、ちょっと児島にも寄ってみようかと思いまして、まさにこのジーンズストリートに寄って、ふと山を越えて海の方まで出てみようと思い、出てみたら、下津井の港があり、その向こうに大きな瀬戸大橋があって。なんかいいところだなと、街もすごく素敵だし、海が太陽の光を反射させていてキラキラしていて。また日本昔話みたいな島がプカプカ浮かんでいる感じが、僕のふるさととは全く違う景色なのに原風景っていうか、時間がゆっくり流れていて癒されるところだなと思ったんです。それでもう、ここを舞台にしようと思いました」と語り、満島も「僕も沖縄出身で海育ちなんですけど、瀬戸内海の海は違うんですよ。穏やかなんですよね」と二人そろって街の魅力を語った。

これから上映をご覧になるお客さんを目の前にした神山監督は、「ここを舞台にしようと決めたときは僕ひとり、こっそり街に来たので誰にも相談せず、いっぱい写真を撮ってアニメの中にこっそり登場させようと思っていたのに、こうして市を挙げて映画を盛り上げていただいて光栄です。地元の人が見てくれるというのはうれしいけど、どういう風に観るんだろう?と思うとドキドキします」と胸の内を語った。

さらに倉敷キャンペーンの1つであるハーツのVR映像を一足先に体験した前野は、まだこれからという監督、満島から揃って「ずるいー!」とブーイングされる中、「瀬戸大橋の港からハーツに乗って上がっていって、瀬戸大橋と隣のイチくらいまでフワフワと浮いて進むんですよ。すっごい気持ちいいんです!!」とひとり大興奮の様子だった。

最後に本作について神山監督は、「この『ひるね姫』は下津井に暮らす高校三年生の森川ココネが主人公で、彼女が毎日見るある夢があるんですけど、現実の方にも事件が起き始めて、お父さんが突然逮捕されるというところから始まります。東京にあこがれている女子高生が二年前、先に東京の大学に行った幼なじみ、モリオと東京に向けて冒険をしていくというストーリー。その中でいつも見ていた彼女の見る夢にどんな秘密があるのか、少しずつ謎が明かされていくので、みなさん油断しないように、『ひるね姫』というタイトルからは想像できないようなスペクタクルも待っているので、そういうのも楽しみながら観ていただければと思います。この街を舞台にして本当によかった。一緒に楽しんでいただけたらうれしい」とコメントした。

本作は、倉敷を舞台にした初めてのアニメーション映画ということもあり、この上映会には伊東市長をはじめとした倉敷の皆さんが招待され、主人公のココネの同級生、つまり、児島・下津井の高校を今年卒業される高校生の方々が会場に大集合した。また『ひるね姫』のオリジナルラッピングの電車やバスが街中を走り、児島駅では特設のフォトスポットが登場するなど、『ひるね姫』でにぎわう倉敷の様子が伺えた。

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