芦田愛菜「“信じる”という事は何なのか?探していきたい」5年ぶりの実写映画主演!『星の子』2020年公開!

芥川賞作家の今村夏子による小説を、主演に芦田愛菜を迎え、『日日是好日』の大森立嗣監督が映画化する『星の子』が、2020年に公開されることが決定した。

本作の主人公は、中学3年生の“ちひろ”。大好きなお父さんとお母さんから愛情たっぷりに育てられたちひろだが、その両親はちひろが生まれたときの病気を奇跡的に治してしまった“あやしい宗教”を深く信じてしまっている。思春期を成長していくちひろは、生まれて初めて、両親と暮らす自分の世界を疑い始めていく。

主人公ちひろを演じるのは、役柄と同様、自身も中学3年生の芦田愛菜。5歳で出演したドラマ「Mother」で脚光を浴び、「マルモのおきて」では連続ドラマ初主演、『ゴースト もういちど抱きしめたい』で第34回日本アカデミー賞新人俳優賞受賞、『うさぎドロップ』、『阪急電車 片道15分の奇跡』で第54回ブルーリボン賞新人賞を最年少で受賞するほか多数の賞を受賞した。また、『パシフィック・リム』でハリウッド・デビュー、近年ではNHK連続テレビ小説「まんぷく」で史上最年少でのナレーションを担当し、アニメーション映画の話題作『海獣の子供』の主演声優やハリウッド大作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』の吹替キャスト、さらには天皇陛下の即位を祝う「国民祭典」での堂々たる祝辞など、幅広いフィールドで新たな活躍を見せる。本作は、『円卓 こっこ、ひと夏のイマジン』以来、5年ぶりとなる実写映画の主演作となる。

原作の今村夏子は、鮮烈のデビュー作「こちらあみ子」で第24回三島由紀夫賞受賞、次作「あひる」で第155回芥川賞候補に。本原作「星の子」で再び第157回芥川賞候補となり、第39回野間文芸新人賞受賞、2018年度本屋大賞7位に選出。そして最新作「むらさきのスカートの女」で令和初の第161回芥川賞を受賞した。今村の原作が映像化されるのは本作が初となる。

監督・脚本は、『さよなら渓谷』が第35回モスクワ国際映画祭で「人間関係への深い理解と洗練された演出」と評価され審査員特別賞を受賞、樹木希林の遺作の一本となった『日日是好日』で報知映画賞の最優秀監督賞を受賞した大森立嗣が務める。

■芦田愛菜(ちひろ役) コメント
原作を読ませて頂いて、信じるという事について深く考えました。自分の考えとは違うと思っていても、大切な人の考えを信じてみようと思ったり…正しいか間違っているかの判断だけでなく、人はその人と、その周りをとりまく環境や人の想いによって見え方が変わってしまったり…誰かを、何かを、たとえそれが自分の大切な人でも迷わず信じ続けることはとても難しい。そう感じました。私が演じさせて頂くちひろは、少しずつ自分の環境に違和感を感じつつも、悩みながら素直に物事をうけとめて真っ直ぐに生きている女の子だと思います。これからちひろをどんな風に演じていくか、そしてこの映画の中で“信じる”という事は何なのか?ちひろと共に探していきたいと思います。

■大森立嗣監督 コメント
「星の子」という小説を読んで思ったのは、自分のことを置いといてでも人を思う気持ちです。敏感で多感な14歳の少女は風に揺れながら、飛んでいってしまいそうな小さな体で立っています。それでも自分のことのように人を思うのです。これなんだろう?と思ったら、優しさでした。この映画が清涼な一陣の風のように、皆様を優しさで包み込むようになればと思っています。

■今村夏子(原作) コメント
この小説を書いた後、私の信仰の有無について訊かれる機会が何度かありました。信仰に限ったことではありませんが、私は「信じる者」でも、「信じない者」でもありません。「信じたいのに、信じることができない者」であり、「信じていたことが、だんだん信じられなくなってくる者」です。信じる、信じない、の狭間にあるこの物語を、映画という形で味わえること、とても楽しみにしています。私が掴み損ねたかもしれない、ちひろの心の深部に映像を通じて触れられるのではないかと今から期待しています。

『星の子』
2020年 全国公開
監督・脚本:大森立嗣
原作:今村夏子「星の子」
出演:芦田愛菜
配給:東京テアトル ヨアケ

【ストーリー】 中学3年生のちひろ(芦田愛菜)は、大好きなお父さんとお母さんから愛情たっぷりに育てられたが、その両親はちひろが生まれたときの病気を奇跡的に治してしまった“あやしい宗教”を深く信じてしまっている。思春期を成長していくちひろは、生まれて初めて、両親と暮らす自分の世界を疑い始めていく…。

©2020「星の子」製作委員会