宮﨑あおい、ジュリエット・ビノシュとの初対面で「棒のように固まってしまった」

昨年のカンヌ国際映画祭で日本映画21年ぶりの快挙となるパルムドール(最高賞)を受賞し、興行収入46億円を記録した大ヒット作『万引き家族』の是枝裕和監督の長編14作目となる最新作にして初の国際共同製作映画『真実』が、10月11日より公開される。このほど、10月3日にTOHOシネマズ 六本木にてジャパンプレミアが開催され、キャストのカトリーヌ・ドヌーヴ、ジュリエット・ビノシュ、日本語吹替版キャストの宮本信子、宮﨑あおい、佐々木みゆ、是枝裕和監督が登壇した。

国民的大女優ファビエンヌが「真実」というタイトルの自伝本を発表したことから、次第に母と娘の間に隠された、愛憎渦巻く“真実”が炙り出されていく本作。

自身のイメージとも重なるような“国民的大女優”のファビエンヌ役を演じたドヌーヴは是枝監督からオファーが来たときの気持ちを聞かれると、「私の配役を考えてくださっていて、とても嬉しかった」と笑顔。現場ではお互い言葉が通じず、「通訳さんを通してしかコミュニケーションができなかったのですが、徐々に表情や目線で、監督の気持ちが分かるようになっていた」ことを明かした。

ファビエンヌの娘リュミール役を演じたビノシュ。「是枝監督と映画を撮るのが夢だった」というビノシュは、『誰も知らない』で是枝監督を知ったそうで、「監督の映画で子どもたちがいかに無邪気に描写されているか、人生のディテールが細かく描かれている様子に感動しました」と是枝作品を絶賛した。

フランスでの撮影について是枝監督は「ゆっくりゆっくり映画を作った。『もっと撮れるのに』と思ったこともありましたが、慣れてくると撮っていない時間も含めて、同じ場所と時間を共有できたことが、とても良かったと思います」と撮影を振り返った。

イベントの途中、日本語吹替版を担当した宮本信子、宮﨑あおい、佐々木みゆ の3人が花束を持って登壇した。ファビエンヌ役の宮本は、「初めての声の吹き替えでした。ファビエンヌがどういう人物かを考えて仕事をした」とコメント。

リュミール役に宮﨑は「時間を許す限りDVDを観ていた」そうで、「ビノシュさんをずっとずっと観ていたので、初めてお会いしたときに棒のように固まってしまい、監督に笑われて(笑)。とても幸せな仕事でした」と満面の笑顔で語っていた。

『真実』
10月11日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
監督・脚本・編集:是枝裕和
撮影:エリック・ゴーティエ
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ ジュリエット・ビノシュ イーサン・ホーク クレマンティーヌ・グルニエ リュディヴィーヌ・サニエ
日本語吹替版キャスト:宮本信子 宮﨑あおい 佐々木みゆ
配給:ギャガ

【ストーリー】 国民的大女優ファビエンヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)が自伝本「真実」を出版。アメリカで脚本家として活躍する娘のリュミール(ジュリエット・ビノシュ)、テレビ俳優の娘婿ハンク(イーサン・ホーク)、ふたりの娘のシャルロット(クレマンティーヌ・グルニエ)、ファビエンヌの現在のパートナーと元夫、そして長年の秘書…お祝いと称して、集まった家族の気がかりはただ一つ。「一体彼女はなにを綴ったのか?」そしてこの自伝は、次第に母と娘の間に隠された、愛憎渦巻く“真実”をも露わにしていき…。

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