「『万引き家族』は本当に素晴らしかった。深い演技!」とリリー・フランキーをジュリアン・シュナーベル監督が絶賛!

主演のウィレム・デフォーが第75回ベネチア国際映画祭最優秀男優賞受賞、第91回アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた、『潜水服は蝶の夢を見る』のジュリアン・シュナーベル監督最新作『永遠の門 ゴッホの見た未来』が、11月8日より公開される。このほど、9月26日に新宿ピカデリーにてジャパンプレミアが開催され、ジュリアン・シュナーベル監督、主演のウィレム・デフォー、ゲストとしてリリー・フランキーが登壇した。

大勢の観客が集まる中、登場したジュリアン監督とウィレム。ジュリアン監督は「ARIGATO!ご来場いただきありがとうございます。ゴッホは日本に来たがったので、私が代わりに来ました。(隣にいるウィレムを指しながら)ある意味でゴッホを隣に一緒に連れてきています。麦わら帽子をかぶっていませんが(笑)。そして、妻のルイーズを紹介させてください。美女と野獣ですね。私は30年前に日本に来たことがあります。世田谷美術館で展覧会があって、それで来日しました。その時は歌舞伎の絵を描きました」、ウィレムは「この作品をみなさんと分かち合えることが嬉しいです。映画のプロモーション以外でも日本に来ていましたが、特にこの作品で来られて嬉しく思います」と挨拶をし、ジャパンプレミアはスタートした。

ジュリアン監督は、ウィレムにゴッホ役を依頼した理由について「ウィレムは素晴らしい役者で、信頼している人で、彼みたいな人は必要ですが、彼みたいな人はいません。自分ではゴッホはできません。彼は私の次に“いい人”です。彼とは30年来の友人で信頼しあって、お互いを頼りにしているので、信頼を持って作り上げることができました。彼は自分を失望させることはしませんでした。同時に、私には責任があると思いました。このテーマを取り扱うのであれば、彼はこういうことができるというのを見せるのが私の責任だと思いました。それをやる中で、彼が私が見たことない人に変身しました」と明かした。

特別ゲストのリリー・フランキーがゴッホの作品「ひまわり」を連想させるような黄色い花束を手に登場し、ウィレムとジュリアン監督に渡した。「リリーと言います。本当に僕の尊敬するお二人と、皆さんにお伝えしなければならないのですが、今日花束を持ってきたのが、女優さんではなくてすみません」と観客に挨拶をし、会場を沸かせた。ジュリアン監督と、ウィレムの印象を尋ねられると、「僕も監督の映画から、音楽から、アートからものすごく影響を受けていますし、デフォーさんの映画からは、役者を超えた人間の可能性を教えてくれます。なので今日は本当に嬉しいですし、最近私は家で寂しい生活をしているのですが、今日は二人に会えて、ゴーギャンがゴッホのいるアルルに来てくれた時のような気持ちです」と、映画に絡め話し、監督とウィレムも嬉しそうな様子だった。

そんなリリーにジュリアン監督は「『万引き家族』は本当に素晴らしかったです。褒め言葉を素直に受け取るのは大変だと思いますが、私はそんなに軽々しく言う人ではないですよ。素晴らしい演技、深い演技でした」と大絶賛。リリーは「本当に監督にそう言ってもらえて嬉しいです。日本人は美術館によく行く民族ですが、印象派、とりわけゴッホはみんな好きだと思います。映画を見たのは3日前ですが、未だに映画の中から出てこれないというか、今でもゴッホの絵の中にいるのか、ゴッホの目線の先にいるのか、わからないです」と作品について話すと、監督も「あなたの気持ちよく分かります。だからここに来て、日本の方と映画を見たかったんです。この映画すでに何回も見ています。でも絶対今日日本の皆さんと映画を見たかったんです」と、意気投合した様子だった。

MCから「リリーさんも絵を描いていらっしゃいますが…」と話しを振られると、リリーは「監督の前で僕の話、しないでください!俺おでんの絵を書いているだけですから!」と慌てた様子で会場の笑いを誘いつつも、「ゴッホは色々な画家の中で一番知っているつもりだったんですけど、お二人のゴッホを、お二人の目を通して見ることができて。デフォーさんが日の出を待ってスケッチに出かけるときに、そのときに微笑んだゴッホの顔が、ゴッホの寂しいエピソードを救ってくれました」と語るリリーに、「本当に美しい言葉で、ずっと聞いていたいです」とにこやかなウィレム。ジュリアン監督も「そこは映画の中でも特に重要なシーンで、私はゴッホはかわいそうな人だとは思っていないんです。別に映画を分断するつもりはないですが、あの瞬間、ゴッホはまさに自分のいたい場所にいたんだということが分かります。誰にとってもあの瞬間を見つけるのは難しいです。ここで、妻のルイーズに感謝しなければならない。あの場所に連れて行ってくれたのがルイーズなんです」と客席にいた妻に感謝を述べ、会場からも拍手が起こった。そんな話しを聞いていたウィレムは感激しつつ、「自分のお葬式にいるような気持ちになってきました」と口にし、会場の笑いを誘った。

最後に、ジュリアン監督がリリーに「私も年中映画を作っているわけではなく、最後に映画を作ったのは7年前でしたが、もし映画をまた作る機会があれば、是非ご一緒したいです」とラブコールを送り、リリーも「それでは毎日長生きするように心がけますね」と返し、イベントは大盛況のまま幕を閉じた。

『永遠の門 ゴッホの見た未来』
11月8日(金)より新宿ピカデリーほか全国順次ロードショー
監督:ジュリアン・シュナーベル
出演:ウィレム・デフォー オスカー・アイザック マッツ・ミケルセン マチュー・アマルリック
配給:ギャガ 松竹

【ストーリー】 幼いころから精神に病を抱え、まともな人間関係が築けず、常に孤独だったフィンセント・ファン・ゴッホ(ウィレム・デフォー)。才能を認め合ったゴーギャン(オスカー・アイザック)との共同生活も、ゴッホの衝撃的な事件で幕を閉じることに。あまりに偉大な名画を残した天才は、その人生に何を見ていたのか。

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