フランスの人気監督フィリップ・ガレルの息子で、俳優としても活躍するルイ・ガレルが監督と主演を務め、レティシア・カスタ、リリー=ローズ・デップ共演の映画『A Faithful Man』(英題)が、邦題『パリの恋人たち』として、12月13日より公開されることが決定し、併せて、場面写真がお披露目となった。
本作は、パリを舞台に不器用な男と女の揺れる関係を短編小説のように描いた大人のラブストーリー。ジャーナリストの青年アベルは、3年間同棲したマリアンヌから妊娠を告げられ喜ぶが、父親は友人のポールであることから別れを切り出される。数年後、アベルはポールの告別式でマリアンヌと再会、同時にポールの妹イヴからも想いを告白される。第31回東京国際映画祭「ワールド・フォーカス部門」にて上映され(上映時タイトル『ある誠実な男』)、第66回サンセバスチャン国際映画祭ではコンペティション部門で脚本賞を受賞した。
主人公アベル役を演じるのは、『グッバイ・ゴダール!』のルイ・ガレル。父フィリップのほか、ベルナルド・ベルトルッチ、ジェーン・バーキン、クリストフ・オノレ、ジャック・ドワイヨンらに愛されてきた名実ともにフランス映画界きってのサラブレッドで、監督作としては『ふたりの友人』(2015)以来となる。二人の女性たちの間で右往左往するアベルを「何度も生まれ変わる“いたいけな人”をイメージしました。降りかかる災難をすべて楽しんでしまう人」と解釈し、どこかくすっと笑ってしまうような愛すべき主人公が出来上がった。
マリアンヌ役には実生活でもルイのパートナーでもあるレティシア・カスタ。ヴィクトリアズ・シークレットはじめ80以上の雑誌のカヴァー、ラルフ・ローレンやイヴ・サンローランのモデルとして絶大な人気を誇り、フランス全土の市庁舎に飾られるマリアンヌ像のモデルにもなっている人物だ。小悪魔的魅力でアベルを翻弄するイヴ役には、ジョニー・デップとヴァネッサ・パラディの愛娘でシャネルのモデルとしても活躍し、今や世界の若者たちのオピニオンリーダーとなりつつあるリリー=ローズ・デップ。『Mr.タスク』で女優デビュー後、着実にキャリアを積み重ねているリリー=ローズが、本作では初恋のときめきを鮮やかに演じる。パリジェンヌらしいファッションの着こなしにも要注目だ。
ルイ曰く「ひとの気持ちはあてにならない」というシンプルなアイディアから出発したという本作。「文学には短編小説と長編小説があります。わたしは本映画を短編小説のように組み立てたいと考えました。気張らなくて、サプライズがあり、みずみずしい短編小説であり、重苦しい心理ドラマのアンチテーゼでもあります」と語っている。
『パリの恋人たち』
12月13日(金)よりBunkamura ル・シネマほか全国順次公開
監督:ルイ・ガレル
出演:ルイ・ガレル レティシア・カスタ リリー=ローズ・デップ ジョゼフ・エンゲル
配給:サンリス
【ストーリー】 ジャーナリストの青年アベル(ルイ・ガレル)は、3年間同棲したマリアンヌ(レティシア・カスタ)から妊娠を告げられ喜ぶのもつかの間、父親は友人のポールであることから別れを切り出される。数年後、アベルはポールの告別式でマリアンヌと再会、同時にポールの妹イヴ(リリー=ローズ・デップ)からも想いを告白され…。
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