窪田正孝、タイトル【S】に込められた意味は「トータルすると翔太さんの【S】!」『東京喰種 トーキョーグール【S】』Japan Expo パリプレミア レポート

全世界累計発行部数4400万部を誇る人気コミックスの実写化で、興行収入11億円を突破した2017年の大ヒット映画『東京喰種 トーキョーグール』。前作と同じく窪田正孝主演、新たに松田翔太、山本舞香を共演に迎えた『東京喰種 トーキョーグール【S】』が、7月19日より公開となる。このほど、7月7日にフランス・パリで開催されたヨーロッパ最大のジャパンカルチャーの祭典「第20回Japan Expo(ジャパンエキスポ)」にてプレミア試写会が実施され、ファンたちとのQ&Aセッションと舞台挨拶に、キャストの窪田正孝、松田翔太、山本舞香、永江智大プロデューサーが登壇した。

日本のみならず世界中で大ヒットした前作『東京喰種 トーキョーグール』待望の続編ということで、世界のファンからも熱い注目を浴びている本作。ステージにキャスト陣が登壇し、窪田と松田が「ボンジュール!」と挨拶すると、フランスのファンからは大歓声が。さっそくファンたちとのQ&Aセッションで本作の魅力を問われると、窪田は「皆さんは普段肉や野菜を食べますが、喰種は人しか喰べられません。喰べられる対象が自分に向けられたときに、人は狂気を感じます。一方で、それが本作の魅力でもあると思います」と“半喰種”のカネキ役らしくコメント。永江プロデューサーも、「世界のどこに行っても共通する普遍的なテーマが魅力の一つ。この作品では人間と喰種のさまざまなドラマが描かれますが、それは皆さんの身近な人にも当てはまる。ぜひ自分が喰種になったら、と置き換えて観てみてください」と、本作の深いテーマについて言及した。

コミックスファンも多いJapan Expoで実施されたイベントらしく、「原作で好きなキャラクターは?」という質問には、窪田は映画には登場していない鈴屋什造(すずやじゅうぞう)、松田はカネキ、山本は自身が演じたトーカを挙げた。また、松田が「今回の映画では、月山が初めてカネキ君に会ってからカネキ君を喰べたいと思うまでを演じたので、もう彼以外には考えられないですね」と続けると、月山らしさ満点の回答に会場も大盛り上がり。すでに漫画もアニメも人気の高い「東京喰種」を実写映画化する上での難しさを問われると、窪田は「漫画は静止画だから、それを具現化して芝居に起こすときに、リアルさを失わないように演じるのが大変でしたね」とその苦労を語った。さらに、「今回は月山がすごく強いので、前作に比べてボコボコにされるリアクションの演技が多かったんです。誰よりも床に這いつくばっている時間が長くて、撮影も大変でした(笑)」と、体力的にもハードな撮影だったこと明かし会場を笑わせた。

それぞれ喰種という特殊な役を演じた3人に対しては、ファンも役作りに興味津々の様子。過去のどんな経験を参考にしたかという質問については、山本は「空手を9年間やっていたので、アクションに生かせたと思います」と自信をのぞかせた。松田は「人を喰べたいと思う役は初めてだったので、参考になりませんでした(笑)」、窪田は「今までずっと不幸な役しかやってこなかったので…(笑)」と答え、これには会場も大爆笑となった。

観客からは、SNSでも話題沸騰中の、『東京喰種 トーキョーグール【S】』の【S】の意味に関する質問も飛び出した。これに対しては窪田が、観客に自由に想像してもらうため、【S】の意味はあえて限定していないと答えるも、「たとえばスペシャル、セカンド、スーパー…でも、トータルすると翔太さんの【S】!」とコメント。「(松田が演じた)月山の『トレビアン』も、名台詞ですよね!」とファンにはおなじみの台詞についても語ると、会場からは大きな拍手が沸き起こった。

熱心なフランスのファンからは、永江プロデューサーに対して映画化へのこだわりについての質問も。永江プロデューサーは、「根底にあるテーマや雰囲気は変えないように気を付けました。漫画には漫画の、アニメにはアニメの役割があるので、映画でしかできないことに最大限チャレンジしました」とその思いをコメントした。また、漫画の実写映画化において、原作ファンほどなかなか賛成しづらいことに話題が及ぶと、「私も『東京喰種』の大ファンなので、皆さんと同じ思いです。窪田さん、松田さん、山本さんも『東京喰種』が大好きですし、作品を理解した上で、大好きな人たちで作り上げた映画です!」と、あらためて熱い『東京喰種』愛を打ち明けた。さらに、ファンから今後の続編について問われると、永江プロデューサーは「ぜひやりたいです!そのためにはまずこの映画を大ヒットさせる必要があるので、みなさんの応援をお願いします」と力強くコメントし、会場はヒートアップ。大盛況のうちにファンたちとのQ&Aセッションは終了した。

続いて行われた映画上映前の舞台挨拶では、これからフランスで初めて上映される機会とあって、会場の盛り上がりはキャスト登壇前から最高潮に。満員の観客に悲鳴にも似た歓声でステージに迎えられると、キャスト陣も笑顔を見せた。これから映画を観るファンたちに注目してほしいポイントを問われると、山本は「ラスト20分の迫力のバトルシーンと、人間と喰種のドラマもぜひ見てください!」と見どころをアピール。窪田はずばり「松田翔太!」と力強くコメントし、対する松田も「この映画は実は月山とカネキの恋愛映画だと思っているので、そこも楽しみにしてください」と答え、会場からは黄色い歓声が飛び交った。

『東京喰種 トーキョーグール【S】』
7月19日(金)より全国ロードショー
監督:川崎拓也 平牧和彦
脚本:御笠ノ忠次
原作:石田スイ「東京喰種トーキョーグール」(集英社ヤングジャンプ コミックス刊)
主題歌:女王蜂「Introduction」(Sony Music Associated Records)
出演:窪田正孝 山本舞香 鈴木伸之 小笠原海 白石隼也 木竜麻生 森七菜 桜田ひより 村井國夫 知英 マギー ダンカン 栁俊太郎 坂東巳之助 松田翔太
配給:松竹

【ストーリー】 不慮の事故により、人を喰らわないと生きられない喰種(グール)と人間のハーフになってしまったカネキ(窪田正孝)は、二つの世界の狭間で葛藤しながらも、いまは喰種たちの駆け込み寺でもある喫茶店「あんていく」に身を寄せており、トーカ(山本舞香)らとともに生活をしている。そんな最中、「美食家(グルメ)」と呼ばれる喰種・月山(松田翔太)が「あんていく」を訪れる。月山を厄介者だと言い露骨に嫌な顔をするトーカは、カネキに「あいつとは関わらない方がいい」と釘を刺す。だが、月山は人間と喰種のハーフであるカネキの特殊な「におい」に目をつけ、カネキを「喰種レストラン」へ招き入れる。カネキVS月山…それぞれの【正義】がぶつかり合い、人間と喰種の共存を賭けた闘いがいま始まる。

©2019「東京喰種【S】」製作委員会  ©石田スイ/集英社