第71回カンヌ国際映画祭監督賞受賞!パヴェウ・パヴリコフスキ監督最新作『COLD WAR あの歌、2つの心』本予告編&場面写真

第71回カンヌ国際映画祭にて監督賞を受賞したパヴェウ・パヴリコフスキ監督の最新作で、冷戦下の時代に翻弄される恋人たちの姿を美しいモノクロ映像と名歌で描き出したラブストーリー『COLD WAR あの歌、2つの心』が、6月28日より公開される。このほど、本作の本予告編と場面写真がお披露目となった。

本作は、ポーランドの民族合唱舞踏団で出会ったピアニストのヴィクトルと歌手志望の女性ズーラが、1950年の冷戦という時代に、15年間にわたって「西側」「東側」の間で揺れ動く姿を描いた、別れと再会を繰り返し続ける二人の愛と特異な運命の物語。監督は、前作『イーダ』で第87回アカデミー賞外国語映画賞を受賞したポーランドのパヴェウ・パヴリコフスキが務める。

劇中流れる印象的な歌「Dwa serduzka ドゥヴァセルドゥシカ(2つの心)」は、ポーランドの伝統音楽と舞踏を継承する実在の楽団であり、本作では“マズレク”のモデルとなった“マゾフシェ”が長く歌い繋いできたスタンダードナンバー。本楽曲は、冒頭ズーラがマズレクのオーディションで歌う際は東側の象徴である純粋なポーランド民謡として、パリのジャズバーで歌う際は当時東側では禁止されていた西側の音楽・ジャズのバージョンとして登場。曲が形を変えながら何度も登場することで、ズーラとヴィクトルの関係性や時代の変化をあらわすメタファーとして表現され、本作ではズーラとヴィクトルに次いで「3人目の主人公」と言われるほどの重要な役割を担う“音楽”の魅力の一端を感じることができる。そのほか、ポーランドの民族衣装をまとったマズレクの美しい舞台やレッスン風景も必見だ。

「結局、大きな疑問は、永遠に続く愛の可能性はあるのか?愛は、人生を、歴史を、この世界を超越することができるのか?」とパヴリコフスキ監督が語るように、過酷だがドラマティックでもあった時代に音楽で結ばれ、互いへの燃え上がる愛だけは貫こうとする二人を描いた本作は、髪の毛一本、草の葉一枚、そよぐ風と水面まで、すべてのショットで、“世界はこんなに美しかったのか”と教えてくれる。

『COLD WAR あの歌、2つの心』
6月28日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開
監督・脚本:パヴェウ・パヴリコフスキ
脚本:ヤナッシュ・クヲウァツキ ピヨトル・バルコフスキ
撮影:ウカシュ・ジャル
出演:ヨアンナ・クーリグ トマシュ・コット アガタ・クレシャ ボリス・シィツ ジャンヌ・バリバール セドリック・カーン
配給:キノフィルムズ 木下グループ

【ストーリー】 ピアニストのヴィクトル(トマシュ・コット)と歌手志望のズーラ(ヨアンナ・クーリグ)はポーランドの音楽舞踏学校で出会い、愛し合うようになる。冷戦中、ヴィクトルは政府に監視されるようになり、ベルリンでの公演時、パリに亡命する。歌手になったズーラは公演活動で訪れたパリやユーゴスラビアでヴィクトルと再会する。ズーラは彼とパリに住み始めるが、やがてポーランドに戻ってしまい、ヴィクトルも後を追う。二人の愛は結ばれるのだろうか…。

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