アカデミー賞の前哨戦として長く注目されている、ナショナル・ボード・オブ・レビュー(米国映画批評会議)が2016年の受賞作を発表し、アマゾン・スタジオ製作の『Manchester by the Sea』(原題)を最優秀作品に選んだ。本作はほかにも、ケイシー・アフレックが主演男優賞、監督のケネス・ロナーガンが脚本賞、ルーカス・ヘッジズがブレイクスルー男優賞に輝いた。The Hollywood Reporterが伝えている。
オスカー争いでのライバルである『Moonlight』(原題)は、バリー・ジェンキンスが監督賞、ナオミ・ハリスが助演女優賞を受賞した。
『Manchester by the Sea』と『Moonlight』は先日ニューヨークで行なわれたゴッサム・インディペンデント・フィルム・アワードでもいくつものノミネーションを受け、『Moonlight』は作品賞ほか4部門を獲得し、ケイシー・アフレックはここでも男優賞をゲットした。
「『Manchester by the Sea』は愛、喪失、あがないを、深く感動的に、完全にオリジナルな方法で描いた見事な作品だ」とナショナル・ボード・オブ・レビューの会長は言う。そして「私たちは『Moonlight』の並外れた監督としての能力を誉め称えると同時に、『Manchester by the Sea』に最優秀作品賞を与えられることに興奮しています」と語った。
ナショナル・ボード・オブ・レビューの授賞式は、2017年1月4日にニューヨークで行なわれる。
以下は主な受賞結果。
▼作品賞
『Manchester by the Sea』(原題)
▼優秀作品10本
『メッセージ』
『Hacksaw Ridge』(原題)
『ヘイル、シーザー!』
『Hell or High Water』(原題)
『Hidden Figures』(原題)
『ラ・ラ・ランド』
『Moonlight』(原題)
『Patriots Day』(原題)
『沈黙-サイレンス-』
『ハドソン川の奇跡』
▼監督賞
バリー・ジェンキンス『Moonlight』
▼主演男優賞
ケイシー・アフレック『Manchester by the Sea』
▼主演女優賞
エイミー・アダムス『メッセージ』
▼助演男優賞
ジェフ・ブリッジス『Hell or High Water』
▼助演女優賞
ナオミ・ハリス『Moonlight』
▼脚本賞
ケネス・ロナーガン『Manchester by the Sea』
▼脚色賞
ジェイ・コックス、マーティン・スコセッシ『沈黙-サイレンス-』
▼長編アニメ賞
『Kubo and the Two Strings』(原題)
▼ブレイクスルー男優賞
ルーカス・ヘッジズ『Manchester by the Sea』
▼ブレイクスルー女優賞
ロイヤルティ・ハイタワー『The Fits』(原題)
▼新人監督賞
トレイ・エドワード・シュルツ『Krisha』(原題)