2018年秋に、台湾で同姓婚を巡る是非の国民投票が行われた中で公開され話題となった映画『親愛的卵男日記』(原題/英題:BAOBAO)が、『バオバオ フツウの家族』として、9月より公開されることが決定した。併せて、日本版ポスタービジュアルがお披露目となった。
物語は、二組の同性カップル、ジョアンとシンディ、チャールズとティムが、子供を持ちたいという願望から始まる。本作は、ウェイ・ダーション、トム・リン、ヤン・ヤーチェら、今や時代を牽引する監督たちを輩出した、台湾で新人登竜門として一番大きな脚本賞のコンペから生まれ映画化。2018年8月から9月に開催された「第5回台湾国際クイアフィルムフェスティバル」のオープニング作品に選出され、海外ではスペインとロサンゼルスの映画祭で上映された。
日本版ポスタービジュアルに描かれている、主人公4人をイメージさせるイラストを手掛けたのは、繊細なタッチのイラストでファンも多く、ファッションブランドや化粧品などのコラボなど、世界的に注目を集めるイラストレーター、田辺ヒロシ。また、ポスターデザインを橘高つむぎ(ビームス)が担当した。
併せて、4月29日に渋谷アップリンクにて行われる特別上映の舞台挨拶に、本作でジョアン役を演じ、日本ではドラマ「流星花園」(台湾版ドラマ「花より男子」)の道明寺司の婚約者役で知られる女優クー・ファンルーが登壇することが決定。さらに、4月28日、29日に代々木公園にて行われるLGBTQイベント「東京レインボープライド2019」の野外大ステージやラジオインターFMにも登場する。また、5月25日に虎ノ門の台湾文化センターにて、チャールズ役の台湾在住日本人俳優、蔭山征彦が、自身が脚本を手掛けた映画『念念』について語るトークイベントが行われる。
『バオバオ フツウの家族』
9月、新宿 K’s cinemaにて公開
監督:シエ・グアンチェン
出演:エミー・レイズ クー・ファンルー カゲヤマユキヒコ ツァイ・リーユン ヤン・ズーイ
配給:オンリー・ハーツ GOLD FINGER
【ストーリー】 「赤ちゃんが欲しい」と、ロンドンに住む二組の同性カップルが協力して妊活を始める。双子を妊娠したシンディ(エミー・レイズ)は、ひとりロンドンから台湾に戻る。不安と悲しみに満ちた彼女が頼ったのは幼馴染の警官タイ(ヤン・ズーイ)。かねてよりシンディを密かに思っていたタイは、理由も聞かずに自分がお腹の子の父になると言うのだが、シンディの心は癒されない。子供を持って家庭を築きたいと願うシンディとジョアン(クー・ファンルー)がようやく待望の子宝に恵まれたのに、なぜ彼女はひとりで帰国したのか…。
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