【カルチャー・クラブ】ボーイ・ジョージが語る、デヴィッド・ボウイのこと、新アルバム、トランプについて

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The Hollywood Reporter

13年ぶりのアメリカ・ツアーを終え、カルチャー・クラブは5公演のためにオーストラリアに向かった。そして12月14日の地元ロンドンでの公演で2016年を締めくくる。そんななか、ボーカルのボーイ・ジョージがアメリカ・ツアー終盤にインタビューに応えた。The Hollywood Reporterが伝えている。

トランプ大統領誕生について、「多くの友人が本当に本当に動揺している。だが、私は彼らに、彼らは彼らのままだし、あなたはいつもあなただし、自分は何も変わらないことを忘れないように言ってるんだ」と語った。「多くのゲイの人々にとって、政治は答えを求める場所ではない。私たちは私たち自身のコミュニティで、そこに参加することによって答えを得るんだ。ゲイ・コミュニティには驚くべきスピリットがあるし、それはエイズの流行の際にもわかっただろうし、今でも毎日のように見ることができる。それがどの程度政治と関係しているのか、私には確信がない」とも。

ジョージはこのインタビューの後、マイアミのホテルの屋上のステージで、自身の曲を6曲歌い、そのあと突然、プリンスへのトリビュートとして「パープル・レイン」を熱唱した。ジョージは約1年前、「プリンスと寝たことがある!」とTV番組収録の場で言ったが、後にそれは冗談だと話していた。

ジョージはこのツアーで、今年亡くなったもう一人のロック・アーティスト、デヴィッド・ボウイに敬意を表し、ボウイの「スターマン」を時折セットリストに加えていた。ジョージは自身の腕にボウイのタトゥーを入れており、11歳のころ、1972年に「ジギー・スターダスト」のツアーでボウイを見て以来のファンだった。

「2005年に一度、ボウイと食事をしたんだ。すばらしかったよ。彼はとても魅力的で、とても優しくて、私の想像通りの人物だった」とジョージは思い返す。「ボウイが世界に登場したことで、私は自分自身でいること、個人でいることに自信が持てた。とても自由になれた気がしたよ。私だけでなく、多くの子どもにとってもね。少しでも自分が人とは違う、よそ者だと感じていた人は、ボウイが送ってくれたメッセージに誰でも共感できたんだ。神様、今こそボウイの力をお与えください」

ニュー・アルバム「Tribes」のリリースについては少し困惑もしているようだ。「私たちは何か他の方法を考えなければならない。たとえば1ヶ月に1曲発表するとか。あなたがレディオヘッドやU2ならば、そんな実験をする余裕もあるだろうね」と、彼は新しいチャレンジの可能性も示唆した。「要はアクセスの仕方なんだ。ヒットするものとそうでないものの違いは繰り返しにある。ラジオで聞かなければ、買わないだろ。だから市場での場所を獲得できるかどうかといったことなんだ」

ジョージは2017年後半の「Tribes」のプロモーション・ツアーをほのめかしている。もしアルバムが完成していれば、だが。「私たちはベストな演奏をしている。いくつかの曲はもっと良くなるし、私たちも曲をよく理解している。だから多分このまま進み、あともう少し書き足して、完成するだろう」と彼は語った。