とまんが死体役を“生”実演!『十二人の死にたい子どもたち』イベント レポート

「天地明察」、「マルドゥック・スクランブル」のベストセラー作家・冲方丁(うぶかたとう)の同名小説の実写映画化で、堤幸彦監督、杉咲花、新田真剣佑、北村匠海、高杉真宙、黒島結菜、橋本環奈ら豪華若手キャスト共演で贈る『十二人の死にたい子どもたち』が、1月25日より公開される。このほど、1月19日に新宿ピカデリーにて、十三人目の死体役を演じるとまんによる“生”実演が行われた。

今回の企画はその企画名通り、とまん本人によるインスタレーション。車椅子に乗ったとまんが、スタッフによってBOXの中に運び込まれると、瞬く間に人だかりが大きく広がり、死体と化したとまんの姿に「え?人形?」「本物?」と見物者たちは困惑を隠せず。とまんの全く生気を感じさせない熱演ぶりに「この人、大丈夫なんですか?」と心配する人も現れるほどだった。

一回目の実演(30分間)を終え、「最初、ちょっとキツイのかなって思っていたんですけれど…意外と早かったです!正直、ちょっと不安でしたが、通行人の方々の“人形?”“マネキン!?”って声が聞こえてきて安心しました(笑)。人間ぽくなく見られるのが、今回の正解なので(笑)」と安堵の表情を見せるとまん。「もちろんちゃんと出来るかな?って心配もあったんですけれど、背負っているものが大きすぎて(笑)。作品を一人で背負っている気持ちになって、ちゃんとPRになるように出来るかなって思っていました。昨日は結構、緊張していました」と続ける。「人間が動いているなって感じるのって“息”、空気を吸うときなので、撮影の時はお腹が膨らまないように布団を直接体に当たらないように、手で浮かせていました。車椅子に乗っている時や、座っている時はお腹に力をずっと入れてます。あとは鼻で、小刻みに小さく息を吸うようにしています。息を止めたりすると苦しいし、息を吸う時に動きが大きくなるので」と死体役を演じる上でのコツを明かしながら、「この映画への出演が決まった時に、ドラマとか映画とかの死体役の方の演技を観て、勉強しようと思ったのですがそれって観ているだけだと分からなくて。なので、一人家でベッドの上に横になって、自分でどうしたら上手く出来るのか、試行錯誤しました」と役作りの苦労を語った。

今回の企画参加については「家にちょうど車椅子ぐらいのソファーがあるので、そこに座ってタイムを切ってみたりしました。どの姿勢が一番キツイだろうかとか考えながらやってみたのですが、家だと邪念が多すぎて(笑)。猫も飼っているので(笑)。でも、お客さんに観られている環境だと、邪念も消えて撮影の時の感覚を思い出せたので、良かったです!」と事前準備について明かし、死体姿とは一転、可愛らしく笑顔を見せる。

最後には、いよいよ来週迎える映画公開に向けて、「エンドロールまで、席を立たずに是非、観て頂きたい!本当にスッキリします。衝撃的なタイトルだし、予告編を観て、怖いなって思った方ももしかしたらいらっしゃるかもしれませんが、そう思っていた分、意外なギャップがある作品だと思います。皆さんが想像している以上に、深いテーマが盛り込まれています。本当に平成の作品の中で一番衝撃的な作品だと思うので沢山の方々に観て頂きたいです!」と大ヒットを願うメッセージを贈った。

『十二人の死にたい子どもたち』
1月25日(金) 全国ロードショー
監督:堤幸彦
原作:冲方丁「十二人の死にたい子どもたち」(文藝春秋刊)
脚本:倉持裕
主題歌:The Royal Concept「On Our Way」(ユニバーサル ミュージック)
出演:杉咲花 新田真剣佑 北村匠海 高杉真宙 黒島結菜 橋本環奈 吉川愛 萩原利久 渕野右登 坂東龍汰 古川琴音 竹内愛紗 とまん
配給:ワーナー・ブラザース映画

【ストーリー】 その日、12人の未成年たちが、安楽死を求め廃病院の密室に集まった。「みんなで死ねば、怖くないから」。ところが、彼らはそこで13人目のまだ生あたたかい死体に遭遇。突然の出来事にはばまれる彼らの安楽死。あちこちに残る不自然な犯行の痕跡、次々起こる奇妙な出来事。彼らだけしか知らない計画のはず。まさかこの12人の中に殺人鬼が……?死体の謎と犯人をめぐり、疑心暗鬼の中ウソとダマしあいが交錯し、12人の死にたい理由が生々しくえぐられいく。全員、ヤバい。気が抜けない。いつ誰が殺人鬼と化すかもわからず、パニックは最高潮に。彼らは、安心して“死ねるのか”、怯えながら“殺されるのか”。監督・堤幸彦が仕掛ける、出口無しのノンストップ未体験・密室サスペンスゲームの幕が上がる。

©2019「十二人の死にたい子どもたち」製作委員会