【全起こし】『弁護人』のソン・ガンホが『グエムル-漢江の怪物-』以来10年ぶりに来日!

img_9970
(左から)チェ・ジェウォン(プロデューサー)、ソン・ガンホ

MC:本日はソン・ガンホさん来日記者会見にお越しくださいましてありがとうございます。本作の公開を記念して来日されました…

(フライング気味にソン・ガンホとプロデュサーが登場)

MC:どうぞよろしくお願いいたします。早速ですが本日起こしいただきましたお二方にひと言ずつご挨拶いただきたいと思います。まずは本作の主演ソン・ガンホさんです。

ガンホ:(日本語で)はじめまして、ソン・ガンホです。

MC:ありがとうございます。続きましてプロデューサーのチェ・ジェウォンさんです。

ジェウォン:皆さんこんばんは。『弁護人』を製作しましたチェ・ジェウォンと申します。お会いできて嬉しいです。

MC:それではいろいろとお伺いしたいと思いますが、まずはソン・ガンホさん、『グエムル-漢江の怪物-』以来10年ぶりの来日ということで、私たちはこの日を本当に首を長くして待っておりました。今日は本当にありがとうございます。

ガンホ:(日本語で)ありがとうございます。

MC:本日到着されたばかりでまだゆっくりされてらっしゃらないと思いますが、久しぶりの日本はいかがでしょうか。

ガンホ:10年ぶりに皆さんにご挨拶させていただけて本当に光栄で嬉しく思っております。どうして空白期間ができてしまったのか分からないんですけれど、今回は意味のある作品で皆さんにご挨拶できて格別な思いです。

MC:ありがとうございます。そして、明日(公開初日)は舞台挨拶にもご登壇いただけるということですが、本作は韓国でも大ヒットいたしまして、日本でも早く観たいと、Twitterなどでも本当にたくさんの方がつぶやかれて話題になっています。このたびいよいよ公開となった今、どんなお気持ちか教えていただけますでしょうか。

ジェウォン:まずは、これほど大勢の皆様が来て下さるとは思ってもみませんでした。もちろんソン・ガンホさんが10年ぶりに来日されるということもあるかと思いますが、本当にありがたく思っています。この『弁護人』は数年前に韓国で公開されているわけなんですけれども、時間が経った今、こうして私が日本に来ましたのもこの作品に対する格別な愛情を持っているからです。アメリカではトランプ大統領が誕生した今、この時期にこの映画を上映していただいて、韓国と日本の国民の皆さんももう一度自分たちの生きている姿を振り返って、そしてたくさんのことを考えられる、そんな意味のある映画だと思いますので、そういった考えを皆さんと共有したいと思いますし、この映画がそのための一助になればと思っています。今日ここに来まして本当に嬉しいのひと言です。

MC:ありがとうございます。ソンさんはいかがでしょうか。

ガンホ:皆さんもご存知かと思いますが、韓国情勢は今混乱している中にあり、非常に残念な状況にあるんですけれども、そういった時期にこの『弁護人』という作品はたくさんのことを提示してくれると思います。そして、今こそたくさんのことを提示できる時期ではないかと思います。それと合わせて、最後は非常に残念なかたちでお亡くなりになってしまいましたけれども、故ノ・ムヒョン元大統領の若い頃が描かれている作品です(本作の主人公ソン・ウソクはノ・ムヒョン元大統領がモデル)。若い時の、人生に向き合うその姿勢、身を粉にして献身する姿勢、そういうものを映画を通して改めて皆さんにご覧いただいて、韓国人に限らず日本の皆さん、中国の皆さんと共有できる映画でありますし、非常に意味のある作品だと思います。この映画を通して皆さんも私たちと同じ気持ちを感じ取っていただけるのではないかと思っています。

MC:ありがとうございます。それでは私からいくつか質問させていただきたいと思います。今回はノ・ムヒョン元大統領を演じられたいうことで、韓国はもちろん日本でもよく知られる実在の人物を演じられました。演じるうえで意識されたことはありましたでしょうか。

ガンホ:実はオファーをいただいた時には怖いという気持ちになりました。その気持ちがどこからきたのかと言いますと、残念な最期を迎えられてしまった今は亡きノ・ムヒョン元大統領のことを今でも愛していらっしゃって恋しく思ってらっしゃる国民の大勢の皆さんが見守っているわけですよね。そしてご家族の方もいらっしゃるのでその人生の一部をしっかりと迷惑をかけずにうまく演じることができるだろうか、という俳優としての悩みがありました。でも、至らなくても未熟でも、真心を込めて演技をすれば皆さんと心を触れ合わせることができると思いまして、勇気を出して演じました。

MC:ありがとうございます。本作で数々の主演男優賞を受賞されていらっしゃいますけれども、私たちは刑事役のソン・ガンホさんはよく存じ上げておりますけれども、今回は弁護士の役は初めてということで、法廷のシーンが多くありましたが振り返られてご苦労などありましたでしょうか。

ガンホ:今回演じたのが専門的な職業だったので、やはり苦労はありました。法廷の用語もありましたし、台詞の数も膨大でしたのでその点でも大変でした。そして公判のシーンが全部で5回あるんですけれども、それぞれが違ったリズム感を持っていますし、それぞれの特色がありますのでそれを立体的に生かすために一つ一つ違いを見せるように演じるということも難しくて悩んだところでした。ですので個人的にセットには何日か前に入ってそのセットで一人で第1回の公判から第5回の公判までを練習したのを覚えています。

MC:ここからは記者の皆様からの質疑応答に移らせていただきます。

Q:本作もそうなんですけれども、ここ数作のソン・ガンホさんの作品を拝見していると、今までよりもどんどん演技に深みが出てきているのではないかという気が、

ガンホ:(日本語で)ありがとうございます(笑)!
img_9949

Q:今も、セットでお一人で練習したとおっしゃってたんですけども、長いキャリアの中で、ここ数年、演じるということに対する考え方や態度が変わられたというようなところはおありでしょうか。

ガンホ:私自信も自然と年を重ねていて、重ねていきますと人生全体を俯瞰するような視点ができてくるんですね。人生にはいろんな時期があると思いますが、非常に闘争している時期や大きな声を上げて叫んでいるような時期があったりもしますが、今は少しずつ人生のことを見渡すような、そういう傾向にあるような気がします。言ってみると人生そのものに寄り添って見守っているような立ち位置にいると思います。

ジェウォン:隣で見ている立場から付け加えさせていただきますと、初めてソン・ガンホさんとお仕事させていただいたのが『殺人の追憶』という映画だったんですが、その時は本当に演技がうまい俳優さんだなと思っていました。その後いろんな作品に出演されて作品の数を重ねていき、月日も流れていくなかで、ソン・ガンホさんは映画全体を見渡せる視点を今はお持ちだと思います。つまり、自分一人のことだけを考えて演じるのではなくて、ほかに共演されている俳優さんとの調和も考えながら演技をされたり、映画の方向性もしっかりと提示してくださる俳優さんです。最近『密偵(原題)』とこの『弁護人』でご一緒したんですけれど、そんなふうに感じました。作品を撮るたびにその年輪が深みとなって刻まれていくような俳優さんだと思います。そして私の立場から言いますと世界のどこに出しても恥ずかしくない俳優だと自負心を持っています。

ガンホ:(日本語で)ありがとうございます(笑)。

MC:それではほかにご質問がある方はいらっしゃいますでしょうか。

Q:ソン・ガンホさんに2つ質問がありまして、今回の作品に限らず、演技をされるときに普段、どのような点を重要視して演技をされていますか? また、『弁護人』の中で豚肉が入ったクッパのようなものを食べるシーンがありますが、ソン・ガンホさんのほうのお肉が少な目に見えまして、それは設定だと思うんですけど、あの店自体は元々あったお店なのかあるいはフィクションでこの映画のためにつくられたお店なんでしょうか。

ガンホ:テジクッパという豚肉が入っているクッパなんですが、大衆的で庶民的な美味しい食べ物で、釜山の非常に代表的な食べ物ということで映画の中で紹介されているわけなんですね。ただ私自身は実は苦手で食べられないんですね。だからよく見ていただくと私のほうにはほとんどお肉が入っていません(笑)。お店自体は架空のお店なんですけれども、最初は食い逃げして、何年か経ってからもう一度食べに来てお金を支払ったというエピソードは本当のことです。それと一つ目のご質問なんですけれども、今回の『弁護人』だけではなくて、最小限の必ずと言っていいくらい、真心と真実を込めて表現をしなければいけないという思いで演じています。

MC:それではほかにご質問ある方いらっしゃいますか。

Q:今回は監督が漫画家ご出身ということですが…

ジェウォン:漫画家ではなかったんですね。文化放送という韓国のTV局のプロデューサーをされていた方で、彼が書いたものを原作としたWEB漫画がありましたね。

Q:初監督ということで年齢もご自分より下ということで、現場で監督に対してどういうお話をされたか、どういう示唆をされたかを教えていただけますでしょうか。

ガンホ:これについてはちょっと驚いたことがあったんですけど、監督にお会いしてこの映画の物語をいつの時点で構想したのかということが気になっていたので聞いたんですよね。もし、故ノ・ムヒョン元大統領が亡くなった後に考えていたとしたらちょっとガッカリするなと思っていました。ところが監督の答えは、この物語が頭の中に浮かんで構想したのは、1990年代の初めの頃だとおっしゃったんですね。そして自分がいつか映画監督になったら是非これを映画にしたいと思っていたというふうに言ってくださったので、その時私は大きな感動を覚えました。つまり監督の中では何か政治的な背景があったわけでもなく、監督としてこの時代を描くだけでも映画として感動を与えられると思っていらっしゃったんだなということが分かりました。

MC:ありがとうございます。それではほかにご質問がある方。

Q:映画を拝見して非常に感動しまして、特に映画後半の裁判のシーンが何度も畳みかけられながら進んでいくわけですけれども、弁護士が論理的なことを問いかけても理不尽にひっくり返される。それが繰り返されるところに、理不尽を越えて進んで来た韓国の80年代の民主化の歴史が重ね合わせられているなというふうに感じました。そのシーンを支えていたのはやはりソン・ガンホさんの迫力で、その迫力がそのシーンの強さを支えていたと思うんです。そういう演技をしているソン・ガンホさんが、どういう思いを持って演じたのかなと、特にあのシーンは韓国の現代史とか、民主主義に対する歴史が重ね合わされているわけで、この役を引き受けた思いもそこにあるでしょうし、80年代におそらく学生としてあの時代を通ってきた思いもあるでしょうし、是非ああいう演技をするなかで感じてらしたことをお話しいただけますでしょうか。

ガンホ:先ほど5回の公判を一人で練習したと申し上げたんですけれども、あのシーンはどんなふうに演じたらいいのか何日も考えていました。そうしているうちにあのシーンにおける感情やリズムが自然発生的に身に付いたのではないかなと思っています。今ご質問くださいました記者の方のお話の中に正解があったような気がするんですけれども、あのシーンにおける演技というのはテクニカルな要素ではなかったと思うんですね。あの時代をまさに生き抜いた故ノ・ムヒョン元大統領をはじめ多くの韓国の皆さんが望んでいた民主主義に対する思いが私も含めてですが、込められていたように思います。そんないろんな熱い思いが自然とシーンに出てきたのではないかというふうに思っています。そしてもう一つは、裁判のシーンは実際に同じようなかたちで行なわれていたそうなんですね。実際に法廷でノ・ムヒョン元大統領も無視されたり、辛い目にあったりしていたそうですし、モハメド・アリのボクシングのシーンを台詞で言っていましたけれど、あの辺りのくだりも実際にお話しになったことをなぞらえて映画の中に取り入れていたんですね。その時の気持ちというのは私があの時代を生きてきたソン・ガンホという役者の気持ちと折り重なるようにしてミキシングされるようなかたちであのシーンに現われていたんではないかなと思います。

MC:ありがとうございます。続きましてお願いします。

Q:(韓国人記者からの質問)韓国の民主化をあれだけ苦労して勝ち取った民主主義が、今になってややこしくなってなっているんですけれども、ソン・ガンホさんはセウォル号事件の問題で署名活動に参加したということで韓国政府のブラックリストに名前が載ったということですが、そういうことも含めて、この映画を通して日本社会に伝えたいメッセージがあればお聞かせください。また、ブラックリストに関しては感想をお願いします。

(会場に集まった記者から笑いがもれる)

ガンホ:まずブラックリストに入ったことなんですけど、私自信がリストに入ってしまったことによって国民に対して申し訳ないという気持ちがやや薄れました(笑)。そしてこの『弁護人』を通しては、ノ・ムヒョン元大統領の政治哲学を描こうとか政治家としての姿を語ろうとかそういう映画ではないように思えます。あの暗黒の時代を生きた、そしてその中で新しい軍部独裁政権がスタートしたあの時代を生きたその姿を描いているんだと思います。耐えきれないほどの圧力があった時代に一人の若者が真摯な気持ちで人生と向き合って献身する姿が描かれていますので、その点が現代を生きる多くの人たちの気持ちを揺さぶったのではないかと思います。そして、そういった点を描くことが、この映画の究極的な目標だったのではないかと思います。それが実際に観客の皆さんにもしっかりと伝わったと思います。

MC:ありがとうございます。ほかにご質問ある方お願いします。

Q:特にラストシーンが忘れられません。あのラストから三十数年間いろんな人たちが“自分は人間だ”“正しいことをしていくんだ”ということでいろんな行動が行なわれてきたと思います。民政の大統領が続いていきますが、韓国でアメリカ映画をたくさん上映することが問題になったときに一人デモが行われたことを報道で見ましたし、牛肉か何かの輸入自由化に際して、明日また100万人の集会が予定されているようですけれども、何十万人という人たちが大統領府を取り囲んでデモが連日続いたということも知っています。また日本に関わることだと従軍慰安婦の人々が諦めずに今も座り込みを日本大使館前でしています。あのラストシーンが本当に忘れられないんですけれども、ソン・ガンホさんはあのラストシーンをどういう思いで演じられたか、あのシーンに関することを何でも結構ですのでお聞かせください。

ガンホ:あのラストシーンが終わってから字幕にも出ますよね。当時同僚の弁護士が何人いて、その中の何人がこの裁判に参加したというのが出てくるわけなんですが、あの数字などもすべて事実に基づいています。そしてあんなふうに起立をしたというのも事実なんですね。映画を観ますとこれはフィクションなのかなと思いますが、本当にこれが現実の中であったことなんだと改めて思い知らされました。そして、ノ・ムヒョン元大統領が生前にやりたいと思っていたこと、目指していた気持ちというのがやっと今になって大勢の人の心に届いて、皆さんが共感して感じて下さっているんではないかなというふうに思いました。それを感じられるシーンがあのラストシーンだと思います。それを演じるに当たりましては、寂しくて悲しい気持ちを抱えていてとてもつらい状況にあるその姿を最大限表現したいという思いで演技をしました。

MC:ありがとうございます。それでは最後に私から2つほど質問させていただきます。これまでソン・ガンホさんには演技について、プロデューサーにはその演技の素晴らしさを語っていただきましたが、今回ジェウォンさんは、今年韓国で公開されました『密偵』でも、ソン・ガンホさんとタッグを組まれています。そしてその動員が750万人を突破したということで、韓国で主演俳優として初の累計観客数1億人を記録したということでおめでとうござます!

(拍手)

MC:その記録を聞いた時はどう思われましたか?

ガンホ:1億人という数字が出ているわけなんですけれども、俳優としては観客数のことを計算しながら作品を選んだり演技をしたりしていることはないんですよね。おそらくその数字もある記者の方が面白いんじゃなかなと思って記録を探して数字をまとめてくださったと思うんですけど、映画の宣伝を担当されているワーナー・ブラザースのチームの方も、その数字をうまくまとめて集計して記事にされたんじゃないかなと思います。決して私がこの数字を挙げてくださいと言ったわけではありません(笑)。

MC:ありがとうございます。では最後に、ソン・ガンホさんは本当に名優でいらっしゃいますが、ジェウォンさんしか知らないソン・ガンホさんの意外な一面などありましたら教えてください。

ジェウォン:たくさんあります(笑)。プロデューサーとしてお話しできるとすると、映画というのは監督がいて、シナリオがあって、プロデューサーがいて、俳優がいなければいけないと思います。私以外の3つの要素が本当に大事になってくるわけなんですね。私はソン・ガンホさんと長く作品を一緒に撮ってきて、もう十数年が経ちますが、今は親しい友人として接しています。そんな中で感じたのは、ソン・ガンホさんは映画をつくる作業において先ほど挙げた3つの要素の単なる一つではなくて、映画を撮っていくうえでのパートナーだなということを強く感じています。今回『弁護人』の演出をされたのが新人の監督だったんですけれども、非常に感動的な作品がつくれたのも、皆さんも感じてらっしゃると思うんですが、主演俳優がどれほど見事な演技を見せてくれるかにかかっていたと思います。のちにもし皆さんが『密偵』という作品を観ていただく機会があれば、また何か感じるところがあると思います。『密偵』の中にはたくさんの俳優が登場します。そして日本と韓国とのあまり良くない縁があった時代、そして少し冷酷の時代の物語なんですけれども、そんな内容を静かに淡々と、時には熱い表現でソン・ガンホさんは演じてらっしゃいます。日本の皆さんにご覧いただいても決して恥ずかしくない作品が出来上がったというふうに思っています。

その反面、ソン・ガンホさんの内面を覗くと、とても繊細なところがあるんですね。ある時は一般の方よりも感傷的になっているところもありますし、外見は骨太のように思えるかもしれませんが、誰もがちょっと鈍感に見過ごしてしまうようなところもすごく敏感に反応されるときがあるんですね。とても緊張しながら世の中を見渡しているんだなということを感じることがよくあります。私としてはソン・ガンホさんがいない現場に行ったときは体も気持ちもとても楽なんですけれども、彼がいる現場に行くといきなり緊張してしまうことがよくあります。それから日本のビールが大好きです(笑)。

MC:ありがとうございます。『密偵』は日本では来年公開の予定ですので皆さまどうぞご注目ください。貴重なお話ありがとうございました。最後に日本の観客の皆様にひと言いただきたいと思います。

ガンホ:皆さんにお会いできてとても嬉しく思っています。10年ぶりに来日することができてとても光栄です。この映画は隣の国の映画ですけれども日本の皆さんにも共感していただけると思いますのでたくさんの声援をお願いします。そしてたくさんご覧ください。

MC:ありがとうございました!

2016年11月11日 日本外国特派員協会

img_9941
質問に真摯に答えつつ時にユーモアを交え、長いコメントを訳した通訳に拍手を送るなど気さくに笑う姿に、スターのオーラがみなぎっていたガンホ。

01
13600


『弁護人』
2016年11月12日公開
監督:ヤン・ウソク 出演:ソン・ガンホ イム・シワン キム・ヨンエ クァク・ドウォン オ・ダルス
©2016 NEXT ENTERTAINMENT WORLD.All Right Reserved.