MC:ありがとうございます。岡田さん、松さんの所作も本当に美しくて、それこそ3部目に皆さんと共演されていましたけれども、いかがでしたか?
岡田:すごかったですね。扮装がすごくて。小松さんと松さんが入って来たときに、言葉は悪いですけど「ヤバいのが入ってきたな」という(笑)。どうするんだろうなとは思っていたんですよ。扮装とかどんな感じなんだろうなとは思っていたんですけど、いざ見たときに(小松さんに)「姉ちゃん、やばいね」って言ったのを覚えています(笑)。
MC:ありがとうございます。そして妻夫木さん、お待たせしました。今回の田原秀樹という役は、一見善良なパパですけど、うーん…というところがいろいろありました。そんな浅はかなところがあるような人物でしたけど、妻夫木さん的には共感できる部分もあったりしますか?
妻夫木:僕も青木くんと一緒で、子供ができた喜びとか、家族を守りたいという想いで演じてはいたんですね。その裏返しで空回りしちゃった部分は大いにあると思うんですけど、ただ薄っぺらいだけじゃなくて、実はすごく純粋な心を持った男なんだろうなぁと思いながら演じてはいましたね。
MC:ありがとうございます。妻夫木さんは中島監督は3作目、『パコと魔法の絵本』、そして『渇き。』ですけれども、今回は監督とは演技についていろいろお話されたことはありましたか?
妻夫木:インする前に、今話したようなことは話していたりはしたんですけど。『渇き。』のときは演出をしていただけて、「面白いやつをやって」ぐらいしか言われなかったので、一つ面白い芝居をすると、「また違うやつ」みたいな、すごい雑な演出があったんですけど(笑)。今回はわりと演出してくれたんですけど…。
中島:基本的に男優にはあまり興味がないんですよ。
(会場爆笑)
中島:だから、岡田くんにも青木くんにも妻夫木くんにも、ほぼ喋ってません(笑)。なんか取材したときくらい。
岡田:興味ないですよね?全然。
妻夫木:興味ないですよね?
中島:男を見てても面白くないですよね。
妻夫木、岡田:ひどい!(笑)
岡田:物語もそうですもんね。男に興味ないですっていう、ね?
中島:そんなことはないですよ。
妻夫木:だって、僕が松さんと喋ってる相手は全部助監督ですからね!松さんは僕の声で芝居してるのに(笑)。
中島:さすがに妻夫木くんがやりづらいらしくて、「琴子は大体どういうトーンで喋るんですか?」とわりかし質問してくるんですけど、松さんのシーンは全く撮ってないので、僕も「全然わかんないです」って(笑)。
妻夫木:ははは!最低ですよ!(笑)。
中島:「勝手に想像して」って(笑)。
妻夫木:それを想像した助監督がなんとなくの松さんをやるんですけど、「いや、松さんはもうちょっと淡々と言う気がするなぁ」、「もうちょっと悪い感じになっていくんじゃないの」、(助監督が)「あぁ…わかりました」みたいな感じになってて。
岡田:僕、初めて聞きました。現場で妻夫木くんが助監督さんに「もうちょっと感情入れて言ってもらっていいですか?」って(笑)。
中島:ものすごい棒読みなんです、助監督が(笑)。
妻夫木:本当にびっくりするぐらい最初棒読みだったのよ!(笑)。
中島:芝居心ゼロでしたね(笑)。
妻夫木:僕、自分でカットかけることは本当にないんですけど、さすがに「あ。カット、カット。ごめんなさい。いいっすか?」ってカットかけちゃいましたもんね(笑)。
MC:そうだったんですね(笑)。黒木さんはそういった妻夫木さんが中島組の中で軽やかにいろいろと楽しいことをされているのがすごく羨ましいと仰っていましたけど。
黒木:はい。お二人の信頼関係じゃないですけど、私たぶん、そんなに好かれてなかったので…。
妻夫木:そんなことないよ。好きだから、良くしてあげたいと思うんだよ。
黒木:あ、はい…。
中島:もう僕は、黒木さんの顔ばかり見てました。大ファンですから。
妻夫木:僕なんて、カラオケでGReeeeNさんの曲を歌うんですけど、キーが高いから下げようとしたら、(中島監督から)「下げちゃダメだよ!」って言われたぐらいですよ。そしたらあんな高い感じになったから、アドリブで「これキー、ダメだろ、高けぇわ」って言ったパターンが使われていた(笑)。
中島:ははは!妻夫木くんと岡田くんは演出してても僕が言うのは、妻夫木くんには「ちょっと芝居が軽すぎる」って言うだけで、岡田くんには「ちょっと芝居が重すぎる」って言うだけで、やってるうちに飽きちゃうんですよね(笑)。
岡田:車のシーンとか興味ない感じでしたよね!
妻夫木:興味ない感じだった!「はいおっけ」みたいな。
中島:でも車のシーンはね、スタジオで撮ったんですけど、岡田くんが「いや~車のシーンは久しぶりだなぁ」って言うから、「あ、そうなの?そういうシーンいくらでもあるでしょ?」って言ったら、「いつも馬に乗っているから…」って(笑)。
(会場爆笑)