MC:ありがとうございます(笑)。泯さん、よろしいでしょうか?あっと驚く出来事。
田中:あっと驚くようなことは何もない…(笑)。僕自身が一番驚いているのは、この映画は僕の中ではまだ終わっていないというか、自分の役のことも含めて、この映画に動かされる僕自身の考えというようなものが、いつももぞもぞもぞもぞ動き回っている。たぶん皆さんご覧になって、そんな感情を持たれる人が多いと思うんですよね。引きずってしまうことがいっぱいある、それが僕は出演させていただいて「終わった!終わった!」とは言えない初めての出演作になっているんだろうなぁと思っています。それが僕にとっての衝撃。
MC:初めてのご経験ということですね。ありがとうございます。そして松田さん、伺ってよろしいでしょうか?驚くようなエピソード、最近はございましたか?撮影中でも結構です。
松田:いや、ちょっとなくて…(笑)。さっきの説明のときに、「驚くエピソードを用意します」って言ってくれたと思っていて…楽しみにしていたんですけど(笑)。
(会場爆笑)
松田:自分で言うのもあれだけど、何も考えていなかったっていう衝撃を受けたという(笑)。これじゃだめですかね?(笑)。
MC:今まさに衝撃を受けているという(笑)。
松田:皆さんがしゃべっている間に自分のことばっか考えていて、なんかないかなぁと思っていたんですけど…結局見つからなくて。
錦戸:大丈夫でしょ(笑)。今衝撃中なんですからね。
MC:そうですね。スタッフからOKが出ました。ありがとうございます(笑)。お時間が迫って参りまして、まだまだ伺っていきたいところなんですが、監督、後ほど個人的に驚きのエピソードを聞かせてください。すみません(笑)。最後に代表しまして、錦戸さんと監督から一言ずつご挨拶いただきたいと思います。
錦戸:撮影していたのは去年になるか…ちょうど一年くらいなんですけれども。公開が2月3日なんですけど、僕も数回観ていまだに整理できない部分もありますし、一回目を観終わったときは何て表したらいいかわからん感情になったりだとか、人によっていろんな後味があると思うんですよね。もしかしたら甘いかもしれないし、酸っぱいかもしれないし、苦いかもしれないですし。でも、その味を隣におる友達と確かめたら、いい友達になれる気持ちもしますし(笑)。僕自身、これを観て皆さんがどう思ったのかっていうのはすごく知りたいので、これからの皆さんの感想が本当に楽しみです。衝撃とか、僕しゃべっていますけども、2時間きっちりドキドキできると思うので、そのドキドキを味わっていただけたらなぁと思っています。ゼロ、真っ白な気持ちで観ていただけたら、何色かに染まっていると思うので、ぜひ楽しんでください。ありがとうございました!
MC:ありがとうございます。吉田監督、お願いいたします。
吉田:今日は一般のお客さんに観ていただく最初の機会ということで、実はものすごく重要です。今は楽しくおしゃべりをして、衝撃、衝撃と、皆さんが“衝撃待ち”みたいな感じになってないといいなと思います(笑)。衝撃があるのかどうかはわからないけれども、できれば僕らが一回いなくなったら5分くらい時間があるから、一緒に来た方と関係ないおしゃべりをしていただいて、普通に映画を観にきた気分で楽しんでいただければありがたいです。おもしろい映画だと思うので、楽しんでいってください。よろしくお願いします。
MC:ありがとうございました!
『羊の木』
2018年2月3日(土)全国ロードショー
監督:吉田大八
脚本:香川まさひと
原作:「羊の木」(講談社イブニングKC刊)山上たつひこ いがらしみきお
出演:錦戸亮 木村文乃 北村一輝 優香 市川実日子 水澤紳吾 田中泯 松田龍平
配給:アスミック・エース
【ストーリー】 ある寂れた港町“魚深(うおぶか)”にやってきた見知らぬ6人の男女。平凡な市役所職員・月末(つきすえ)は彼らの受け入れを命じられた。受刑者を仮出所させ、過疎化が進む町で受け入れる国家の極秘プロジェクト。月末、町の住人、そして6人にもそれぞれの経歴は知らされなかった。しかし、月末は驚愕の事実を知る。「彼らは全員、元殺人犯」。犯した罪に囚われながら、それぞれ居場所に馴染もうとする6人。素性の知れない彼らの過去を知ってしまった月末。そして、港で発生した死亡事故をきっかけに、月末の同級生・文を巻き込み、町の人々と6人の心が交錯し始める。
© 2018『羊の木』製作委員会 ©山上たつひこ、いがらしみきお/講談社