【全起こし】蒼井優&白石和彌のネタバレ回避「松坂桃李がエロい、水島は最低」で乗り切った!? 映画『彼女がその名を知らない鳥たち』大ヒット御礼トークショーレポート全文掲載!

MC:じゃあ最後に質問ある方、お願いします。

質問者:「蒼井優ちゃん」って言えないくらい、今回は官能的な役に挑んでらしたと思うのですが、どんなお気持ちだったのでしょうか?あとは現場、監督の演出はどんなんだったのかなと。

蒼井:そうですね、30代近くになってから、こういうシーンをやらせていただくことが増えてきたのですが、年を重ねていくごとに…、10代後半、20代前半の時にやっていた役って面白かったなと思うことがあるんですけど、すごく多面的で。でも今は、30超えてからいただく役のほうが面白くて、10代の時って、多面の断面がとっても真っ直ぐなんです。今は多面的でありながら、その面もボコボコな感じが、すごく余計に人間臭くて面白いなと思って。だから、そういうシーンがあるから、うーん(悩む)みたいなことは…。出来る限りのことを現場でできたらなと思いながらやっていました。監督の演出はとにかく大胆で、私がもし監督で、「松坂桃李と蒼井優が寝転がって、上から砂が振ってくる、良くない?」って思ったとしても、万人受けする演出ではないじゃないですか。賭けだから。だから賭けにうってでる監督だなって思いますし、お客さんを信じてらっしゃるなと思いました。だから私たちも強い気持ちを持って現場に臨むことができました。

白石:ありがとうございます。

蒼井:あってました?答え(笑)。

MC:大丈夫ですか?ありがとうございます。それでは最後にひとことずつお願いします。

白石:はい、まだまだ上映が続いているのと、地方でまた好評を受けてですね、引き続き上映をしてくる劇場さんが増えていますので、周りの方にまだ観ていない方がいらっしゃいましたら、ぜひネタバレしないようにお薦めしていただければと思います。今日は本当にありがとうございました。

蒼井:今日は皆さん、来てくださってありがとうございました。こういう映画を、私は映画だなと思うので、監督の脳内に入ったような気になれるものが映画だと思っているんですね。こういう映画が、また作れるように皆んなで日本映画を守っていけたらなと、皆さんと一緒に。私もいつもは観客、客席で観ている側なので、皆さんと一緒にこれからも映画を楽しんでいけたらなと思っています。本当にたくさん映画がある中で、この一本を選んでくださってありがとうございました。またよろしくお願いいたします。

MC:ありがとうございました。(会場拍手)

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『彼女がその名を知らない鳥たち』
監督:白石和彌
原作:沼田まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち」(幻冬舎文庫)
出演:蒼井優 阿部サダヲ 松坂桃李 村川絵梨 赤堀雅秋 赤澤ムック 中嶋しゅう 竹野内豊
配給:クロックワークス

STORY 八年前に別れた男・黒崎を忘れられない十和子は、今は15歳上の男・陣治と暮らしている。下品で、貧相で、地位もお金もない陣治を激しく嫌悪しながらも、彼の稼ぎで働きもせず日々を過ごしていた。ある日、十和子は黒崎の面影を思い起こさせる妻子ある男・水島と関係を持ち、彼との情事に溺れていく。そんな時、家に訪ねてきた刑事から「黒崎が行方不明だ」と知らされる。どんなに足蹴にされても文句を言わず、「十和子のためなら何でもできる」と言い続ける陣治が、執拗に自分をつけ回していることに気付いた十和子は、黒崎の失踪に陣治が関わっているのではないかと疑い、水島にも危険が及ぶのではないかと怯え始める―

(C)2017映画「彼女がその名を知らない鳥たち」製作委員会