【全起こし】松岡茉優「ポスターに“ラブコメ”って書いてあるんですけど、私はラブコメだと思ってなくて(笑)」 映画『勝手にふるえてろ』舞台挨拶レポート 全文掲載!

松岡:(笑)。私たちは渦中の人ですけど、離れてみるとどうやら笑えるらしいんですね。でも、それって生きていて一生懸命な人ってちょっとおかしかったりするじゃないですか。だから、結果的にラッキーだったんですけど、演じているうえではヨシカ一人のシーンもたくさんあるので、自分で感情を上げたり下げたりするっていうのが、楽しかったけど、舵を切る、運転が難しかった部分ですね。一生懸命、ヨシカと一緒に戦った記憶です。訳しにくいかしら…本当ごめんなさい、すみません(笑)。

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MC:ありがとうございます。続きまして、渡辺さん、お願いいたします。

渡辺:僕がやりました“ニ”という役は、どこにでもいる普通の会社員で、マイペースで暑苦しい感じで、諸突猛進型の男の役なんですけども。自分が心がけたことでいうと、そのマイペースさや暑苦しさだけを意識するのではなくて、キャラにあてはめずに、その裏側というか、心の中で密かに思っていることとか、そういうことを考えながらやりました。監督と初めてお会いしたときに、この役は主人公のヨシカと似ている部分もあるんだということをおっしゃってもらったこともありまして、原作を読んだ段階では自分とは遠い存在だと思っていたんですけど、その言葉をきっかけに、より自分に近い感覚でやろうと思えまして、そういうことも考えながらやりました。

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MC:ありがとうございます。石橋さんはいかがでしょうか。

石橋:私が演じたヨシカ…ヨシカじゃない(笑)。

(会場爆笑)

石橋:すいません(笑)。私が演じた来留美は、ヨシカの親友なんですね。でも、意図してではないんですけど、恋をかき乱してしまうんですね。でも、そういうことって私の周りでも起こり得ることで、実際にそういう友達がいましたし、その友達を参考にしたりして、「あ、こういうことって結構あるんだな」と思いながら、これを観た人も感じてもらえたらいいなと思いながらお芝居をしていました。私としては、来留美として生きているんですけど、ヨシカにはそういうふうに届いていなかったりとか、かき乱しているつもりはなくても、そういう存在になっていたり、そういう部分は女性にはとても共感してもらえる役なんじゃないかなと思います。

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MC:ありがとうございます。北村さんの場合はいかがでしたでしょうか?

北村:監督とお会いしたときに、イチは残酷なやつだと言われまして、僕もそう思っていたんですね。ただ、その残酷さはイチが意図しているものじゃなくて、イチという人間は一人孤独に生きてきたがゆえに、他人への興味みたいなものが欠如しているような気がしていて。ずっと撮影中も、うちのバンドのメンバーがお芝居の現場にいたりしたんですけど、もう1人とも居酒屋でのシーンがあって。昔共演したことがある2人だったので、すごい話しやすい人たちだったんですけど、だからこそ逆に心の中で「こいつら、マジどうでもいい」と思いながらお芝居をしていました。そうすることで、イチとして…日常、人ってネガティブな気持ちは必ずあると思うので、言葉には出さないけど、「本当にやめて」という顔だったりとか、そういうものはナチュラルに出るようにというのはすごく意識してお芝居させていただきました。

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