【全起こし】高橋一生×斎藤工「最終的に奇跡的なメンバーが集まってくれた」第10回したまちコメディ映画祭in台東『blank13』ティーチインイベント全文掲載!

いとう:隣で監督が笑ってるけど。

斎藤:なんかすごい雑だったなと思って。本当にすみません。

いとう:でもそこがね、質が変わっていくからリアルになって、芝居なのかどっちなのかってなりますよね。

斎藤:実際のお葬式って笑っちゃいけないっていうテンションがかかってるから、ちょっとのことが面白かったり、うちの母が親戚の葬儀で白シャツのインナーが“岐阜郡上祭り’93”っていう祭りのインナー着てたんですよ。それが透けて見えてて皆んなくすくす笑うの我慢してて。お葬式ってシュールでコメディアラスな空間だなっていうのは、その頃から思ってましたね。

いとう:絶妙なシャツだね。

斎藤:そうなんですよ。結構前だし。

大場:ということでございます、よろしいでしょうか。

質問者:ありがとうございます。

大場:三階席の方。

質問者:一生さんの劇中の白いシャツは自前ですか?

高橋:自前じゃないです。

斎藤:でも自前風のものにこだわりました。

大場:白の方。

質問者:子供時代のコウジさん役はすごい野球少年っていう感じだったんですけど、一生さんの野球の方がすごい微妙だったんですけど、(会場爆笑)、実際にはやられたりは?

高橋:やってはいました、友人と。僕の多分、体のコントロールの仕方だと思います。すみませんでした。(会場爆笑)

大場:すごいところ投げてきますね。

斎藤:ちょっと今、名前も出たんですけど、少年期を演じてくれた。

大場:大西利空君が来てるっていうことで。

いとう:去年に続いての。

大場:『ぼくのおじさん』にも来ていただいて。はーい、どうぞどうぞ。おおきくなって。

大西:皆さんこんにちは。高橋一生さん演じる松田コージや役の幼少期を演じました大西利空です。

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いとう:どうでしたかご自分で観たんでしょう?

大西:最後の葬式の遺影がすごい面白くて、僕、今日観たの二回目なんですけど、二回目も笑っちゃってやっぱおかしいです。(笑)。

大場:やっぱおかしい。「ガキ使」と同じだ。

いとう:やっぱり笑っちゃダメなところで面白いことされると笑っちゃうよね。

大西:そうですよね。

斎藤:利空君は本当に野球が大好きで、リリーさんもめちゃくちゃ詳しいんで結構アドリブなんですよ会話とかも。でも実は神野さんも野球上手いんですよ。だからお母さんとの「できないキャッチボール」ができちゃうんですよ。

神野:だから監督に、「もうちょっと下手に、ボールを最後まで目で追うな」って言われました(笑)。

いとう:どんな人ですか(笑)。

神野:日本で初めての巨人の選手になろうと思ってたんですよ。

斎藤:女性としてね。

いとう:すごいですね。このあと萩本欽一さんもいらっしゃいますからね。欽ちゃんのチームありますからね。入れてもらって。

神野:でも利空君すごくて、監督がカットかけないからそのままずっとお芝居を続けるんですけど、何をやっても彼は自由に答えてくれて楽しかったよね。

大西:はい(笑)。

大場:最後の質問になるのかな。これは聞きたいって方。

質問者:私はですねこの大勢の前で言うことではないかもしれないですけど、子供が小さい時に離婚しておりまして、すごいお母様と利空君の感じが、ああゆう感じではなかったですけども、二人でいるような感じが心に迫ってきて、グッときました。子供は大きくなりまして、来年から社会人になるんですけど、

いとう:おめでとうございます。

質問者:ありがとうございます。就活頑張りました。父親には時々はあってるんですけど、私が母親で息子なんで男の気持ちが全く分からずに育ててきているんで、大きくなった時に息子にどうやって伝えればいいかって悩んでいたんですけども、今この映画を拝見して、ああ私が放っておいても息子は勝手に何かを感じて何かを得て父の背中を追いかけるもよし、そうでなくてもよし、彼の人生を歩んでいくんだなっていうのが見えて本当にありがたい映画でした。本当にありがとうございました。質問なんですけどポスターが二種類あったかと思うんですけど、もう一つの一生さんとリリーさんが向き合っているような、あの時の表情が初めて観た時にどんな心持で一生さんは撮影されたのかなって。悲しいような愛おしいようなものを見るような。すごくそんな感じがしたんですけど、あのポスターに挑む一生さんの気持ちをお聞かせいただきたいなと思います。

高橋:あれはLeslie Keeが撮ってくださったんですけど、お芝居している時に自分の芝居をあえて言語化しないようにしているんですよ。分析もしないようにしてるし、その場に入ってリリーさんの顔が半分見えているわけですよ。そこに対峙した時、どのような顔になるかっていうのは、もう自由にそこに立ってみようって感じだったので、何を考えていたのか僕にはもう思いだせずにいますけど。皆さんが受け取ってくださったままで僕はいいかなって思ってます。

大場:短い間でね、もっと聞きたいことあるんですけど。

いとう:いい質問がいっぱい出たからね。

大場:ということでここで締めようかなって思うんですけど、なんかここでもう一人お呼びしないといけない方が。齊藤監督?

斎藤:友人枠というか。ちょっと駆けつけてくださってます。

いとう:この作品に関係は?

斎藤:関係というか、精神的にはいつも刺激をもらっている日本映画の救世主だと思っているんですけど、ちょっと呼び込みますか? どうぞ山田孝之さんです。

(会場、驚きの大歓声に迎えられ山田孝之が登壇)
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