【全起こし】『食べられる男』連日イベント①本多力「最後の晩餐は、やっぱり家族とか友達とか恋人とかと食べるのが素敵だと思う」

『食べられる男』初日上映後に舞台挨拶が行なわれ、監督の近藤啓介、脚本の小村昌士、キャストの本多力、ひと:みちゃん、石川ともみ、山元駿が登壇。本作で劇場映画デビューを飾った近藤監督の思い、それぞれが改めて本作を見て語った感想などを独占全起こしでお届けします!(ネタバレ注意!)

DSCN5397

MC:本日は『食べられる男』初日にお越しくださいましてありがとうございます。それではこれから早速初日舞台挨拶を始めて参りたいと思います。それではキャスト&スタッフの方、お入りください!
ではお一方ずつご挨拶をお願います。

監督:はい、『食べられる男』を監督しました近藤啓介と申します。よろしくお願いします。

本多:『食べられる男』村田よしお役を演じました本多力と言います。本日はどうもありがとうございました。

ひと:みちゃん:主人公・村田よしおさんと一緒に、同じように腹巻きをこよなく愛するイッセイ役をやらせていただきました、普段は歌とおしゃべりをやっております、ひと:みちゃんと申します。よろしくお願いします!(拍手) その拍手信じてよろしいでしょうか。ありがとうございます。ライブCD好評発売中ですのでよろしくお願いします。あのー2,000円です。よろしくお願いします。

DSCN5291

石川:村田の元嫁役をやらせていただきました石川ともみです。えーとひどい嫁だったと思いますけれど、ありがとうございました。

山元:冒頭のいちばん最初の工場員役をやらせていただきました、山元駿と申します。本日はどうもありがとうございました。

小村:皆さんありがとうございます。脚本の小村昌士です。この本は本当にいろんな人と協力して書き上げて皆さんのおかげでできた本で、自分の中ではいろいろあるんですが、書いたときに自分が思う面白いと思うものを詰め込めたなと思っております。楽しんでいただけたら幸いです。ありがとうございました! というわけでトークの方に参りたいと思います。進行の方をさせていただきます。ではさっそく近藤監督から今日に至るまでの作品の制作の経緯などを伺えればと思うんですけれども。

監督:この作品は僕が大阪芸術大学を卒業しまして、留年したんですけれども。その留年しているその年に企画を考えて大阪市の助成金システムのCO2(シネアストオーガニゼーション大阪)というのがありまして、CO2さんに企画を出したところそれが通って、この映画を作るに至りました。作るってなったあとに、オーディションを開催したんですけど、そこでここにいらっしゃる皆さんが出ていただいているという。本多さんもひと:みちゃんも皆さんオーディションで来ていただいて。

本多:ひと:みちゃんも村田よしお役のオーディションで来られたんですよね?

ひと:みちゃん:村田よしお…だからちょっと悔しいです。でも絶対違うなって思ってたんで。パンフレット買っていただいたら分かるんですけど、イッセイ役が設定的に27歳なんですよ。で、から監督に聞いたらイメージしているのは、ちょっと爽やかな。。

監督:でも来ていただいた時は、本当に来たなって。

本多:来たなって感じでしたか?

監督:はい。

本多:僕もイッセイっていう役がストリートミュージシャン役で、森山直太朗さんみたいな人が来ると思ったら、ひと:みちゃんやって、しかもギター違う人弾くんやってってそういういろんな驚きがあった撮影でしたね。

ひと:みちゃん:近藤監督からゆずのイメージとかって言われたんで。

本多:すごい、だいぶ、ゆずの年取った版ってことですかね、じゃあれは。

ひと:みちゃん:年取っても、僕無理だと思いますね。

本多:いけますよ。

ひと:みちゃん:イッセイっていう名前だから、僕、いしだ壱成さんを、フェミ男みたいな痩せてる人だろうなって。

監督:それは違います、違います。

本多:元祖フェミ男ねー。

小村:本多さんのオーディションの時の印象や感想を伺いたいなと思うんですけど。来ていただいたときの。

監督:僕、もともと本多さんのことを知っていて、で、CO2さんからオーディションの情報を出していただいたんですけど、そこで本多さんが来ていただけるってなって、こっちが緊張して、“本多さんが来るんや”みたいな感じになって、で、いざ来てもらった瞬間に、あ、この人にに宇宙人に食べられてほしいって。すぐ結構オーディションの最初の段階で、やっぱり本多さんが宇宙人に食べられているところが見たいなって。

小村:本多さんはオーディションのとき村田よしおのシーンの抜粋のところを本読みしていただいたんですけど、そのときの印象などを伺いたいんですが。

本多:ヘモグロビン? あ、サモグロビン。ヘモグロビンはほんまのやつでした、すんません(笑)。サモグロビンが、劇中でもあるんですけど、普通の人が100〜200ぐらい? あなたは800?8,400ってなって。

ひと:みちゃん:覚えてないじゃないですか!

本多:覚えないですけど(笑)、オーディションのときも始めのその100〜200ぐらいのところだけが台本にあって、そのあとは台本になかったんで何って言われるか分からなくて、8,400ですって言われたときは思わずわらっちゃって、100とか200なのに。

ひと:みちゃん:それ合格ってじゃないですか?

本多:たぶんそうだと思います。500ぐらいかなって思ってたのに8,400ってなんかアホみたいな数字やなーって思って。すごい笑った記憶がありましたね。それで僕は落ちたんかなと思ってたんですけど。あとイッセイのシーンとは何個かやって、そのときは42歳っていう設定だから七三にして分厚い眼鏡かけたりしてて、そういうような感じでやるのかなーって思ってたら、実際の撮影のときはまんまの感じだったんで。はい、そんな印象でした。

小村:ありがとうございます。石川さんもオーディションで。石川さんは元嫁のオーディションで来ていただいてそのときは。

石川:いや、もう大阪が何十年ぶりでしたので、まずオーディション会場に行けるかどうかが不安で(笑)。で、またオーディション会場が、ココか!って思って。ちょっと分かりづらいところだったんですよ。なんかもうそこからドキドキしてしまって。

ひと:みちゃん:合格の決め手は何なんですか?

本多:すぐ合格の決め手を聞きくじゃん!

石川:何ですか?

監督:1回本読みするんで、そのときに一番怖い感じが出てたかなっていう。

ひと:みちゃん:石川さん普段は優しい感じで。

監督:そう、でももともとヤンママみたいなイメージはあったんで、ちょっとそういうメイクをしてやってもらったら、っぽくなるかなーって。

ひと:みちゃん:今日は胸元見せてないんですね。

石川:そうですね。ちょっと今日は。

本多:ここ飲み屋じゃないんで!

監督:で、山元駿君は、僕の大学のめっちゃ仲良い同級生の双子のお兄さんです。

山元:だから一番関係ないんですよ。大阪芸大でもないし。

監督:大阪芸大の同級生ではないんですよ。

山元:僕の双子が大阪芸大で近藤と小村の同期ということなんですよ。
DSCN5294
監督:その双子のお兄ちゃんが役者をやっていて。単純にファーストカット出てほしいなって。僕、全然知らない人と映画撮るのが初めてで、いつも役者もスタッフも皆一緒のメンバーで撮ってたんですけど、今回スタッフは一緒なんですけど役者さんが全部違う人やったんで、一番最初の工場のシーンから撮影も入ったんですけど、その工場のシーンでは、やっぱりいちばん心知れた人にひとりおってほしいなっていう。安心感がありました。

山元:1日だけの参加やった。

小村:はい。では皆さんに改めて本編を見た感想などを伺っていきたいんですけども。

山元:そうですね。『食べられる男』は、この前ユーロスペースの方で1回見させていただいたんですけど、ファーストカットで僕が出てるシーンがめっちゃかっこいいなって思って。自画自賛じゃなくて渋いカッティングやなーって、背中で語ってなって言うのと、1日だけの参加だったんですけど、あれ工場でまんま撮ってるんで、想像以上の世界観が出てるなってすごいなって思いました。

小村:石川さんは?

石川:何回も見れば見るほど村田がすごい可愛くてですね、私なんでこの人と別れてしまったんだろうという(笑)。

本多:私じゃないですけどね。

石川:そうなんですけど、こんな可愛い男の人をですね、なんか離婚してしまってひどい女だなって思いながら今日も見ておりました。特に最初の方のシーンの、木下と村田の“僕おいしいかな”っていう掛け合いがとても可愛らしくて、とても好きです。

本多:あ、本当ですか。ありがとうございます。じゃあ再婚を。

ひと:みちゃん:改めて見た感想は、『食べられる男』っていいなって思って、映画っていいなって思って。最初出番がね全然ねーわって思ってたんだけど、例えばね、僕が出てなかったりしゃべってないけど「あの人嫌われてるんですよ」って言うとかさ、あとカットされたシーンではあるんですけど、僕がつるっぱげになってから「どんどんぶらぶら」が流れて、ひと:みちゃんあいるのかなって思ったら最初に歌っていた場所にいないみたいな。その後、脚本でも参加しているワインちゃんが、強盗に入ろうと思うんだけど、そこを、、

監督:そこカットしてるんで。

ひと:みちゃん:あんまカットしてるから言うなって言われてますけど。

本多:大体カットしてるシーンの話してますけど、今日見た感想を。

ひと:みちゃん:今日見た感想は、とにかく1回だけじゃなくて2回見たときに絶対いいと思うんで映画なんですけど、例えば最初耳パンをね素通りしている村田がね。

本多:パンの耳ね。

ひと:みちゃん:ニュアンスでしゃべってるもんですから。残すなよーなんて言ったあとは、ゴミ箱をあさってグワーって食べてるところとか涙しましたね。

本多:そこ好きって言いますよね。

ひと:みちゃん:そこばっか。そこも危うくカットされそうになったっていう話を聞いてね、それはダメだよーって言って、富岡さんってCO2のね。

本多:ご自分のところのカットは仕方ないけど、あそこは。

ひと:みちゃん:うん、あれはダメだよーて言って。
DSCN5317
本多:ありがとうございます。

ひと:みちゃん:こちらからは以上です。

小村:では本多さん、何回か見られていると思いますが、改めて感想をいただけますか。

本多:本当になんか村田がいて、周りの人が本当にあんまりいい人がいない。本当にいい人がいないなっていうのはすごい思っていて、木下もウソやったしなんかいろいろ。でもそれってどこかのタイミングでそういう人生にいったんやろうなって思って、で、今日見て初めて思ったのが、よく最後の晩餐で何を食べたいですかって聞かれるけど、何食べてもいいけど、やっぱり家族とか友達とか恋人とかとご飯を食べれたら、素敵な最後の晩餐になるんじゃないかなとひとりで黙々とご飯を食べているところを見て思いました。それが今日新たに発見した『食べられる男』でした。

小村:ありがとうございます。

DSCN5354

小村:この映画、去年のドイツのニッポン・コネクションという映画祭で審査員特別賞をいただきました(拍手)。監督はドイツに行かれましたが。

監督:ドイツ行きました。日本人の方とドイツの方と全然映画の見方が違って、すごいファンタスティックなものを楽しむというか、ビール片手に映画を見るんですけど、皆、結構、話しながら映画見たりとかしてて新しい感じですごい楽しかったです。たまたま「ドイツ軍人みたい」とかセリフを入れていて、そしたらそこドーってウケてドイツの人からしたら分かるってことなんですかね。俺ら酒強いみたいな。

本多:確かにビールを飲んでる印象すごいありますもんね。

監督:で、ドイツで賞をいただいたと。なんかドイツ人から見る日本人のイメージってこうらしくて、日本人っていうのは、すごい従順に社会に適した生き方をしていくみたいなイメージがあって、それが日本の象徴みたいな感じに見えて評価されました、それが。

小村:はい、じゃ、ちょっと宣伝というか、パンフレットが実は。

監督:その前にちょっと、ひと言俺がいいですか、この思いを。

小村:わかりました。じゃパンフレットはあとで。

監督:本当に、今日が僕、劇場公開デビューということで、やっと映画監督になれたっていう感じでございます。本、本多さんが引っ張っていってくれたおかげなんでありがとうございました。っていうことを言いたかったんです。

本多:僕に言ってくれてんの(笑)。こちら(客席)じゃなくて?

監督:皆さんにも言いたかったんです。

本多:皆さんがね見に来てくれたから上映もできるわけで。

監督:ありがとうございました。(拍手)

小村:ということでちょっと、もう一度ちょっと行きづらいんですけど、パンフレットを作りました! 販売しております。これ、いろいろ監督のインタビューとか本多さんインタビューも載ってます。あと質問をで多くもらうんですけどP星人の細かい設定とか、シナリオも全部。

ひと:みちゃん:まるで宝塚のパンフレットみたいですよね。ちゃんと台本がね。

小村:そうなんですよ、シナリオが。しかも撮影台本なんですけど、未公開シーンもいっぱいあって。

監督:さっきひと:みさんが言っていた未公開シーンとかもいっぱい載ってますので、ぜひとも読んでただきたいです。

ひと:みちゃん:これはもう買うしかないね。おいくら?

小村:700円でございます。あとポスターも500円で売ってるんですけど、大きいポスターが、500円で販売しております。

本多:ひと:みちゃんのCDはいくらですか?

ひと:みちゃん:2,000円です。

本多:高いな!

ひと:みちゃん:「どんどんぶらぶら」が付いてくるんです。この映画とは関係ないCDに。どうしても単品でって言ったらもう1,000円でね。まだもらってない交通費に当てたいんです!

監督:あのまだいるんで、パンフレットとかこのあと皆さん、サインなんかもしますんで。

ひと:みちゃん:「どんどんぶらぶら」の歌詞も載ってます。

監督:まだロビーにいるので質問とかあればお答えさせていただきます。

ひと:みちゃん:あと魚民でね打ち上げがあるんですよね。質問とかあったらそこで。

本多:どこの魚民かはちょっとね言えないですけどね。

ひと:みちゃん:エゴサーチを近藤監督はするんで。

監督:そうなんですよ。あの初日ですので、ここから1週間。

ひと:みちゃん:面と向かって言えない悪口とか、よかったよとか照れくささとかをね。

監督:何でもいいので。

小村:何でもいいのでちょっと宣伝等、ここから1週間ありますので。

監督&小村:何卒ご協力よろしくお願いします。本日は本当にありがとうございました。

2017年4月29日 K’s cinema

明日以降も豪華ゲストを招いての連日トークイベントを開催! 限定1週間だけどまだ間に合う!思い立ったらK‘s cinemaへ!
※本多力、近藤啓介監督は連日登壇
■4月30日(日)石井裕也(映画監督)
■5月1日(月)若手監督座談会(小林勇貴、竹内里紗、中村祐太郎)
■5月2日(火)かもめんたる(お笑い芸人)
■5月3日(水・祝)横浜聡子(映画監督)
■5月4日(木・祝)ひと:みちゃんナイト(ゲスト:呂布カルマ)
■5月5日(金・祝)上田誠(ヨーロッパ企画)、永野宗典(ヨーロッパ企画)
DSCN5409

『食べられる男』
2017年4月29日~5月5日 新宿 K’s cinemaにて 連日21時 1週間限定レイトショー
監督:近藤啓介 出演:本多力 時光陸 吉本想一朗 ひと:みちゃん 中野陽日 石川ともみ 川口新五 杉山まひろ 申芳夫
公式HP:http://www.europe-kikaku.com/taberareruotoko/
All Rights Reserved.©2016 taberareruotoko