MC:皆様、ありがとうございました。ここからはいろいろと皆様に伺っていきたいと思います。繰り返しになりますが、皆様ご覧になっておりますので、思いのままお話いただけたらと思います。ではまずは佐藤さんに伺います。佐藤さんが演じられた唐沢甚内ですが、藩に迫る危機をただ一人知っていたということで、藩を守るために奔走する役でした。演じるにあたって意識されたことは何かございますか?
佐藤:先ほど森山さんもおっしゃったんですけれども、江戸時代に生きる人たちってどういう生き方をしていたのか、例えばどういうしゃべり方をして、どういう歩行の仕方、どういう走り方をしていたのかってわからないんですよ。ただ、僕たちのなかになんとなく“武士ってこうだよね”というイメージってあるじゃないですか。あれは言ってしまえば先入観でもあり、僕は今回時代っていうものに向き合った時に、そういうイメージっていうのは映画が作り上げたものなんだなという答えにたどり着いたんですね。やっぱりそういう映像って残ってないし、写真は残ってたりするけれども、実際わからないけど武士ってこういうものだとか、歴史っていうのは映画が作っているところってすごく多いと思っていて、だったら今回僕たちが作るこの映画は、僕が演じるこの役は、過去の作られた歴史、映画をなぞるのではなくて、自分たちが新しい歴史を提供するんだ、提案するんだというような思いで芝居をさせてもらいました。だからイメージにとらわれるというよりも、僕が思うというか…ちょっとこれは蛇足だったな。以上です(笑)。
MC:その蛇足が気になりません?(笑)。ありがとうございます。続いて小松さん、今回小松さんが演じられた雪姫は、男装して大会に出場するという役どころでしたが、男性に見えるようにこだわられた点、あるいは工夫された点はありましたか?
小松:現場では明らかにどう見ても女だと言われ続けていたんですけど(笑)。
佐藤:女っていうか小松だった(笑)。
小松:それは気づかないというお約束の中で演じさせてもらったんですけど(笑)。雪姫は凛として、でも外に対して向上心がある女の子なので、自然にのびのびと、解放感というか自由に生きているパワフルさみたいなものを出せたらいいなと思いながら、でも現場現場で相手の方のお芝居だったりに反応しながら、そこで起こるものを感じながらお芝居させていただきました。
MC:では続いて森山さんに質問です。森山さんは今回初めて乗馬に挑戦されたと聞きました。とても初めてとは思えないシーンの連続だったんですけれども、乗りこなすコツですとか、自分なりにこうしようと思った点などはあったんでしょうか?手を放して乗っているシーンもありましたが。
森山:やっぱり腰つきですよ。
青木:僕らの中では“森山ケンタウロス”って呼んでるんですよ。
森山:やめろ!同化してるだろ!
MC:それはすごいですね!
森山:やっぱり馬とコミュニケーションとるってすごい難しいというか、最初は優しく接するというか、穏やかな心で接すれば気が合うのかなと思ったら意外とそうでもないというか。そのへんの野生の馬を最初に人間が調教しようとする時は、(青木の首に手をかけるふりをしながら)首根っこつかんでまずは倒すところから始めないと、まずはやっぱり服従させるというところから始めないといけないとか…。
青木:俺をしようとしてる…?
森山:ちょっとやってみただけ!(笑)。ははは(笑)。人によっては初対面の馬をまじで横殴りしてから従えるみたいなスタンスもあったりとか、かといってもちろん暴力的にやれば言うことを聞くというわけでもないですけど、対人間ではないですけど、生き物どうしのコミュニケーションとして、どっちが上下とか、意外とそういうふうにやらないといけないんだっていう、ちゃんとマッチョな姿勢を持っとかなきゃいけないんだなっていう感じはしました。気持ち的にマッチョに。
MC:マッチョな姿勢とマッチョな肉体と。
森山:あるのかもしれないですね。
MC:要するに体感ですよね。
森山:そこが腰つきっていう。