協同組合 日本映画製作者協会が、将来性のある新人監督と優秀なプロデューサーに贈る、2018年度の「新藤兼人賞」の金賞・銀賞、プロデューサー賞の受賞者が発表された。本年度の金賞は、『鈴木家の嘘』の野尻克己監督が受賞。銀賞には、『生きてるだけで、愛。』の関根光才監督が輝いた。プロデューサー賞には、『カメラを止めるな!』の市橋浩治、上田慎一郎、豊島雅郎へ贈られる。
また、本年度は永年にわたり質の高い娯楽映画を作り続けている功績を称え、黒澤満が「日本映画製作者協会 特別賞」を受賞し、クリスタルトロフィーが贈呈される。
新藤兼人賞の金賞・銀賞は、日本映画の独立プロ50社によって組織される日本映画製作者協会に所属するプロデューサーが、「この監督と組んで仕事をしてみたい」「今後この監督に映画を作らせてみたい」という観点から、その年度で最も優れた新人監督を選出。他の映画賞とは全く違う選考基準を持ち、現役プロデューサーのみが審査員を務める、日本で唯一の新人監督賞となっている。今年で23回目を迎える本賞は、「新人監督たちを発掘、評価し、今後の日本映画界を背負ってゆく人材を育てたい」というプロデューサーたちの思いから、1996年に「最優秀新人監督賞」として始まり、2000年より“日本のインディペンデント映画の先駆者”である新藤兼人監督の名前を戴き、現在の名称となった。過去には、是枝裕和、橋口亮輔、李相日、西川美和、佐々部清、土井裕泰、中村義洋、内田けんじ、森義隆、呉美保などの監督たちが受賞し、新人監督の登竜門として高く評価されるようになった。受賞者には、新藤監督デザインのオリジナルトロフィーと、金賞には副賞として50万円、銀賞には25万円が授与される。本年度は185作品が選考対象となった。
プロデューサー賞は、“優秀な作品の完成に貢献を果たしたプロデューサーや企画者”の功績を称えることで映画製作者への刺激を与え、日本映画界の活性化に繋げたいという願いから2005年に創設され、今年で14回目を迎える。受賞者には、クリスタルトロフィーと、副賞として賞金50万円が授与される。
なお授賞式は、12月7日に如水会館オリオンルーム(東京)にて開催される。
新藤兼人賞 2018年度受賞者
■金賞
野尻克己監督
『鈴木家の嘘』
©松竹ブロードキャスティング
■銀賞
関根光才監督
『生きてるだけで、愛。』
©2018「生きてるだけで、愛。」製作委員会
■プロデューサー賞
市橋浩治、上田慎一郎、豊島雅郎
『カメラを止めるな!』
(C)ENBU ゼミナール
■日本映画製作者協会 特別賞
黒澤満
※過去の受賞者、授賞式の詳細:新藤兼人賞 公式サイトhttp://www2.odn.ne.jp/jfma/shindosho.htm