映画『ミーツ・ザ・ワールド』の公開を目前に控えた10月15日(水)、東京・成子天神社にて大ヒット祈願イベントが開催され、主演の杉咲花、共演の南琴奈、板垣李光人、そして松居大悟監督が登壇した。映画の舞台である新宿・歌舞伎町にほど近い神社で行われた本イベントでは、キャスト陣が神前での祈祷を受け、作品への思いや撮影時のエピソードを語った。
1年前の夏、新宿での過酷な撮影を振り返り、杉咲は「とっても暑い中、みんなでなんとか乗り越えた日々でした。監督が“場所に嘘はつきたくない”とおっしゃって、すべて徒歩で行ける範囲で撮影していて、とても手触りのある日々でした」と語る。さらに「新宿という場所が自分にとってもどんどん心地よい場所になっていって、見えなかった景色が見えてきた。朝日を迎えるシーンもすごくきれいで、新しい場所になりました」と、街への思いをにじませた。
南琴奈は「夜に撮影して朝日が昇ったら解散する生活だったので、今日のような時間帯の新宿は新鮮です」と笑顔。板垣李光人は、自身の役どころにちなみ「アサヒはチョコフラッペが命なんです。撮影中も暑くて溶けちゃうので、スタッフさんがその場で作ってくれて…まさに愛情のこもったフラッペでした」と微笑ましいエピソードを明かした。
松居監督は「新宿で撮ることで、画には映らない“匂い”や“空気”が映画の中に残ると思った」と撮影地へのこだわりを語り、「いまでも新宿に来ると登場人物たちが歩いているような気持ちになります」と思いを込めた。
初共演となった南との出会いについて、杉咲は「オーディションのとき、高校2年生の琴奈ちゃんに“かわいい!”って言われて(笑)。屈託ない瑞々しさと大人びた艶っぽさ、そのバランスが魅力的でした」と印象を語る。一方の南は「杉咲さんがいらっしゃると知らなくて、『なんてかわいいんだろう!』と衝撃でした」と感激の様子。「普通に話してくださって、安心感がありました」と笑顔を見せた。
板垣について杉咲は「物静かな印象だったのに、本読みの瞬間にボルテージが一気に上がって圧倒されました」と絶賛。板垣も「杉咲さんの優しさに救われることばかりで、幸せな撮影でした」と撮影現場の温かい空気を語った。
ヒット祈願にちなみ、それぞれが絵馬を披露。杉咲は「みんなで健やかにいられますように」と掲げ、「健康が一番大事」と語る。南は「多くの人に愛されますように」、松居監督は「とどけ!!ミーツ・ザ・ワールド」と思いを込めた。一方、板垣は「目薬を使い切れますように」とユーモア交じりの願いで会場を和ませた。
最後に杉咲は、「映画の舞台になったこの新宿でご祈祷ができたこと、すごく嬉しかったです。他者と関わること、自分自身と付き合っていくことにエールを贈れるような映画になっていると思います。ぜひ大きなスクリーンで見てください」と力強くメッセージを送った。
■作品情報
タイトル: 映画『ミーツ・ザ・ワールド』
公開日: 2025年10月24日(金)全国公開
原作: 金原ひとみ『ミーツ・ザ・ワールド』(集英社文庫刊)
監督: 松居大悟
脚本: 國吉咲貴、松居大悟
音楽: クリープハイプ
出演: 杉咲花、南琴奈、板垣李光人、蒼井優、渋川清彦、筒井真理子 ほか
主題歌: クリープハイプ「だからなんだって話」(ユニバーサルシグマ)
製作・配給: クロックワークス
©金原ひとみ/集英社・映画「ミーツ・ザ・ワールド」製作委員会