第73回ベネチア国際映画祭 監督・ばんざい!賞受賞 現代イラン映画の巨匠アミール・ナデリ監督作『山〈モンテ〉』公開日決定&予告編

イラン映画の金字塔『駆ける少年』(1985)、西島秀俊主演の『CUT』(2011)などを手掛けた現代イラン映画の巨匠アミール・ナデリ監督が、アンドレア・サルトレッティ主演で贈る映画『山〈モンテ〉』の公開日が2019年2月9日に決定した。併せて、本作の予告編がお披露目となった。

2016年の第17回東京フィルメックスにて招待作品として上映され、第73回ベネチア国際映画祭では「監督・ばんざい!賞」を受賞した本作。物語の舞台は、中世後期のイタリア。アゴスティーノと妻のニーナ、息子のジョヴァンニは、南アルプスの山の麓にある小さな村の外れで暮らしているが、この村は壮大な山に太陽の光を遮られ、作物を育てることができずにいる。人々はよりよい暮らしを求めて去っていったが、アゴスティーノとニーナは彼らの説得にも応じず、先祖の墓や亡き娘の墓があるこの地を離れようとしなかった。アゴスティーノは生き延びようとあらゆる手をつくすが、周囲の村の者達からは異端者として差別され、ついに家族は離れ離れになってしまう。神や自然、人間からも見棄てられたアゴスティーノは、たった一人で忌まわしき山と対峙する。

予告編の中で、アミール・ナデリ監督の「これは黒澤明の精神から生まれた映画だ」というコメントが引用されている。ナデリは黒澤明を敬愛しており、実際に企画の当初、本作は日本での撮影を予定していた。しかし、イメージする岩山が日本には存在せず、舞台をイタリアに変更したとのこと。

『山〈モンテ〉』
2019年2月9日(土)より、アップリンク吉祥寺にて公開 以降全国順次
監督・脚本・編集・音響:アミール・ナデリ
出演:アンドレア・サルトレッティ クラウディア・ポテンツァ ザッカーリア・ザンゲッリーニ セバスティアン・エイサス アンナ・ボナイウート
配給:ニコニコフィルム

【ストーリー】 中世後期イタリア。南アルプスの山の麓にある小さな村の外れで暮らすアゴスティーノ(アンドレア・サルトレッティ)と妻のニーナ(クラウディア・ポテンツァ)、息子のジョヴァンニ(ザッカーリア・ザンゲッリーニ)。この村は、壁のようにそびえる壮大な山に太陽の光を遮られており、思うように作物を育てることができずにいる。他の家族はよりよい暮らしを求めて去っていった。しかし、アゴスティーノとニーナは彼らの説得にも応じず、先祖の墓や亡き娘の墓があるこの地を離れようとはしなかった。飢えた家族となんとか生き延びるため、アゴスティーノはあらゆる手を尽くすが、周囲の村の者達からは異端者として差別され、ついにはそこに暮らすことさえも禁止されて家族は離れ離れになってしまった。もはや手立てはなかった。神や自然、人間からも見棄てられたアゴスティーノは、たった一人で彼らを苦しめる忌まわしき山と対峙する―。

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