セザール賞5部門受賞!仏作家ピエール・ルメートルによる傑作小説を映画化『天国でまた会おう』予告編&ポスタービジュアル

日本でも多くのファンを持つミステリー作家ピエール・ルメートルの傑作小説を映画化し、2018年のセザール賞にて5部門受賞を果たしたアルベール・デュポンテル監督によるフランス映画『天国でまた会おう』の公開日が2019年3月1日に決定し、このほど、予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。

第一次世界大戦後のパリを舞台に、帰還兵が巻き起こす前代未聞の詐欺事件を題材にしながら戦争を風刺し、身分も性格も全く異なる二人の男の友情を描く本作。「このミステリーがすごい!」大賞、週刊文春ミステリーベスト10など、日本の名だたるブックランキングで7冠を達成した「その女アレックス」の著者ピエール・ルメートルが、フランス文学界で最も権威のあるゴンクール賞に輝いた傑作小説「天国でまた会おう」を、自らが共同脚本として書き上げ映画化された。監督は、『ロング・エンゲージメント』に出演するなど俳優として活躍し、本作でも主演の一人を務めるアルベール・デュポンテル。映画は本国フランスで大ヒットを記録し、2018年のセザール賞で13部門ノミネートの末、ルメートル自らがデュポンテルと共に手掛けた脚本が脚色賞に輝いたほか、監督賞を含む5部門受賞を成し遂げた。

予告編では、顔に重傷を負い仮面で隠すエドゥアール(ナウエル・ペレーズ・ビスカヤート)と、仕事も恋人も失ったアルベール(アルベール・デュポンテル)が、とある詐欺計画を実行する様子が映し出されている。ヴェートーベンの「交響曲第9番ニ短調」が全面的に使われる中、豪華絢爛な仮面舞踏会、形や表情が目まぐるしく変わっていくエドゥアールの美しい仮面の数々など、めくるめく魔術のごとき映像とアートのような本物志向の美術や衣裳などに目を奪われつつ、まさに“グランド・エンタテインメント”と言える本作の魅力が詰まった映像となっている。

監督・共同脚本・主人公のひとりアルベール役を兼任したデュポンテルは、映画化を決めた理由として、「原作の小説は、巧みに隠された現代に対する風刺だと思ったからだ。すべての登場人物に驚くほどの現代性があり、金銭欲が強くて貪欲な少数の人々が世界を支配し、真面目に生きてきた多くの人たちを苦しめているのは、まさに今の世界の状況だ。そして、親子関係や友情など普遍的な物語もある。物語にはリズムとサスペンスがある。これらのすべての要素がぜひ自分の手で映画化したいと思わせたんだ」と原作の魅力を分析している。

『天国でまた会おう』
2019年3月1日(金) TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
監督:アルベール・デュポンテル
原作:ピエール・ルメートル「天国でまた会おう」(平岡敦訳/ハヤカワ・ミステリ文庫)
脚本:アルベール・デュポンテル ピエール・ルメートル
出演:ナウエル・ペレーズ・ビスカヤート アルベール・デュポンテル ロラン・ラフィット ニエル・アレストリュプ エミリー・ドゥケンヌ メラニー・ティエリー
配給:キノフィルムズ/木下グループ

【ストーリー】 1918年、休戦目前の西部戦線。生き埋めにされたアルベール(アルベール・デュポンテル)を救ったエドゥアール(ナウエル・ペレーズ・ビスカヤート)は、その時に顔に重傷を負ってしまう。パリに戻った二人を待っていたのは、戦没者は称えるのに帰還兵には冷たい世間だった。仕事も恋人も失ったアルベールと、生還を家族にひた隠しにするエドゥアール。そこに、声を失ったエドゥアールの想いを“通訳”する少女が加わった。一度は負けた人生を巻き返すために、彼らは国を相手にひと儲けする大胆な詐欺を企てる。だが、そこには隠された本当の目的があった―。

© 2017 STADENN PROD. – MANCHESTER FILMS – GAUMONT – France 2 CINEMA ©Jérôme Prébois / ADCB Films