猫役・藤村忠寿の応援でミスター&うれしーも登場!『猫は抱くもの』「水曜(どうでしょう)ニャイト!」実施 レポート

心に孤独を抱えてしまった女性と、自分を彼女の恋人だと信じて疑わない猫との関係を描いた、沢尻エリカ主演の映画『猫は抱くもの』が6月23日より公開中。このほど、6月27日に札幌シネマフロンティアにて本作の公開を記念した舞台挨拶が行われ、猫役として出演した、北海道のローカル番組「水曜どうでしょう」の藤村忠寿ディレクターをはじめ、盟友の“ミスター”こと鈴井貴之、“うれしー”こと嬉野雅道が登壇した。併せて、本イベントの模様を収めたオフィシャル映像と、うれしーが撮影したアンオフィシャル映像も公開された。

今回のイベント名はずばり、「水曜(どうでしょう)ニャイト!」。MCの呼び込みで、盛大な拍手の中、藤村、ミスター、そしてうれしーが登場した。うれしーは手にカメラを持ち、「(持っているカメラに)何に使う動画?むりやり持たされたんだよ!」と明かすと、藤村も「宣伝担当から頼まれたんだよ」と答え、スタッフ間のやりとりまで隠さずに話してしまう二人に、早くも場内からくすくすと笑いが起こり始める。一言挨拶を促された藤村は、「本来なら沢尻さんとか犬童さんとか吉沢亮さんが登壇するのに、札幌だけは俺っていうのが…。でっかいポスターも勝手に作っちゃってさー」と言いながらも、満更でもない様子。会場からも拍手が起こり、そこにかぶせるかのようにMCが「札幌は沢尻さんより藤村さんですよね?!」と客席に問いかけると、更に大きな拍手が場内で巻き起こった。

ミスターは、「ひと月前にメールで藤村さんから誘われ、てっきり沢尻さんと監督がいると思ったら、今日来てみたらいつもの3人…」とやや不服な様子。「沢尻さんに会いたかった」と駄々をこね始め、藤村が「めっちゃ綺麗な人ですよ!」と自慢げに話すと、まだ諦めきれないのか「沢尻さんに会いたかった」と繰り返すミスター。うれしーは「花束贈呈って聞いて、犬童監督や沢尻さんらがいるところで、場違いな感じで花束を持って贈呈するのかなと思っていたら、花束もなく、花束のかわりに、カメラを!」と嘆く始末で、藤村は「飲み会と変わらないなあ」と終始にやにやしていた。

本作が上海国際映画祭のコンペティション部門(長編劇映画)に、邦画として唯一ノミネートされた事について、MCが「藤村さんのおかげです」と話すと、藤村は得意げに「そうですよ!映画のいちばん最初のセリフ俺だから」と言い、ミスターも「そうそうそう!!!それは驚いた、おれ!!お前かよ!って。のっけから!」と大爆笑。うれしーから「そもそもどうして(映画に)出ることになったの?」と聞かれた藤村は、「犬童さんから直接電話きた」と答え、さらにミスターから「映画に出てくれませんかのオファーに躊躇ないの?」と問われると、「ないねー」と断言。うれしーは笑いながら「この人、躊躇ないですよ」と付け加えた。気持ちよくなったのか「緊張はなかったね、舞台俳優なんで、ぼく」と語る藤村に対し、ミスターは「本当の俳優は自分のこと俳優とはいわない!まだ売れてない証拠だよ」と突っ込み、言われてしまったとばかりの表情で藤村は「これから!」と言い返した。

うれしーが、「藤村さん、スナックのシーンにも客としても出てたね」と話題を変えると、そのシーンでは、何やら珍エピソードがあるという。「でも俺、ほとんど映ってないでしょ。俺、1人だけ真っ赤にメイクして、沢尻さんが歌っているところで『ええぞー姉ちゃん』って茶々入れるんですよ。ほかにも2人おじさんがいるんですけど、俺の声ばっかりで。2人とも俺より声が小さいから撮れなくて…。犬童監督が初めて声を荒げたんですよ。『もう藤村さんいいですよ!』って。俺の声のせいで現場が混乱きたしているってわかった(笑)」と藤村が明かすと、藤村の声の音量は、「水曜どうでしょう」の現場だけでなく、映画の撮影時にも際立っていた事が発覚。場内は今日一番の笑いに包まれた。

MCから今後の映画俳優としての活動をたずねられると、「まあそうですよね…」と藤村。ミスターから「また叩かれますよ?(笑)早く(「水曜どうでしょう」の)ロケ行けって!」と言われると、藤村は「うるせー」と笑いながら、撮りだめているものの、編集をする時間がないとぶつぶつ言い始め、「今年オンエアする予定だったのに…もう今年はないんで」「でも撮ってますからね、たんまりと」「どうすんだ」と口ぐちに言い合う3人に、場内の水曜どうでしょうファンが湧いた。

最後の挨拶を求められた藤村は「映画の第一声が私ということで、私が引っ張っていく映画…と思っては…おりませんが、(映画を撮るにあたって)毎回チャレンジングなことをしたいとおっしゃっていた犬童監督ですが、今回も(本作は)チャレンジしている作品でして、そこに関われたことが大変私は勉強になったなと。次も犬童さんからのオファー待っています!」と明るく締めくくり、これから3人で飲みにいくのだと言いながら楽しげに会場を後にした。

▼『猫は抱くもの』 水曜(どうでしょう)ニャイト!トークイベントオフィシャル映像

▼『猫は抱くもの』水曜(どうでしょう)ニャイト!トークイベントアンオフィシャル?映像

『猫は抱くもの』
6月23日(土)より新宿ピカデリーほか公開中
監督:犬童一心
脚本:高田亮
原作:『猫は抱くもの』(大山淳子著・キノブックス刊)
出演:沢尻エリカ 吉沢亮 峯田和伸 コムアイ(水曜日のカンパネラ) 岩松了 藤村忠寿 内田健司 久場雄太 今井久美子 小林涼子 林田岬優 木下愛華 蒔田彩珠 伊藤ゆみ 佐藤乃莉 末永百合恵 柿澤勇人
配給:キノフィルムズ

【ストーリー】 主人公の沙織(沢尻エリカ)は、とある地方都市のスーパーマーケットで働くアラサー女性。かつてはアイドルグループ「サニーズ」のメンバーとして芸能界で活動していたが、歌手としては芽が出ず、すべてに嫌気が差して都会から逃げてきた。今の自分を好きになれず、周囲ともうまく馴染めない彼女にとって、心を許せる唯一の存在は、ペットショップで売れ残っていたロシアンブルーのオス猫「良男」(吉沢亮)。嬉しかったこと、哀しかったこと、腹が立ったこと…。すべてを受け止めてくれる「良男」に向かって、沙織は日々、妄想を交えながら語りかける。そして「良男」は、いつしか自分を人間だと信じ込み、恋人として沙織を守らねばと思い始める。そうやって過ごしてきた、こじらせた1人と1匹の日常にも、変化が訪れて…。

©2018 『猫は抱くもの』製作委員会