第70回カンヌ国際映画祭グランプリ受賞『BPM ビート・パー・ミニット』衝撃のデモシーン本編映像

第70回カンヌ国際映画祭においてグランプリを受賞した、ロバン・カンピヨ監督最新作『BPM ビート・パー・ミニット』が3月24日より公開となる。それに先立ち、主人公ショーンをはじめ、「ACT UP Paris」のメンバーが製薬会社のオフィスに乗り込むデモの様子を捉えた本編映像が公開された。

本作は、1990年代のパリを舞台に、エイズ患者やHIV感染者への差別や不当な扱いに抗議し、政府や製薬会社などへ変革に挑んだ実在の団体「ACT UP Paris」の活動を通して、若者たちの恋と人生を力強くエモーショナルに描く。第90回アカデミー賞外国語映画部門のフランス代表にも選出され、“フランスのゴールデン・グローブ賞”と称されるリュミエール賞では、作品賞、監督賞ほか史上最多の6部門に輝いた。さらに、第43回セザール賞では、作品賞、助演男優賞ほか6部門受賞の快挙を成し遂げ、世界中の映画祭で旋風を巻き起こしている。

本編映像は、「ACT UP Paris」のメンバーたちが、製薬会社のオフィスに笛を吹きながら乗り込み、叫びながら血液に見立てた“血糊”の袋をオフィスに投げ入れるという衝撃的なデモシーン。「僕らは病気だ。時間がない。猶予がないんだ!僕らは死ぬ。わかるか?」と必死に訴えかける主人公ショーンの姿が描かれている。

メイン.jpeg

『BPM ビート・パー・ミニット』
3月24日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、ユーロスペース他にて全国ロードショー
脚本・監督:ロバン・カンピヨ
出演:ナウエル・ペレーズ・ビスカヤート アルノー・ヴァロワ アデル・エネル
配給:ファントム・フィルム

【ストーリー】 1990年代初めのパリ。エイズの治療はまだ発展途上で、誤った知識や偏見をもたれていた。「ACT UP Paris」のメンバーたちは、新薬の研究成果を出し渋る製薬会社への襲撃や高校の教室に侵入し、コンドームの使用を訴えたり、ゲイ・プライド・パレードへ参加するなどの活動を通し、エイズ患者やHIV感染者への差別や不当な扱いに対して抗議活動を行っていた。行動派のメンバーであるショーンは、HIV陰性だが活動に参加し始めたナタンと恋に落ちる。しかし、徐々にショーンはエイズの症状が顕在化し、次第にACT UPのリーダー・チボーやメンバーたちに対して批判的な態度を取り始めていく。そんなショーンをナタンは献身的に介護するが…。

(c) Céline Nieszawer