ゲイリー・オールドマン インタビュー『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』

名優ゲイリー・オールドマンが伝説の政治家ウィンストン・チャーチルを演じる映画『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』が3月30日より全国ロードショーとなる。それに先立ち、主演のゲイリー・オールドマンが、自身が演じたウィンストン・チャーチルについて語るインタビュー映像が公開された。

本作は、第二次世界大戦で英国にナチスドイツの脅威が迫るなか、議会の嫌われ者だったウィンストン・チャーチルの首相就任からダンケルクの戦いまでの知られざる4週間を描く歴史エンターテインメント。先日の第90回アカデミー賞ノミネート発表にて、作品賞を含む6部門でノミネートされ、ウィンストン・チャーチルを熱演したゲイリー・オールドマンが、ゴールデン・グローブ賞で主演男優賞に輝いたのに続き同賞に、そしてゲイリー・オールドマンから直々のオファーを受けて彼を変身させた辻一弘が、メイクアップ&ヘアスタイリング賞にノミネートされ、大きな注目を集めている。

■ゲイリー・オールドマン インタビュー

チャーチル_ゲイリー

(本作について)いい脚本だし、監督はジョー・ライトだ。心地よく演じられると思ったよ。チャーチルという役をね。すべての要素が私にとって最高だったから、崖から飛び降りるつもりで、オファーを引き受けた。私はこれまでの現場で、ある優れた特殊メイクアーティストと知り合う機会があった。彼の名前は辻一弘だ。それで映画の仕事をやめて彫刻家に変身した彼に連絡した。幸運にも彼のスケジュールが空いていて、彼自身も興味を持ってくれた。私をチャーチルに似せる挑戦にね。チャーチルの肉体的な本質を捉えるという挑戦だ。

チャーチルについて知って驚いた事がある。彼が聡明で知的な政治家であったのは明白だよね。でも、それだけではなかったんだ。65歳という年齢でありながら、体力が全く衰えてなかった。気力にも満ちあふれていて、まさに天才と呼ぶべき存在だったんだ。彼について調べて行くと、いろいろな才能に気付かされたよ。それにチャーチルはイタズラ好きな男でもあった。時々滑稽な目つきをしたりしてね。リサーチするまでは、彼のそんな一面を知らなかったよ。役作りを通して知った、意外な事実だった。

チャーチルは50年以上もの間、政治家として活動した。様々な立場で、英国の政治に関わってきた。それに、シェイクスピアよりも多くの言葉を生み出した。50冊の本と自らの演説を書いた。4つの戦争では勲章を授与された。また、500作品もの絵を描き、16回も個展を開いた。まさに英国の最も偉大な政治家で、彼は一人で立ち向かったんだ。当時強大な力を持っていた奇怪な独裁政治にね。世界が最も恐れていた相手だ。米国が参戦するまで、英国は孤独だったんだ。チャーチルほど勇敢な人物はいないよ。

本作は私にとって挑戦だった。肉体的にかなり苦労したからね。でも自由に仕事ができたよ。

Darkest Hour

『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
3月30日(金) TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
監督:ジョー・ライト
出演:ゲイリー・オールドマン クリスティン・スコット・トーマス リリー・ジェームズ スティーヴン・ディレイン ロナルド・ピックアップ ベン・メンデルソーン
配給:ビターズ・エンド/パルコ

【ストーリー】 1940年、第二次世界大戦初期。ナチスドイツの勢力が拡大し、フランスは陥落間近、イギリスにも侵略の脅威が迫っていた。連合軍がダンケルクの海岸で窮地に追い込まれるなか、ヨーロッパの運命は、新たに就任したばかりの英国首相ウィンストン・チャーチルの手に委ねられた。嫌われ者の彼は政敵に追いつめられながら、ヨーロッパのみならず世界にとって究極の選択を迫られる。ヒトラーに屈するのか、あるいは闘うのか―。

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