北香那は料理に洗濯、蒼井優は鍋磨きに没頭…?劇場アニメ『ペンギン・ハイウェイ』製作発表会見

まっすぐな目で未来を見つめる少し生意気な小学4年生「アオヤマ君」のひと夏の「すこし・ふしぎ」な体験を瑞々しく描くファンタジームービー、『ペンギン・ハイウェイ』が2018年夏に公開することが決定した。本作の製作発表会見が3月1日に東京・日比谷で行なわれ、声優初挑戦・初主演となる北香那、3年ぶりの声優挑戦となる蒼井優、監督の石田祐康、原作者の森見登美彦が登壇した。

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映画制作は、その力量と将来性が各方面から絶賛され、コラボレーションオファーの絶えない「スタジオコロリド」が担当。フルデジタルアニメーションながらも繊細かつ温かみのある表現で、原作の爽やかなテイストそのままに、よりスケールアップした感動を届ける。監督は、第14回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞を受賞した、弱冠29歳の新鋭・石田祐康。業界大注目のクリエイターが本作で待望の長編デビューを果たす。

『ペンギン・ハイウェイ』ティザービジュアル

オーディションで本作の主人公・アオヤマ君役を勝ち取った北。「声優は憧れだった」という北は「すごいドキドキしてオーディションに向かったのを覚えています。役が決まったときは感極まって泣いてしまって」と当時の喜びを明かした。

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脚本を読んだという蒼井は、「想像していものと全く違う方へ話が進んでいく。すごく遠い記憶にキラキラしていた時間があったことを思い出させてもらえた。幅広い年代に楽しんでいただけると思いますが、私はお父さんたちに観ていただきたい」と感想をコメント。アオヤマ君に影響を与えるお姉さん役を演じたことについては「自分のなかにお姉さんの要素がないということが、声をあててみてわかった。小さい子を引っ張っていく役をやったことがなかったことに気づき、良い勉強になりました」としみじみ語った。

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原作者の森見は本作について「子供の頃を舞台にした作品は、自分の中の原点を出すということなので、本作は自分の根っこにある特別な作品。皆さんが命を吹き込んでくれるのは大変光栄」とコメントしつつ、映像化には抵抗があったという。「かわいい子供ですので変なことにはなってほしくない(笑)。若干心配しながら送り出したんですけど、監督とお話して絵コンテもいただいて、これはおそらく大丈夫だ」と確信したことを伝えた。これを聞いた監督は「良かった…。ありがとうございます。そのお言葉にお応えできるように全力で頑張ります!」と嬉しいそうに答えていた。

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映画の内容にちなみ、没頭していることを聞かれた北は「今年20歳になりまして、そろそろ料理や家事をやってみたいというのがあって。休みの日に、部屋の掃除を何分でできるかとか、洗濯物を何分でたためるかとか(笑)。あとは料理のレパートリーを増やせるように頑張ってます」とコメント。舞台が終わったばかりでクールダウン中だという蒼井は「鍋の焦げつきをとっているくらい(笑)。家をきれいにしていたら、いろいろなもをきれいにしたくなって。鍋の底の焦げを、ひとつずつ磨いています(笑)」と意外な時間の過ごし方を明かして会場を和ませていた。

『ペンギン・ハイウェイ』
2018年8月全国ロードショー
原作:森見登美彦「ペンギン・ハイウェイ」(角川文庫刊)
監督:石田祐康
キャラクターデザイン:新井陽次郎
音楽:上田誠(ヨーロッパ企画)
音楽:阿部海太郎
制作:スタジオコロリド
出演:北香那 蒼井優

【ストーリー】 小学四年生の少年アオヤマ君は、一日一日、世界について学び、学んだことをノートに記録する。利口な上、毎日努力を怠らず勉強するので、大人になったときにどれほど偉くなっているか、見当もつかない。そんなアオヤマ君は、通っている歯科医院の“お姉さん”と仲が良く、“お姉さん”はオトナびた賢いアオヤマ君を、ちょっと生意気なところも含めかわいがっていた。ある日、アオヤマ君の住む郊外の街にペンギンが出現する。海のない住宅地に突如現れ、そして消えたペンギンたちは、一体どこから来てどこへ行ったのか…。アオヤマ君はペンギンの謎を解くべく研究を始めるのだった。そしてアオヤマ君は、“お姉さん”が投げたコーラの缶が、ペンギンに変身するのを目撃する。ポカンとするアオヤマ君に、笑顔の“お姉さん”が言った。「この謎を解いてごらん。どうだ、君にはできるか?」“お姉さん”とペンギンの関係とは? そしてこの謎は解けるのか? 少し不思議で、一生忘れない、あの夏の物語。

(c)2018 森見登美彦・KADOKAWA/「ペンギン・ハイウェイ」製作委員会